破壊衝動
あぁ、なんて馬鹿らしい。
こんなことの何が楽しくて、俺はこの愚かな行為を何回も繰り返してしまうのだろう。
それを常人が理解するのは土台、不可能だろう。…いや、おそらく、誰にも、か。
俺も例外ではない。
赤に塗れた肉塊を殴る、殴る、壊す。
ああ、本当になんてムシャクシャして苛ついて、馬鹿らしいのだろう。
ああ、なんてスッキリして心地よくてーーー楽しいのだろう。
『ア…ぐぁ…』 肉塊が動こうとするのに気付く。
あんなにコテンパンにやったのになぁ。
「まーだ生きてるんだ? しぶといね、キミ(笑)」
殴る。 『ーーーガッ』 肉塊から新たな赤があふれる。
『や…ゃ、め…』 俺は近くにあった金属を持ち、
----------ぐしゃ。
心の、壊れた、音がした。
あぁ、なんて、バカラシイ。