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God of slayer  作者: 秦条 暁
プロローグ
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プロローグ

7年前

超有名な名家ミルフォード家に悲劇が起こった。


謎の存在がミルフォード家を襲撃した。その存在はまるで神のような雰囲気を出していた。宙に浮いておりまるで見下すように手をかざす。その瞬間家が燃えた。


そのときミルフォード家は世界的にも有名な姉アリサ・ミルフォードと妹リナ・ミルフォードの精霊使いになれた祝福をやっていた。姉アリサは華麗なる水色の髪をサイドポニーにしてリボンで括っており、妹のリナは燃え盛るような赤い髪をツインテールにしており腰まである。二人とも世界でも通るほどの美少女でもあった。


そのため有名な精霊使いが集っているそのときを待っていたかのように襲撃されたのだ。


アリサやリナ、その他有名な精霊使いが反撃に出たが、彼の存在のバリアのような球体によって攻撃が一つも通らない。さらに球体からはレーザービームのようなものが無数に発射され精霊使いを襲った。炎、氷、雷、風などいろいろな属性の魔法を繰り出し防御するがどう考えても防ぎきれない。みな絶望に打ちひしがれている中、英雄とも呼ばれた存在姉や妹の母親でもあるマザー・ミルフォードが家から出てきた。


マザー・エルフォードは光の大精霊ラーを出現させると沈黙が支配していたこの場を破壊する。


「あなた……神ね?」

「……カトウナシュゾクガナマイキナ」

「神……つまりあなたを倒せば神に勝てるかもしれないわね」

「オモイアガルナヨカトウセイブツ。ゼッタイテキナチカラノサヲミセテヤル」


彼の存在は再び無数のレーザーをマザー・エルフォードに向かって放った。マザー・ミルフォードは光の大精霊ラーを使い無数のレーザーを光の楯ですべて防ぎきった。その光の楯には傷一つついておらずすなわちレーザーは防げることを意味していた。そこから反撃は始まった。

ほかの精霊たちが防御をすべてマザー・ミルフォードに任せ一点に集中攻撃を始めた。炎、水、風、雷、土、氷、光、闇などの属性が一点に集まっていく。球体も少しづつヒビが入ってきて彼の存在も笑みが消えた。


誰もが勝利への道が開けたと思ったがそれはすべて幻想に過ぎなかった。


彼の存在はその期待をすべて破壊するかのように手を上にあげた。空が割れそこから一筋の光が見えた。その瞬間マザー・ミルフォードは驚愕の表情を浮かべすべての魔力を注ぎ込み大きな楯を作った。しかしそれも悪あがきにすぎず光の柱が落ちてきた。その光の柱は楯をやすやすと破りそのまま精霊使いへ落ちた。


たった一撃で精霊使いは壊滅した。英雄でもあったマザー・ミルフォードでさえもはや立ち上がることすらできなかった。


存在は初めて地に足をつけた。球体によって見えなかった存在の姿が見えた。その姿はまるで人間のようで冷ややかな青い目をしていた。燃え上がるような赤色の髪ではなく、少し黒の混じった色だった。赤いローブをきておりその迫力は人間とはかけ離れていた。


赤のローブはマザー・ミルフォードに手をかざす。


そこに姉であるアリサが赤のローブに氷の玉を放つ。


「お母様逃げて下さい!!」


さらに妹であるリナもまた炎の玉を放つ。


「お母さん逃げて!!逃げて!!」


二人の姉妹はひたすら叫び続けた。

赤いローブはゆっくりとアリサとリナに向く。その殺気にアリサとリナは本能的に体が震えた。まだ子供でもあった二人にとっては耐え切れないほどの殺気であった。


しかし、ほかの精霊使いも立ち上がり赤のローブに攻撃をし続ける。


赤のローブは片手に莫大な魔力が圧縮させていく。その魔力の強さを意味した精霊使いは足が震えきっていた。それでも攻撃をやめない。唯一勝てる存在マザー・エルフォードを守るために。彼女らの父親でもあるゲイル・エルフォードはロケットランチャーのようなものを持ってきてそこに魔力を集める。


