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メタルブレイザー -鋼鉄の戦乙女たち-  作者: サムライドラゴン
後来 編
3/33

1.第1話「剣勇 と 第一小隊」(1/7)


 日本のとある街。

 ビルに囲まれた都市の一部。

 本来(にぎ)わっているハズの場所が、静まり返っていた。


 すると、都市の中を見知らぬ親子が()けている。

 母親らしき女性が、息子と思われる少年の腕を掴んで一緒に走っていた。

 その様子は、「ナニカ」から逃げているように見える。



 その時だった。


 ビルの(かげ)から「ナニカ」が飛び出してきた。

 その「ナニカ」は "黒い人間" のような容姿で、顔に当たるところには目や鼻などはなく、渦巻状の模様があるだけであった。


 この謎の生物の名は『ヤミガタ』。

 数十年前に突如(とつじょ)現れた謎の存在。

 そして、「人類の敵」である。


 ヤミガタが登場すると、親子は足を止めた。

 すぐに来た道を引き返そうとする。

 しかし、その先にももう一体のヤミガタがいた。


 親子は、もはや自分たちが助からないことを悟り、抱き合いながら「その時」が来るのを静かに待ってしまっていた。

 当然ヤミガタはそんなことは構わず、どんどん近付いてくる。




 すると、親子の後ろにいたハズのヤミガタが(ちゅう)()って前方に飛んでいった。

 それは自分でやっているのではなく、なにかに吹っ飛ばされたようであった。


 ヤミガタは地面に背中を打ち、ダウンした。

 もう一体のヤミガタは「それ」に気を取られていた。

 そのせいで、数秒後の自分に起きることを回避することができなかった。


 気を取られていたヤミガタの胴体から、刃が現れた。

 正確には、後ろから剣で胴体を貫かれたのだ。

 剣の刃は上にスライドし、胴体から頭を通過してヤミガタは斬られた。

 次の瞬間、ヤミガタの黒い身体が弾け飛んだ。

 これは、ヤミガタの「死」である。



 親子は今起きたことを目の当たりにした。

 前方には剣を持った青い鎧の人物。

 後方には大きな拳の赤い鎧の人物。

 両方とも全身を鎧で固めており、見えるのは透明なバイザー部分から見える目元だけ。


 ヤミガタを討伐した二人は親子に近付いた。


「大丈夫ですか。」


 青い鎧の人物が親子に声をかけてきた。

 声からして女性であった。


 この二人は『鉄衣学園』の女子高生。

 身に着けている鎧は、女性専用対ヤミガタ兵器『メタルブレイザー』である。

 『鉄衣学園』とは、メタルブレイザー装着者を育成する学校のこと。

 彼女たちは、その学園で実戦投入を許可されている5人組の内の二人。



 先程吹っ飛ばされたヤミガタが立ち上がった。

 ヤミガタは自身を吹っ飛ばした者に襲い掛かろうと、素早い動きで接近する。

 赤い鎧の少女も接近するヤミガタに気付き、戦う姿勢をとる。


 その時だった。

 どこからともなくヤミガタが銃撃を受けた。

 ヤミガタは大量の銃弾を身体に受け、その場に崩れ落ちた。

 そして地面に倒れた直後、身体が弾け飛んだ。


「命中ゥ!」


 声のした方からは桃色の鎧を身に着けた人物がやってきた。

 その腕には機関銃を持っており、体のアチコチにも銃が装備されていた。


「目的の人は保護できたみたいだね。」

「うん、大丈夫。」


 新たに一人合流して、これで三人となった。


「そろそろ二人も到着すると思うよ。 ほら!」


 桃色の鎧の少女は後ろを指した。

 するとその方向から二体の人影が近付いてきた。

 それは黄色い鎧と緑色の鎧だった。

 緑色の鎧は鉄の翼を広げて空中を飛んでやってきた。


 生徒が5人全員揃ったのだった。


「待たせたわね。 その人たちはこちらで保護するわ。」


 緑色の鎧の少女は、地面に下りてきながらそう言い放った。

 そして黄色い鎧の少女が親子に近付いた。


「は、離れないでください。 い、今助けます。」


 黄色い鎧の少女は口下手にそう言って、ボディの四箇所(かしょ)からアームのようなモノを出して、彼女の周りに黄色いドーム状のバリアを張った。

