7話 情報収集
依頼と言う名のバイトまでの時間の間今日は魔族の情報とこの世界の一般常識を調べるため図書館に来ていた。ここなら新聞なども無料で読めるらしい。というわけでまずは世界情勢から見てみるとしますか。
「なになに。魔族が宣戦布告したと」
記事の内容を読んでいく。
「あれ? まだ宣戦布告しただけ?」
内容は、急に魔族が世界に向けて宣戦布告した。その後、一度戦いが起きたがその時魔族は早々に引き返しそれ以降まったく動く気配がないらしい。おそらく初めは小手調べのつもりでやったのではないかと予想しているとか。いつ攻めてきても対応出来るようこちらも準備中……。
う~ん。まだ全然進んでないじゃん。不気味だよね。これは世界には悪いが俺の場合は良かったな。戦う準備期間がどうやらまだあるらしい。でもあれだよな今の俺では戦争に関われるような立場も実力もないから目標としてはAランク以上の冒険者になるのが一番いいのかな。
「目標は高く持っておこう。一般常識を知らないと」
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この世界の名はエーテル。この世界では様々な種族が存在している。人族、魔族、獣人族、エルフ、海人族、妖精族、龍族。
「おぉーー! ファンタジー世界!」
魔族
個体数は人族と比べて少ないがそれぞれが高い身体能力と魔力を持つ。魔族の中には翼を持つ者もいて飛行が可能見た目は人族に似ているものから異形な者もいるが全員頭から角が生えているため比較的見極めやすい。長寿する種族である。
獣人族
魔力は持たないがそれを補えるほどの高い身体能力がある。仲間意識が高く種族のまとまりは強い。見た目は耳やら尻尾などが生えている。
エルフ
何百年も生きる長寿の種族。高い魔力を持つ。エルフだけが使用できる固有魔法があり絶大な力があるとされている。見た目は男女両方とも美しい。
海人族
水の中で生きることが出来るようになった種族。水中戦闘では右に出る者はいないほど。滅多に地上には上がってこない。
妖精族
存在するとされているが滅多に現れないためいるのかどうかもわからない。いろんな憶測が飛び交っているため容姿も不明。ただ、出現場所から見ても迷宮にいるのではないかと予想している。
龍族
空を統べる者。炎龍、水龍、風龍、土龍、闇龍、光龍、六種類がいてそれぞれの中で階級が分かれているらしい。それぞれの頂点に位置しているのは王龍と呼ばれている。一部は意思疎通ができるとされてる。
天使族
雲の上天界に住んでると言われ容姿についてはこの世の者とは思えないほど美しいと言われている。我々が住む地上(下界)に降りてくることは滅多にない。そのためほとんどのことは明らかにされてない。
「是非とも記念に見たい! それぞれの国に行こうかな。海と空はムリそうだけど」
そういえばゴブリン倒したときに内部にあったあの石って何だろう? 無くしてしまったけど。
魔石
魔物の体内から入手できる石。売ることが出来る。魔物の強さによって大きさと質が違うため買い取り価格が変わってくる。石に魔力を貯めることが出来て装備や日常生活などに使われることが多い。
これは生活費の足しになるじゃん。倒したときは取るようにしよ。
調べ終わり。
「疲れた~」
天職についても見てみたけど魔喰についての情報は何一つなかった。どうやら本当に新種の天職らしい。一番人気の天職を見てみたけど剣士のように武器を使うことに優れた天職なんだってさ。そりゃそうだろうよ。誰もが一度は憧れるだろうさ。華麗に剣とかで戦って敵を倒す、羨ましい。あっ、でも天職じゃないから使えない訳ではないよ。あくまで天職はそれに適正があるってことらしい。ただし、特殊な天職はどんなに頑張ってもムリ。例で言うと魔術師というのがあるらしいがこれは魔力を持たないと出来ない。この世界ではみんな、天職がこれだからそうしないとという固定観念がクセ付いているのだろう。
奇妙なことも書かれていた。天職が覚醒するらしい。でも、覚醒は絶対するものではなく己の壁を越えたときにすると書かれていた。調べた中で分かったのはギルドマスターとSランク冒険者がなっているらしい。さすがだな冒険者! 国に所属する兵士については書かれていなかったおそらく情報を隠し戦力をわからないようにしているのだろう。
「もしかすると俺のも……いやいやそんなことあるはずないよな」
ほんと俺の力って何の役に立つのだろうか。厳しすぎる。まぁ、神様にも保険は掛けてるし~ムリそうなら観光だ! 観光! そこそこ戦えそうだしそれはなんとかなりそう。さっさと金を貯めていろんな所に行こう。楽しみだなぁ。
そんなことを思いながら今日も俺はバイトへ向かった。
短くてすいません。文章書くのって難しいですね。
誤字、脱字、評価等(感想あれば)よろしくお願いします。