15th.瞬間・Side A&R
何時もより少し長めです。
少し時は遡る。
アクアは狙撃ポイントに到着し、銃のメンテナンスを行っていた。
「…M82、お願い。私に力を貸して……リトル、サイトの方はどんな感じかな?」
そう問いかける彼女の背後には、新人のリトルがいた。
「まぁ、調整は微妙だけど……アクア先輩なら大丈夫でしょう」
リトルはそういって、彼女に必要なサイトをわたした
「ありがとう、リトル。…ごめんね、整備兵のはずなのに戦線に、しかも銃の点検まで頼んじゃって」
少し申し訳なさそうにアクアは言った
「いえ、むしろ整備兵が戦線に出れることを証明したいので」
リトルはそういって、笑って見せた
「…強いんだね、リトルは…っと、来た…!」
そう言ってアクアはサイトを覗き、照準をつけ始めた。
「…」
リトルは言葉を出さないように口を閉じる。
「…!」
勢い良く引き金を引く。
しかしその瞬間、アクアは確信した。
(外した…!)
外してはいない。だが、その一撃は致命傷にはならなかった。
右肩を貫き、体制を崩すことはできた。
「リトル!致命傷にはならなかった…!最悪の結果の準備をしておいて!」
「え!嘘!」
そういってリトルは帽子を深くかぶりすぐに走り出せるように体勢を変える。
「すぐに二発目を撃つ。そうしたらリトルは信号弾を撃って。本部に失敗したと連絡しないと…!」
そう言う声は焦っていて、一刻の猶予もないと言いたげな表情だった
「……!」
リトルは信号弾を取り出した。
「二発目…!」
その声と同時に、向こうではジョンとジェクトが突撃していた。
リトルは友人と共同制作です。
また、次回更新は6月中旬を予定しています