 彼女の近くにいる親子も、バリアの中に入っていた。


「この中にいれば安全です。 このまま避難場所まで誘導いたします。」


 緑色の鎧の少女はそう言って、背中についているジェットパック風の装置で再び飛び始めた。


「あ、歩けますよね。 い、行きますよ。」


 黄色い鎧の少女は親子を立ち上がらせた。

 そして空中を飛んでいる緑色の鎧の少女について行った。




「ふぅ・・・。 とりあえずあの親子は大丈夫のようだね。」


 避難場所へ移動し始めた四人の様子を見送りながら、桃色の鎧の少女がそう一言喋った。

 すると、青い鎧の少女は持っている剣を再び構え始めて、変な方向を向いていた。


「でも、こっちはまだ終わっていないようだわ。」


 青い鎧の少女の言葉を聞いて、他の二人も同じ方向を見た。

 すると、その方向から数体の新たなヤミガタがやって来ているのが見えた。


「うわぁー、また来た。」


 赤い鎧の少女が面倒くさそうにそう言った。

 しかし、瞬時に体を起こして構えた。


「ちゃっちゃとやっつけちゃおう。」


 そう言って赤い鎧の少女はヤミガタとの距離を詰めるために向かっていった。

 青い鎧の少女と桃色の鎧の少女も同じく近付いて行った。




 それから、数時間もしくは数十分もの戦いを繰り広げた。

 赤い鎧の少女と青い鎧の少女は前線でヤミガタと戦い、桃色の鎧の少女は後方から銃で援護をしていた。

 黄色い鎧の少女と緑色の鎧の少女は人命救助をしながら、他三人の戦いの援護も担当した。

 5人のチームワークで、今日の戦いに終止符を打ったのだった。


「警備隊の方々の話だと、今日はもうヤミガタがいないそうだよ。」


 緑色の鎧の少女は、他の皆に報告した。

 それを聞いて、赤い鎧の少女はその場に座り込んだ。


「はぁ~、終わったぁ~・・・。」


 とてもお疲れの様子だった。


「隊長と合流しましょう。」

「そうだね。」


 青い鎧の少女の提案に、桃色の鎧の少女は賛同した。

 そして、皆が同じ方向に歩み出した。



 それから5人は警備隊と呼ばれる武装をした人々と出会いながら、「ある場所」へと向かって行った。

 その場所に到着したのは約二十分後のことだった。


 そこには一つの人影があった。

 その人影は、身体が灰色で出来ていた。


 よく見ると、辺りには黒い血痕のようなモノが大量にぶちまかれていた。

 その先に「人」はいた。


 少女たちは兜を脱いで、素顔を見せた。

 そして笑顔を見せながら声をかける。


「隊長、お待たせしました。」

「チーフ、帰ろう!!」


 青い鎧の少女と赤い鎧の少女の言葉を聞いて、その灰色の人間は振り返った。

 顔は赤いバイザーや、口のようなものが付いている。

 また、二本の角が生えていた。


 当然ながら、この人物も鎧を身に(まと)っているのだ。

 ただ、その姿は女生徒たちの鎧とはやや雰囲気が違っていた。

 違う個所は色々あるが、最も違うのは・・・。


「おう、よくやった!」


 この人物は "男" なのだ。

 女性専用のメタルブレイザーを装着することができる唯一の男性なのだ。






 時刻は夜。

 場所は、とあるファミリーレストラン。

 そこには5人の女子高生と一人の男が席に座っていた。


「いただきまぁ~す!」

「いただきます!」

「い、いただきます。」

「いただきまーす!」

「いただきます。」


 5人の女子高生は同時に食事の挨拶をして、それぞれが頼んだ料理を食べ始めた。


「俺のおごりだが、遠慮なく食べてくれよ。」

「ありがとうございます、剣勇隊長。」


 男の名は "嘉堂剣勇(かどう つるぎ)" 。

 世界で唯一、男でメタルブレイザーを装着することができる人物。

 先程の灰色のメタルブレイザーは彼が着ていたものだ。

 今現在『鉄衣学園』の「第一小隊」の指揮官を務めている。

 黒髪の短髪で、やや筋肉質な体型の成人男性。


 そして、この場にいる5人の女子高生が「第一小隊」のメンバーである。


「じゃあ、俺も食べるか。 いただきます。」


 剣勇は自分が頼んだステーキを食べようとしていたが、横からの視線を感じて剣勇は横を見た。

