スライム依存症
「あのさ、ソロソロ…」
「シーー」
「大丈夫なの?」
「「「「シーー」」」」
「いいとこだからチョットまって」
私は切羽詰まってないし待てるよ、待てないのはシエラちゃんの膀胱だよね?モジモジしながら何見てるの?
「ふぅ〜〜良い絵が撮れました」
扉の隙間から廊下を見ていた4人組が、良い笑顔で戻って来た…一体感ヤバくない?
シエラちゃんは崩れる様に膝をついて。
「わたしはもうダメ…げん、かい…」
「「「シエラローダ!」」」
そんなシエラちゃんを支えるメイドx3、別れを惜しむ様に手を握り涙を拭う。
ローダってなに⁉︎限界ならそんな寸劇して無いで聞いたら良いのに。
トイレについて真剣に考えてたのが、正直バカバカしく思えてきた。
「リマさん…おねがい…します」
そこで私に投げるの⁉︎
もうギリっぽいし、この壺にでも…
「リマさんその冗談ありえないから」
ちょ、なんでメイドx3もそんな目で見るの⁉︎私が悪いの⁉︎
意味が分からない!さっき迄時間を無駄に使ってたのはシエラちゃんなのに…気張る人みたいに壺に座るか、おションボーイみたいにバルコニーからすればいいのに…!
もしかしたら、辞書アプリに写真が……有った!
メイドx3に写真を見せ、水の出口を指差し、次にシエラちゃんを差す。
すると、メイドのワンニャンニャさんが物凄い勢いで部屋を出て、数秒で水の入った桶と竹の水鉄砲と直径2mmの銀色のパイプを持って来た。
それを見て理解したのかイイヘナニャさんペロマールニャさんが凄い早技でシエラちゃんの短パンを剥ぎ取り、手足を押さえつけ。
ワンニャンニャさんは水鉄砲にパイプを装着し水を入れると、後ろから圧を加える。
その形はまさに巨大な注射器だった…
その注射器をシエラちゃんの………とても口には出せない光景を目の当たりした、ジュリちゃんと私はその凶行に只々唖然とし完全に思考がフリーズていた。
もし神様も見ていたなら、大人の対応をお願いします。
再起動した私達がシエラちゃんに駆け寄ると。
「ヤバかった〜マジギリだったよ」
「えっ⁉︎大丈夫なの?」
「うん、最初は色んな初体験をうばわれた感じがしたけど、オプション機能追加+新世界実装って感じ?」
「オプション機能ってなに⁉︎」
「コレ何か分かる?」
「水じゃないの?」
「この感じ…ローションじゃね」
「2人ともハズレ〜これはね、スライムだよ」
「昔従兄弟が持ってたけど、色は緑だった気がする」
「そのスライムじゃなくてRPGとかファンタジーでお馴染みの」
「お馴染みなの?」
「さぁ〜?」
「もういいよ。とにかくコレはスライムって言う生き物なの、っでこれを中に入れると、余分な水分とかオリモノとか消化した残りカスを食べてくれるんだよ」
「中に入れたら出て来ないって悩むことは?」
「なくなります!」
「じゃぁ、トイレ渋滞で拷問の様な待ち時間を過ごす事も?」
「もちろんなくなります!」
「多い日に下着や服を汚す事も?」
「とうぜんなくなります!」
「よかったナプキンは緊急用の2つしか無かったから」
「まさにスナプキンだね」
「その名前だとカバっぽい人に怒られない?」
「リマさんあれはカバじゃなくてトロールだよ」
「そなの?ところで、漏れたりしないのかなぁ」
「スナプキンが落ちるくらいなら良い方かもですよ、世界史の先生から聞いたんですけど、ケーキが好きなマリーさんの時代のドレスってコルセットとかで一人で脱着出来なくてトイレに行けない、そもそもトイレって言っても専用の簡易トイレしかないから客で来た人は庭とか水路でしてたらしいよ、っでスカートの裾が汚れるのと傍目してるのがわからないようにってパニエが出来て、出した物が足に付かないようにってハイヒールが出来た、薔薇の生垣は誤魔化す為に植えられてて、そこからお花を摘むって隠語が生まれたんだって、花の都は実は至る所に落とし物が転がってる鼻が曲がる悪臭の都、因みに当時の噴水はチョコフォンデュ色だったとか」
「ジュリちゃんその話、色々と盛られてない?確かに不衛生な国で16世紀にペストが大流行したのはそれが原因だって聞いた事あるけど、チョコフォンデュはないでしょ。でも、それと比べるとスナプキンが落ちてるくらいならマシかも」
「でもけっこう、奥まで入ってるし。こ〜んなふ〜にピョンピョンしても漏れてないから大丈夫〜みたい。さぁ〜2人もレッツ、スナプキン!」
「「「レッツ、スナプキン!!」」」
「そんなの持ってコッチ来ないでよ!それにメイドx3に変な芸を仕込んじゃダメだよ!!」
「仕込んだのはゲイじゃなくて美道なんだよ。フフフッ」
「シエラちゃんさぁ〜とりま短パンぐらい履こうよ。スナプキンとかよりスキンが丸見えだよ」
今日中にもう1話出来たらいいなっと思います。
誤字とか教えて頂けたら嬉しいです。