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プロローグ
このプロローグは、物語のもう少し先のことです。
最初から読みたい方、次話をお待ちください。
森の鼓動、風の響き・・・
僕には聞こえる、森の声。
森は、時に叫び、時に笑う。
森は、そんなものだ。
――そう、森はただそんな存在だった。 いままでは――
だけれど、いまは――?
僕は、時に森の心を感じ取る。
それは、ごくわずか・・・心開いた森にのみ。
しかし、僕が心を感じ取った森――というより、木は、たった一つ。
そしてそれは、ユナとの変わらぬ約束の証でもある。
そう、永遠の・・・約束だったんだ。 ユナとの――――