「砕け散れーーー化け物!!」


ロケットランチャーのようなものからでた魔力の塊は赤のローブに命中した。しかし赤のローブは傷はおろかダメージひとつ通っていなかった。


「くそ、ここまでか……」


しかしそこで予想外のことが起こった。


黒い髪の少年がマザー・エルフォードを連れて逃げたのだ。少年は無我夢中で外へマザー・エルフォードを担いで走っていく。


赤のローブは少年が出てきた瞬間表情が歪んだ。不敵な笑みが浮かび赤のローブから殺気が水のように溢れ出てくる。


「ミツケタゾ……ユウ!!」


赤のローブは足に魔力を集めユウの前に立ちふさがる。赤のローブはユウを横になぎ払う。マザー・エルフォードは赤のローブの前に落ちるがまるで気にしない。


「ユウ、逃げて!!」


「お兄ちゃん逃げてぇ!!」


アリサとリナの声が響く。赤のローブはそんな言葉の思いをぶち壊すように赤のローブは懐から短剣を取り出す。短剣をユウへと向ける。


「ユウ……コレデオワリダ!!」


赤のローブはユウを串刺しにするように刃を下に向け突き刺す。


「逃げてぇえええええええええええええええええええええええええええ!!!」


リナの悲痛な叫びが響き渡る。

しかしユウは刺されていなかった。

刺されていたのはマザー・エルフォードであった。


「え……」


ユウの体は固まった。その場にいた人間全員動けなくなった。


「チッ……ゴミガヨケイナコトヲ……」


マザー・エルフォードを投げ捨てる。


「おかぁあああああさまぁああああああああ!!」


アリサの悲痛な叫び声が聞こえる。それでユウは現実を見た。マザー・エルフォード、お母様はユウの身代わりになった。


ユウのあらゆる悪意が心のそこからこみ上げてきた。

ユウの目にはもはや生気はなかった。そこには赤いローブによる殺意しか写っていない。赤いローブはユウの瞳を見た途端歪んだ笑みが再びあらわになった。


「ソレコソオマエダユウ。オマエハソウイウソンザイナノダ。モットニクメ、モットウラメ。ニクシミヲオレニムケ……」


赤のローブは言い終える前にラーによる攻撃で胸を貫かれた。ラーはマザー・エルフォードの魔力なしの状態でも動き続けることが出来る。


「クソッ……神ニムカッテ……」


赤のローブは光の粒子のように消え散った。

赤のローブが消えると同時にマザー・エルフォードが倒れた。ユウはすぐさま近づき弱々しい声がひたすら呼びかける。


「お母さん、お母さん!!」

「……ユウ」

「っ……お母さん!!」

「いい、よく聞きなさい。お母さんがいなくなってもちゃんと生きるのよ。絶対に、……絶対に……命を大事にするのよ」


マザー・エルフォードの体が光りだす。


「嫌だよお母さん!!」

「ごめんねユウ…………」


マザー・エルフォードの腕から力が消え腕が地に着いた。


「お母さん?おかあぁああああああああああああああん!!!うわぁあああああああああ!!!」

ユウの悲しみの叫び声が響き渡った。


伝説の精霊使いマザー・エルフォードが亡くなってすぐに葬式は執り行われた。伝説の精霊使いが死んだので多くの精霊使いが駆けつけた。いろいろな人に囲まれながら行われた葬式はなぜかとても居づらく、まるで自分だけが場違いのような気がしてならなかった。


葬式が終わるとみな帰っていく。妹と姉は泣きながら父と一緒に葬式の場から姿を消した。

ユウは後悔の念と憎しみが渦巻きあっている。自分の弱さが憎い、神が憎い。

そんなことを考えていると一人の残像が目の前に前触れもなく現れた。全身真っ白であり右手には十字架の刻印が入った剣を持っている。残像はユウを見ると残像は覚悟を決めたように口を動かす。

「自分の弱さが憎いか?神が憎いか?……」

ユウはその問答に戸惑ったが心の中にいる自分がすでに答えを出していた。

「憎い……。自分も神も憎い!!」

すると残像は満足そうな笑みを浮かべるとともにユウの世界を変える一言を口にする。




「神を殺してみないか?」


処女作です。拙い文章ですがよろしくお願いします。

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