 すると、隣に座っている女生徒のさらに隣に座っている女生徒が、顔を突き出して剣勇の料理を見ていた。


「澪、なんか用か?」

「チーフ、それちょっとだけ食べさせて。」


 彼女の名は "昆野澪(こんの みお)" 。

 赤いメタルブレイザーを着ていたのは彼女だ。

 ショートヘアの黒髪で、桃色のヘアピンをしている。

 性格は見ての通りの元気な女の子だ。

 剣勇のことは「チーフ」と呼ぶ。


「分かったからちゃんと席についてくれ。 愛海が困ってるだろう。」

「あ、ごめん愛海ちゃん。」


 剣勇の隣に座っている少女の名は "日鷹愛海(ひだか まなみ)" 。

 青いメタルブレイザーを着ていたのは彼女。

 綺麗でサラサラの黒髪ロングヘアをしている。

 真面目な性格で、戦いではプロ並みの戦闘力を発揮する。

 剣勇のことは「隊長(もしくは「剣勇隊長」)」と呼ぶ。



 澪が席についたのを確認し、剣勇はステーキの端をナイフで少し切って、(あらかじ)め頼んでおいた(はし)で摘まんだ。

 そして左手を添えながら澪の顔の近くへ運ぼうとした。


「愛海、すまんが少しだけ前を失礼する。」

「わ、わかりました。」

「澪、いいぞ。」


 愛海に断りを入れて、剣勇は澪を呼んだ。

 そして愛海の顔の前で剣勇は澪にステーキを食べさせた。


「ん~、美味ひい!」


 澪は天使のような笑顔を見せて、満足そうだった。



 剣勇は箸を置いて、今度こそ食べようとステーキの端を少しだけ切る。

 すると、向かいから声が聞こえてきた。


「あの、隊長さん。」

「なんだ唯織。」


 今度は向かいに座っている女生徒 "新嶋唯織にいじま いおり" が話しかけてきた。

 緑色のメタルブレイザーを着ていたのは彼女。

 黒髪のセミロングヘアで、性格は優しく大人っぽい少女だ。

 「第一小隊」ではサブリーダーのような立ち位置である。

 剣勇のことは「隊長さん(もしくは「嘉堂隊長」)」と呼ぶ。


「あの、どうやら愛海も食べさせて欲しそうですよ。」

「え!?」


 唯織の言葉に愛海は声を上げた。

 そして顔を赤くしだした。


「いえ、あの、ワタシは別に、そんな・・・。」


 顔を真っ赤にしながら愛海は取り乱していた。

 しかし愛海が剣勇の方を向いた瞬間、その眼前には切ったステーキを箸で摘まんでいた剣勇がいた。


「あ、あの、隊長・・・?」

「ほら、アーン。」


 剣勇は唯織の言葉を聞いて、速やかに行動に移していた。

 愛海はなにも言うことができなくなり、髪を耳にかけながら口を開けた。

 そして剣勇にステーキを食べさせられた。


 ステーキを食べる愛海はどこか恥ずかしそうだった。

 なぜなら、愛海の目的はステーキを食べることではなかったからだ。


「美味いか?」

「は、はい。 とても美味しいです・・・。」


 それを聞いて剣勇はやや笑みを浮かべた。

 愛海は顔を赤らめながら、とても嬉しそうにステーキを食べている。

 そして唯織はその光景を微笑みながら見ていた。



 今度こそ剣勇はステーキを食べようと箸を切り始めるが、その最中に偶然とあるモノが目に入った。

 一旦ナイフとフォークを置いた剣勇。


「明日香。」


 剣勇は向かいの席の真ん中にいる "佐久間明日香(さくま あすか)" に話しかけた。

 黄色いメタルブレイザーを着ていたのは彼女。

 黒髪のサイドテールで、小柄な体型。

 内気で怖がりな性格の少女だ。


「は、はい・・・?」


 突然話しかけられてビクッとなった明日香は、まるで怯える小動物のような表情で剣勇を見ていた。

 剣勇はそんな明日香を見て、優しい声色で喋り出した。


「よくやった。」


 剣勇が目にしたのは明日香の食べている料理だった。

 それは、半分になったハンバーグと、数が減っている野菜だった。

 明日香は野菜が苦手なのだが、ちゃんと頑張って食べているようだ。


「ハ、ハンバーグと一緒に食べてます・・・。」

「偉いぞ明日香。 その調子でドンドン食っちまえ。」


 剣勇は明日香の成長を心から喜び、安心していた。



 安心したところで、今度こそステーキを食べようとする剣勇。

