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神様のお願いそれは……  作者: 暁アカル
4章 フードピア
29/34

24話 俺に休みはない

4章の始まりです。

「着いた~」


 色々あったけど無事にランクも上がり帰ることが出来た。

 変わったことと言えば、


「ここがトレスかぁ」


 仲間になったハツネだ。

 とにかく言えることは戦闘が楽になったことだな。一人より二人の方がそりゃ効率も良くなる。戦いやすくなったと言った方がいいか。

 さぁこれからどうしようか。まずはハツネを冒険者登録した方がいいかな。そうすれば一緒に行動もしやすくなるし。


「リュウ兄、あれは何?」


 ハツネは、今回あった事件以外で今まで里を出たことはなかったらしい。見る物全てが新鮮かつ未知に溢れていた。

 俺達は、露店で買い食いし町を案内しながらギルドへ向かうことにした。


「最後に、ここがギルド」

「おぉー!」


 たった数週間空けていても懐かしさがあるな。

 扉を開けて中に入る。

 相変わらずギルド内の雰囲気は活気に溢れていた。

 俺とハツネは、カウンターへ向かう。


「次の方……って、お久しぶりですね。リュウさん」

「お久しぶりです。ネアさん」

「報告は来ていますよ。Bランク昇格おめでとうございます」

「ありがとうございます」

「今日は早速依頼に来たのですか?」


 俺は、ハツネを紹介し、そして冒険者登録することを伝える。


「そうだったのですね。わかりました」


 あれ、意外とすんなりオーケーが出たぞ。こう思っては悪いと思うが、まだハツネは子どもだし。拒否とはいかないまでも止められるかなと思ったんだけどな。なぜだろう?


「俺の時とは違うんですね」


 俺は、思っていたことをネアさんに伝える。


「間違いなく言えるのは、ハツネちゃんはリュウさんよりやりますよ。もし実力が伴わないなら初めから止めていますけどね」


 そのことは分かっていたそれでも……心に杭を刺されたような感覚。

 悔しいな……。

 しかし、疑問もある。どうやって強さが分かるんだろうか? 鑑定スキルもないのに。


「どうやって見分けているのですか?」

「日々多くの冒険者を見ているので」


 そりゃ、そうだよな。毎日見てたら違いが多少なりとも分かるようにはなるか。


「あとは、女の勘ですね」


 そんなのでいいのですか!? というか結構大事なことを女の勘で……。

 何はともあれ登録出来たからいいか。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 トレスに着いたのは昼頃でハツネの冒険者登録が終わった時にはもう日も暮れて夜に差し掛かろうとしていた。


「さて、晩ごはんの時間になりました」

「どこかに行くの?」

「この町一番のお店だな。ハツネも満足すると思うよ」


 ご飯といったらあそこしかないよな。

 もちろん。


「いらっしゃい。久しぶりだね、リュウ」

「お久しぶりです。マーレさん」


 そよ風だ。


「おや、その子は?」


 マーレさんは、俺の背後のハツネに話し掛ける。


「ハツネです。リュウ兄とは一緒にパーティを組んでいます!」


 ハツネは、緊張しながらマーレさんに言う。


「可愛い子だね~」


 マーレさんは、うりゃうりゃとハツネを屠る。

 気に入られたみたいだ。


「ご飯食べたいのですが空いてますか?」

「食べてもらいたいのは山々なんだけど丁度人が足りなくてね。手伝ってもらえない?」

「わかりました。いいですよ」

「ありがとうね。落ち着いたらご馳走するから」

「ハツネはどうします?」

「一緒に手伝ってもらおうかね」


 ということで晩ご飯は手伝いの後にお預けだ。いっちょやるとしますか!

 俺たちが来た時よりも店は時間を追うごとに忙しくなる。

 これは確かに人手が欲しいと思うだろう。

 いつものごとく賑わっている。しかし、今日はいつもと違った。


「なんか騒がしいな」


 賑わっている方を見ると、


「お嬢ちゃんカワイイね」

「何歳なの?」

「十三歳です」


 中心にはハツネがいた。


「おぉ。なんか捕まってるな」


 おっさん冒険者達に捕まり抜け出すことが出来ないようだ。

 これは助け船が必要だな。ハツネ救出に向かおうとしたが、どうやらそれは必要ないようだ。なぜなら、


「おい。あんたらハツネを困らせてんじゃねぇよ」


 ヤンキー風な少女ミリアさんだ。相変わらずのヤンキーぶりだ。

 ハツネも無事解放されたし心配はなさそうだ。


「ありがとう。ミリアさん」


 ハツネは、お礼を言う。


「別に礼なんかいいよ」


 去り際はクールに決める。

 マジカッケェーっす!

