「小説家になろう」に実績システムが導入されたらどんな感じか妄想してみた。完全作者目線バージョン
ノベルアップ+をちょっと使ってみたんですが、あのサイトでは読書状況などに応じて実績を獲得することができるんですね。ユーザー登録を促すという意味では、非常に良い試みだと感じました。スタンプ機能も面白いので、人が増えれば良いサイトになると思います。人が増えれば。
それがきっかけで、「小説家になろう」に実績やトロフィーシステムが導入されたらどんな風になるのかを妄想してみました。(イメージの参考はSteamとプレステ)
あくまで「投稿者目線」の実績で、「読者目線」は考慮していません。
こんなシステムがあったらモチベアップにつながるか?
それとも逆に作者の精神を削ることになってしまうのか?
あるあると思ってもらえる部分があれば嬉しいです。
目指せ、プラチナ!
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【投稿・連載関連】
「ユーザー登録完了」★
解除条件:
ユーザー登録する。
解説:
小説家になろうを利用していても、ユーザー登録しないでブラウザブックマーク等で済ませている人も多いようだ。読むだけだったらそれでもいいが、投稿するためにはユーザー登録する必要がある。
「小説家になった! ……のかな?」★
解除条件:
小説を一作投稿する。
解説:
登録の次の山が、投稿するということだ。どんな傑作でも、人目に触れなければ始まらない。勇気を出してLet's投稿。
「ショートストーリー」★
解除条件:
短編を一作投稿する。
解説:
短編は評価も感想も付きやすい。手っ取り早く読者の方々の反応が欲しいという作者にオススメである。連載を更新しても10分でトップページから消え去るのに対して、「新着の短編小説」は、およそ半日くらいは残ってくれるので、新規に読んでくれる人も多い。従って、まずは短編で力を試すのもアリだ。
「10万字ブースト発動!」★★
解除条件:
一つの小説の文字数が10万字を越える。
解説:
ある程度まとまった文字数を読みたいという層がいるので、10万字を越えた途端に評価やブックマークが増える……という説。正直、都市伝説だと思っている。短編でもいいのかなと思ったら、10万字以上の短編は実際に存在した。全32万作の短編中の最高文字数は、驚くなかれ、なんと20万とんで30文字。文庫本2冊分である。
果たしてそれは短編か?
「大長編」★★★
解除条件:
一つの小説の文字数が100万字を越える。
解説:
100万字ともなると、今度は逆に読むのを躊躇する人が現れるかもしれない。さて、長編作品の最大文字数はどんな小説だろうか。それは、『小説家になろう総合日間ランキングイン・ランキングアウト』という統計である。14,928,668文字。2位は普通の小説だった。タイトルは『武装召喚師――黒き矛と異世界の勇者――』で、14,413,712文字。読了時間は28,828分とある。これはおおよそ二十日間に相当する。
「フィナーレ」★★★★
解除条件:
連載作品を一つ完結させる。
解説:
一つの物語にケリをつけた証。終わらせることは、始めることよりも更に難しい。トップページの「完結済みの連載小説」欄に、日や時間にもよるが半日程度は残れるので、いわゆる「完結ブースト」も期待できる。期待できると信じて、筆者は今の連載を続けている。
「帰ってこい」★
解除条件:
連載途中の作品を、前回の更新から2か月以上更新しない。
解説:
更新期間が2か月空くと、「この連載小説は未完結のまま約〇ヶ月以上の間、更新されていません」というメッセージがタイトル上に表示される。2か月は、続きを楽しみにしている読者にとってみれば非常に長いだろう。しかし作者にとっては、仕事が忙しかったり学業に追われたり、新作ゲームにハマったりしているとすぐ過ぎる。
「エタる」★
解除条件:
連載途中の作品を、前回の更新から半年以上更新しない。
解説:
「この連載小説は未完結のまま約○年以上の間、更新されていません」という文言のあとに、「今後、次話投稿されない可能性があります。予めご了承下さい」と続く。年間隔で更新する作者もいるし一概には言えないが、世間ではこれを「エタる」と言う。なぜ更新停止したのかは想像するしかない。「更新をいつまでも待っています」という感想が、作者を再び立ち上がらせることもある。
【ブックマーク数】