 だが、剣勇はまたとあるモノを目にしたことにより、再びナイフとフォークを置いた。


「クラリス、飲み物を入れてこようか?」

「ん?」


 剣勇が目にしたのは向かいの席の右端の窓際に座っている "クラリス・グリーンフィールド" の手前に置いてある空のグラスだった。

 桃色のメタルブレイザーを着ていたのは彼女だ。

 メンバー唯一の留学生で、後ろを一箇所結んでいる金髪と茶髪の中間あたりのロングヘア。

 発育の良い体をしており、簡単に言えば高校生にしては胸が大きい。


「あ、おねがいしますです。」

「なにがいい?」

「コーラで。」


 クラリスのグラスを持って席を立つ剣勇。

 そのままドリンクバーを目指して歩き出した。



 ドリンクバーでグラスにコーラを(そそ)いでいる剣勇。

 すると、マナーモード中の剣勇のスマートフォンが急に振動しだした。

 剣勇がスマホを取り出すと、そこには「"聡美姉"」と書かれた名前が写し出されていた。

 剣勇は一度電話に出た。


「もしもし。」

<剣勇、今大丈夫?>


 電話からは女性の声が聞こえてきた。


「悪い、少しだけ待っててくれ。」

<分かったわ。>


 そう言って剣勇は一度スマートフォンをポケットに仕舞った。

 そしてコーラを注いだグラスを持って、席に戻った。


「へい、お待ち。」

「サンキューです、ツルギ!」


 クラリスのもとへグラスを置く剣勇。

 それに対して、クラリスは笑顔でお礼を言った。


「電話が来たから、ちょっと外に出てるな。」

「分かりました。」


 剣勇はそのままファミレスの外へ出た。


 外は暗く、車道を走る車がライトを光らしていた。

 電灯も光を放っている。


 剣勇は他人の邪魔にならなそうな場所へ移動して、再びスマートフォンを取り出して話し始めた。


「お待たせ。 で、何の用?」

<いや、そっちはどんな状況かなって。>


 電話の相手は "飯田聡美(いいだ さとみ)" 。

 『鉄衣学園』の教師で、剣勇の年上の幼馴染でもある女性。

 ヤミガタとの戦いの際も、通信などでサポートをしてくれる頼りになる人物だ。


「みんな喜んでくれている。 そっちも楽しんでいるか?」

<まあね。 ゲームの鑑賞も中々に楽しいわよ。>

「それは良かった。」

凡人(ぼんど)さん達も剣勇と一緒にゲームをしたがってたわよ。>

「「また今度な。」と伝えておいてくれ。」

<わかったわ。>


 剣勇の交友関係は意外と広い。

 そして、いい歳なのに男子高校生並の遊びなどをしていたりする。


「んじゃ、また明日。」

<ええ、またね。>


 剣勇は電話を切って、スマートフォンをポケットに戻す。

 そして再びファミレスに入った。


 そのまま席に戻ろうとしたが、ファミレスに置いてあるカプセルトイが目に入った。

 その一つに注目した。


 そのまま席に戻る剣勇。


「お帰り、チーフ!」


 澪が口の周りを汚しながら、剣勇を迎えた。

 剣勇は近くに置いてあった紙ナプキンを澪の方に飛ばした。


「食べ終わったら口を拭いておけよ。」


 そう言いながら席につく。

 そして、先程のカプセルトイのことを思い出した。


「唯織。」

「はい?」


 剣勇は唯織に話しかけた。


「さっき、そこのカプセルトイで「バリギロス」があったぞ。」

「ほ、本当ですか!?」


  "バリギロス" とは、特撮ドラマ「英雄闘諍伝バリギロス」のこと。

 実は唯織はその作品の大ファンで、剣勇も特撮好きなのである。


「帰りにちょっと回そうぜ。」

「はい!」


 普段大人っぽい唯織が、年相応になる数少ない対象だった。



 席に戻ったことで今度こそステーキを食べようとする剣勇だったが、なにか違和感を感じていた。

 そしてすぐに違和感の正体に気付いた。


「澪、お前勝手に人参何本か食っただろ。」


 ステーキの端に置かれている短冊切りになっている人参が明らかに減っている。


「ゴメン、ステーキは勝手に食べたらいけないと思って代わりに・・・。」

「まず他人の飯を勝手に食うなって・・・。」


 頭をかいて苦笑いを浮かべながら澪は反省していた。