 お礼をいっておかないと。


「ありがとう。ミリアさん」

「なんでお前が礼を言うわけ? 意味がわからないんだけど」

「いや。まぁ、ハツネを助けてもらったわけだし」

「あっそう。というかまだ生きてたんだな。最近見なかったから死んだと思ってた」


 あはは。いつも通りの感じで。


「さっさと仕事に戻るぞ。今日はただでさえ忙しいんだから」


 店も一段落して。


「さぁ、いっぱい食べておくれ」

「よっしゃー!」

「うわー! おいしそう!」


 俺達の目の前に豪勢な料理が多く準備された。

 流石マーレさんだ。当然その味も折り紙付きだ。

 食事の合間にマーレさんが呟く。


「もうそろそろだね~」

「あー。そういえばもうそんな時期かぁ」


 何の時期だろう?

 マーレさんとミリアさんがそんな話をしていた。


「この時期に何かあるのですか?」

「ある食材がちょうどいい感じになるのさ」

「なんて言う食材なんですか?」

「ルージュペッシュ。普段でも甘くて美味しいんだけどね。この時期はより一層甘みが強くなるのさ」


 めっちゃ食べてみたい。


「どこにそれはあるのですか?」

「フードピアの北部にある森さ」


 また新しい名前の国(?)が出てきたぞ。


「今回はどのようにして取ろうかね」


 マーレさんは悩んでるような様子だった。


「いつもはどうしてるのですか?」

「冒険者に護衛依頼してミリアが取りに行ってるけど……」


 マーレさんは、言葉を詰まらせる。

 どうしてだろうか?


「お金がね~。出来ればかけたくないのが本音」


 あぁ。そういうことか。この店がいくら繁盛してるからといって依頼を出すとそれなりの対価が求められる。もちろん対価については依頼者側が決めることになっている。

 どうやらマーレさんは毎回お金を報酬に出しているようだ。お金が掛かるということは危険な場所ということが予想される。こればっかりは確認してみないと分からないが。


「どんな場所何ですか?」

「推奨ランクはB以上だね」


 あっ。ちょうど俺のランクから行ける場所だ。


「そういえばリュウあんたって」


 このパターンは間違いなく……。さっき帰って来たばっかり、少しは休みたいけど。いつもお世話になっているマーレさんに嘘はつけない。


「はい。Bランクになりました」

「それなら大丈夫だ。報酬はうちの料理でもいいかい?」

「はい。大丈夫です」


 次のやる事が決まったな。


「ちょっと待って母さん!」

「なんだい? ミリア」

「何じゃないよ! なんで私がコイツと行かなきゃなんないの!?」


 なんか親子で言い争いが始まった。

 ミリアさんは、俺と行くのは嫌だと言っているようだ。まぁ。いつもミリアさんは俺に何かとキツイしね。俺としてはこの依頼あろうがなかろうがどっちでもいいけど。


「いいじゃないの。ここは漆黒の騎士に任せましょう!」


 えっ。漆黒の騎士って何?


「漆黒の騎士って俺のことですか?」

「知らなかったのかい?」

「いつそんな名前が……」


 どうやらあのワイズの一件以降俺に付いた二つ名らしい。

 厨二病全開なあだ名じゃん。うゎー、恥ずかしい!

 誰だ! そんな名前付けたのは。


「さぁねぇ。私にもそれはわからないよ。ただ言えることは出所は冒険者だということだね」


 冒険者。

 可能性としては一緒に行ったメンバーか。確認したいのは山々だけどシルフィ達はまだ帰って来てないからまた今度ゆっくり聞くとしますか。


「それはとにかく、リュウ頼んだよ」


 結局ミリアさんに選択権はなかったようだ。


「絶対に行かねぇから!」

修正、評価等(感想あれば)よろしくお願いします。


次話は明日の朝7時に投稿します。

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