「クリックミスかもしれない」★
解除条件:
ブックマークを1つ得る。
解説:
世の中に最低一人は自分の作品を読んでくれる人がいて、「こいつは見所があるぞ」と思ってくれた証。
「偶然が2度続くこともある」★
解除条件:
ブックマークを2つ得る。
解説:
2は1の2倍である。一人ではなく二人。つまり複数なのだ。この感動を忘れてはならない。
「妖怪ブクマ剥がし」★
解除条件:
ブックマーク数が減少する。
解説:
どこかで目にした、「作者殺すにゃ刃物はいらぬ、ブクマの三つも減ればよい」という句を思い出した……。それは真理である。ちなみに筆者は、「また一人、諸事情でなろうを退会したんだな……」と思うことにしている。
「底辺脱出」★★
解除条件:
1つの小説でブックマーク100を達成。
解説:
某掲示板では、小説家になろうにおける「底辺作家」の定義を、「どの投稿作もブックマーク100を突破したことのない作者」としている。この壁がどの程度の高さ、厚さなのかは、人によって大きく異なる。
「中流作家」★★★
解除条件:
1つの小説でブックマーク1,000を達成。
解説:
同じく某掲示板では、ブックマーク100以上、10,000未満の作家を、「中流」と定義している。しかし、100と9,999ではかなりの差が有ると思うのだが。
「SSSランク作家」★★★★★
解除条件:
1つの小説でブックマーク10,000を達成。
解説:
またもや某掲示板によると、ブックマーク10,000以上の作家は「上流」なのだそうだ。ちなみに、書籍化すると「超上流」である。冒険者ランクのノリに近い。
【読者の反応・評価】
「最新話ページの下にあるからクリックしてね!」★
解除条件:
小説に評価をもらう。
解説:
文章評価ポイントとストーリー評価ポイントがそれぞれ5点ずつ。一人の読者はブックマークによる2ポイントを含め、2~12ポイントを作者に与えることができる。読んでもらいたくて小説を書いたはずなのに、いつの間にかポイントのために小説を書いている。そういうことにならないよう、いつでも己を戒めたい。でも、ポイントは欲しい。
「5:5」★
解除条件:
小説に5:5評価をもらう。
解説:
評価基準は人により様々で、小説家になろう公式もそれを認めている。超辛口読者の1:1評価が、適当につけられた5:5評価よりも重たいこともあるかもしれない。しかし99.9%の作者にとって、出来れば5:5評価が欲しいというのは偽らざる本音のはずだ。口に出すかどうかは別として。
「1:1」★
解除条件:
小説に1:1評価をもらう。
解説:
これをもらったことに気付くと、なろう作家は哲学者にジョブチェンジする。
「見直したよ」★★
解除条件:
評価が付け直された結果、ポイントが増える。
解説:
4:4で、あと一歩惜しい評価をされていたが、新展開で5:5に付け直された、みたいな感じ。仕様上こういうことも有りうるはずだが、これが行われたことを認識するのは非常に困難。誰がどんな評価を付けているかは「俺Tueee.Net!」というサイトである程度追えるが、余程注視していないと分からない。
「はじめての感想」★
解除条件:
小説に感想をもらう。
解説:
わ! マイページに見慣れない赤文字があるぞ!
「感想が書かれました」……?
やった! すぐに返信だ!
……だがいずれ、感想欄を開くのが恐ろしくなる日が来るかもしれない。
「わきあいあい」★★★
解除条件:
100個目の感想をもらう。
解説:
感想が増えると、作品が盛り上がっている感じがしてくる。作者もモチベーションアップになる。好意的な感想や建設的な意見が溢れた感想欄は、それを読むだけでも楽しい。
「炎上してない?」★★★★★
解除条件:
1000個目の感想をもらう。
解説:
一つの感想に返信するのにかかる時間が1分だと見積もっても、千回返信するためには1000分かかる。このくらいになると、もはや全返信は諦めたくなるんじゃないか。
「はじめてのレビュー」★★
解除条件:
レビューをもらう。
解説:
レビューを書いてもらうと、「レビューが書かれました」という赤文字がつく。体感だが、感想の1000倍くらいはレアリティが高い。ちなみに累計1位の転スラのレビュー数が92。2位の無職転生で163。最も多くのレビューを獲得しているのが、『お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件』で230件!
