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神様のお願いそれは……  作者: 暁アカル
1章 異世界へ
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4話 これからのこと

 ゴブリンとの戦闘後。


 今、私は、戦場となった村の中でも落ち着けそうな場所で戦闘後気を失った銀髪の少年を運び手当てをしている。しかし、私の持っている薬では応急処置程度しか出来ないため彼の状態はあまり良くない。骨は所々折れ、特に炎弾を受けたところの火傷が酷く回復魔法かより質の高いポーションが必要だ。もちろん私の方も擦り傷、切り傷とまた何カ所か骨も折れている可能性がある。この大群相手にこの程度で生き残ることが出来ただけでも奇跡だ。私一人では絶対ムリだっただろう。そして、共に戦ったこの少年は一体何者なのか。


「ほんとよくわからない奴だ」


 助けたはいいが怪しいため部屋に監禁しギルドに引き渡そうと初めは考えていた。そのため少しでも何か聞き出そう試みたがほとんどこの世界のことについて知らないじゃないか。ますます怪しいと思ったがある程度会話を交わしてどうやら本当に知らないらしい。こいつが町に行きたがっていたのは色々なことを知るためなのだろう。それと彼は天職を知らないと言っていたが戦闘の途中からぼんやりと青色のオーラが身体を薄い膜で包んでいるように見えた。さすがにキングゴブリンのアックスを素手で破壊した時はとても驚いた。そのことからあくまで予想になるがスキル『身体強化』と似たものを使っていたに違いないというのもあれは私が知っているものとは少し違うような感じがした。他にも何個か当てはまりそうなものがあるけどこればっかりはちゃんと見てもらわないとわからない。


「今は最低限のことしか出来ないがギルドの応援が到着すればなんとかなる。もう少しの辛抱だ」


 今も息づかいは荒い、少年はとても苦しそうだ。

 それから一日経った頃、無事ギルドの応援も到着し治療もしっかりすることができ無事少年も目を覚ました。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 俺は、目を覚ました。状況から見てどこか安全な場所で寝かされているようだ。布で覆われているところを見るとテントなのだろうか。そして今の状態はと言うと包帯が左半身に多くまかれている。火傷を受けた箇所なので酷いのだろうまだ体が少し熱い。もちろん火傷が酷いということもあるけど身体全身が筋肉痛になっていて起きることすらままならない。


「いたた。怪我は分かるけどなんでここまで筋肉痛酷いの?」


 なんとか動かそうとしていたときテントに誰か入ってきた。

 茶髪でとても可愛らしい人だった。


「あっ、おきた~。よかった~。あなた死にかけていたんだから。無事目覚めたことだし、シルフィ、シルフィー!」


 そうだったのか。まぁこれ見たら確かに俺もそう思うわ。というかシルフィって誰?

 呼ばれて入ってきたのはあの共に戦った彼女だった。彼女の方も腕を吊っていたり包帯を巻かれているところを見るとかなり傷を負っているようだ。


「起きたか、心配したぞ。あの後急に倒れたんだから。まぁ、あれで戦えてたほうが不思議に思うが」

「すいません。ご迷惑をおかけしました。治療ありがとうございました」

「気にするな。むしろこっちが助かった。共に戦ってくれてありがとう。それと治療したのはそっちのリリアだ」

「そうだったんですか。リリアさんありがとうございました」

「いいよべつにそれが私の仕事だし」


 ニコッと微笑みリリアさんは返事を返す。

 ここでシルフィが、


「名前を聞いてもいいか?」

「はい」

「さっきから聞いていてわかると思うが改めて、私はシルフィだ。で、こっちがリリア」

「城谷竜です」


 俺の名前を聞いた後二人共何か考えているような様子になる。


「リリア、貴族でそんな奴聞いたことあるか?」

「ないね。家名があるのに聞いたことないやつだしもしかすると最近できた貴族かな?」

「それしかないか。シロヤリュウ改めて聞くが何者だ?」


 そうだなぁ。どう答えようか。戦い前はあんなことになったし。でもほんとのこと言ってもダメだろうし。


「実は今までずっと森の中で生活していまして……ですからまったく世の中のことは知らないまま育ったので最近になってこれではダメだと思い町に行こうとしていたところゴブリンに襲われそこをシルフィさんに助けられたという訳です」


 どうだろうか? 通じるといいが。


「なるほどそうだったのか。すまない勝手にあのように疑ってしまって」

「全然いいですよ。得体の知れない奴を怪しむのは当たり前のことですから。あと、俺のことは竜でいいですよ」


 よかった~。これで何とかなりそうだ。


「わかった。シロヤが家名だったんだな。私のこともシルフィと呼び捨てでかまわないし、気楽に話してくれ」

「私のこともリリアでいいよ」

「よろしく。シルフィ、リリア」

「リュウ、家名のシロヤについてだが色々事情があるかもしれないと思うが貴族でないなら名乗らない方がいい。この世の中家名を名乗ることが許されているのは貴族などの身分の高い奴だけだからな」


 そうなのか。良いことを聞いた。教えてもらえてよかった。そうでなければこのままいっていたら厄介なことに巻き込まれていたところだ。


「わかった、そうするよ」

「それでリュウはこれからどうするのだ?」


 そうだな。とりあえずは町に行ってこの世界のことと魔族について調べることから始めようかな。後、俺の天職についても調べないといけないな。


「まずはどこでもいいので町に行って色々見てみたいです」

「そうか、なら私たちと一緒に行くか? そこそこ大きな町だ。そこを拠点に冒険者をやっている。リリアも冒険者だ」


 一緒について行こうかな。冒険者って何だろう? とりあえずはそこで情報を集めてこれからのことを考えるとしようかな。


「俺も行きたいです」

「じゃあ、リュウの体調が安定しだい出発するとしようか」

「よろしくお願いします」


 俺は、ようやく町に行くことができた。

一応これで一章は終わりです。でき次第、二章を投稿します。誤字、脱字、評価等よろしくお願いします。

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