 思わず剣勇はため息をこぼした。


「言ってくれればやるって・・・。 ステーキでも人参でもな。」

「ありがとう、チーフ・・・!」


 澪は天使のような笑顔を見せた。

 剣勇は彼女の笑顔に弱く、些細(ささい)なことではやや甘くなってしまう。

 まるで親子か年の離れた兄妹のような関係だ。


「ねえチーフ。 あとでケーキ頼んでいい?」

「お前、本当に反省してるのか?」


 澪はケーキが大好物だった。




 それから数時間が経った。

 全員お腹を満たし、ファミレスを後にしていた。


 皆で帰っており、剣勇は眠そうな澪を背負って歩いている。

 また、唯織は明日香を背負って歩いていた。


「悪いな、運ぶのを任せちゃって。 こっちにも大きな赤ん坊がいて困ってたんだ。」

「いえ、明日香ちゃんは軽いので大丈夫です。 それにこれは「バリギロス」のお礼だと思ってください。」


 嫌な顔一つ見せずに唯織は手伝ってくれていた。

 後ろからは愛海とクラリスがついて来ている。


「隊長、今日は本当にありがとうございました。」

「ありがとです、ツルギ。」


 後ろの二人が剣勇の背中に向かって言葉を放った。

 その言葉を剣勇はしっかりと受け取った。


「当然のことだが、お前たちは昔と比べて明らかに成長している。 この調子でもっと強くなって欲しい。」


 後ろには振り返らず、背中を見せながら話す剣勇。

 そしてその言葉を聞いて笑みを浮かべる二人だった。




 そして、着いた先は『鉄衣学園』。

 澪たちが通っている学校であり、校内に暮らしている(りょう)がある。


「隊長、澪を預かります。」

「ああ、頼んだ。」


 剣勇は愛海に澪を渡して、愛海は澪を背負った。

 愛海も女子にしてはなかなかの力持ちなのである。


「では隊長、また明日お願いしますね。」

「ツルギ、またねです。」

「隊長さんもお帰りはお気を付けて。」


 そろそろ門限の午後8時になりそうだった。

 5人とは今日はここでお別れだ。

 剣勇もアパートへ帰らなければならない。


「んじゃ、またな。」


 そう言って剣勇は去って行こうとした。

 その時に後ろから声が聞こえてきた。


「チ〜フ、またね〜・・・。」


 澪の声だった。

 愛海に背負われて寝ぼけながら手を振っていた。


 剣勇は一度振り返り、澪に対して手を振り返した。

 そして今度こそ住んでいるアパート目指して歩き出した。








 人類の敵「ヤミガタ」。

 そのヤミガタを倒すために作られた兵器「メタルブレイザー」。


 メタルブレイザーを装着して戦う女性たち。

 メタルブレイザー装着者を育てる『鉄衣学園』。

 そこに通う女生徒たち。

 実戦投入を許された「第一小隊」。

 そして「第一小隊」の指揮官で、唯一男性でメタルブレイザーを扱うことができる "嘉堂剣勇" 。



 彼が「第一小隊」と出会ったのは、少し昔のお話である。

 それを知りたければ当然、少し昔に(さかのぼ)らなければならない。







【後書き】

この度は「メタルブレイザー -鋼鉄の戦乙女たち-」を読んでいただき誠にありがとうございます。


おそらくお気付きになった方もいらっしゃると思いますが、この作品は某ドラマチックアドベンチャーゲームや某ハーレムライトノベルなどの「女性専用の兵器を唯一操る男主人公」から影響を受けた作品でございます。


三流以下のダメ作家ですが、自分なりに頑張って執筆していこうと思います。

よろしくお願いいたします。




【登場キャラクター】

●「第一小隊」

嘉堂剣勇かどう つるぎ

挿絵(By みてみん) 挿絵(By みてみん)


昆野澪こんの みお

挿絵(By みてみん)


日鷹愛海ひだか まなみ

挿絵(By みてみん)


佐久間明日香さくま あすか

挿絵(By みてみん)


・クラリス・グリーンフィールド

挿絵(By みてみん)


新嶋唯織にいじま いおり

挿絵(By みてみん)


●教員

飯田聡美いいだ さとみ

挿絵(By みてみん)




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