「逆お気に入りユーザ一覧」★
解除条件:
お気に入りユーザに登録される。
解説:
お気に入りユーザというシステムがあり、誰かに登録されると、マイページの逆お気に入りユーザの数が増える。嘘か本当か、この数が多いと新連載を始める時に有利だそうだ。自分も相手を登録していると、名前の頭に淫靡なハートマークが付く。お気に入りユーザが減るというのは、ブクマ減よりもさらに作者の心を削る。「教えてくれ、俺の何がダメだったんだ……? 頼むから捨てないでくれ……!」みたいな気分。
これも短編を書くと増えやすい……気がする。
「割烹」★★
解除条件:
活動報告にコメントをもらう。
解説:
活動報告は、書かない人は全く書かないと思うので、人気作者でも「活動報告にコメントが書かれました」という赤文字を見た事がない人も居るだろう。割烹というのは活動報告の略称らしい。
「You’ve Got Mail」★★
解除条件:
個人宛のメッセージをもらう。
解説:
「新着メッセージが1件あります」という赤文字。初めて目にするとビビります。中身は何だろうか。
ラブレター?
不幸の手紙?
書籍化を打診する出版社からのメールも、ここに来るらしいよ。
「いいね!」★★
解除条件:
ツイッターで作品についてつぶやかれる。
解説:
作者がエゴサをする事については、どうか見逃して欲しい。「すごく面白かった!」なんてつぶやかれると、その人に愛情の全てを捧げたくなる。冗談抜きでいいね100万回押しても足りない。そのツイートに自分以外がいいねしていると、心が温かくなって自ずと落涙すること必至。
「絵心」★★★★
解除条件:
ファンアートをもらう。
解説:
熱心なファンのいる作品は、ファンアートなるものが描かれることがあるそうだ。自分で描けない筆者のような絵心の無い人間には憧れの的。
【ランキング】
「ランカー」★★★
解除条件:
総合日間ランキング300位以内に入る。
解説:
言うは易く行うは難し。ランキングにはジャンル別と総合とがあり、総合日間には120ポイントはないと入れない。奇跡的に入ったとしても、簡単には上に行けない。一度入ったランキングから落ちた時の喪失感は、入った時の喜びを上回るという研究成果もあるのだ。
「ジャンルってフランス語らしいよ」★★
解除条件:
ジャンル別日間ランキング100位以内に入る。
解説:
総合ランキングはハードルが高いので、まずはジャンル別から狙おう。ジャンルによって注目度の差は明確である。例えばハイファンタジーの下限は70ポイント前後で、一昔前の総合ランキング並みに激戦区。対して詩やホラーは、その日ポイントを得たのが100作品に満たないことが通常運転。ということは、ブックマークの2ポイントでランキングに掲載される。
「トップページのチカラ」★★★★
解除条件:
月間ランキング10位以内に入る。
解説:
現在の小説家になろうのサイト構造上、月間ランキング10位以内の作品は、トップページ上部の非常に目立つところに表示される。総合月間の10位以内ともなれば、あとは四半期や年間ランキングまでまっしぐらだ。
「累計作品」★★★★★★★
解除条件:
累計ランキング300位以内に入る。
解説:
なろう内にある数多の作品の(ポイント的)頂点である累計作品。ちなみに現在の300位は、七沢またり先生の『死神を食べた少女』で93,009ポイントだった。これは素晴らしい名作である。
「累計一位」★★★★★★★★★★
解除条件:
累計ランキング1位になる。
解説:
全てのなろう作品の頂点。
【商業化】
「プロフェッショナル」★★★★★★
解除条件:
書籍化する。
解説:
小説家になろう経由で書籍化された小説の数を計算してみようと思ったのですが、あまりに膨大な数なので止めました。どこかで公表されているなら教えて欲しい。負け惜しみじみているが、書籍化しなければ「小説家になれない」とは言いたくない。このサイトに投稿した時点で、全員が等しく小説家なのだから。
「なろう枠」★★★★★★★★
解除条件:
アニメ化する。
解説:
小説家になろうを経由してアニメ化した作品は、現時点では22作あるらしい。Wikipedia参照。この数字はこれからもっと増えていくだろう。
「いつか悪役令嬢も」★★★★★★★★★★
解除条件:
実写ドラマ化する。
解説:
既に実写化しているのは『君の膵臓を食べたい』と『居酒屋ぼったくり』の2作品だった。2020年に、『異世界居酒屋のぶ』がここに加わるらしい。
「異世界アベンジャーズ」★★★★★★★★★★★★★★★
解除条件:
ハリウッド映画化する。
解説:
未だどの作品も達したことの無い境地。
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システムの変更追加は多大な労力を要するのでしょうが、こんな機能もあったら嬉しいなあと思った次第です。
まだまだ項目は増やせそうだけど、これくらいにしておきます。特にランキングを細かく区分していくと切りが無い。「これも追加しろ!」というご意見がございましたら、感想欄に書いて下されば反映いたします。(乞食)