3-4
宿屋に入り、先にお金を払う、
部屋に入ると、ベッドと机と椅子が一つずつという部屋だった。
収納ブレスレットに収納する事が前提なのだろう、
クローゼットや箪笥のような物は一つもない。
キッチンはもちろんの事、トイレもお風呂もない、
宿屋のカウンターの女性に聞いて、
共同トイレの場所を教えてもらう。
ついでに足などを洗うお湯をもらおうと聞いてみる、
すると、
「お湯ですか?お風呂には行かれないのですか?」
と言われて仰天する。
「え!お風呂あるんですか?」
「はい、王立の公共浴場があります」
帝国の貴族はお風呂に入る事はなく、
部屋でお湯で浸したタオルで拭くだけだった、
(平民がどうしているのか知らない)
なので、お風呂に入る文化がないとばかり思っていたので、
心の底からびっくりした。
しかも王立とついている、これは期待できるかも!
「大聖堂の近くに、大きなお風呂がありますよ」
「ありがとうございます!」
私はあわてて、大聖堂に向かった。
大聖堂に着いたものの、大聖堂は広くて、
どこにお風呂があるか分からない。
案内板などもないので、噴水の所でお風呂の場所を聞く。
大聖堂の外を少し歩いた所に、
大貴族の屋敷のような場所があった。
大理石と思われるような石組で、立派な石柱が立っている、
お風呂と教えてもらわなかったら、お風呂とは思わなかっただろう。
「すごい・・・立派」
日本の銭湯のような、こじんまりとした、
一軒家を想像していたので、そのスケールに圧倒される。
まずは受付と、入った所のカウンターの女性に話しかける。
「あの、入浴したいのですが」
「はい、300リラです」
うわ!安い!
こんなテーマパークのような所だから1500リラは覚悟したのに。
それにタオルと石鹸の実も渡してもらえる。
本当に手ぶらで大丈夫なんだとそのサービスに嬉しくなる。
更衣室に向かう時も、ついついきょろきょろと周りを
見渡してしまう。
アラベスク模様の壁画、天井には女神と天使の絵が
描かれている。
所どころレリーフもあり、外装からも豪華だと思ったが、
内装はそれを上回る絢爛さだった。
陶器やオブジェのような物はなく、
逆にそれがお風呂屋を広く見せていた。
女性の更衣室で服を脱ぐ、
ここでもロッカーなどはなく、収納ブレスレットに収納していく、
ちなみに、当然収納ブレスレットは防水されている。
裸になって浴槽を見ると、思わず声がもれた。
「うわっ!凄い!!!」
テレビで見た、ヨーロッパの有名なお風呂みたいで、
100人は入れそうなぐらい物凄く広い。
女神が甕を持ったオブジェがいくつも並び、
その甕から、どんどんお湯が流れてくる。
ここって、天国では?
しかも、空気も適温で湯気で息苦しい事もない、
お湯だけでなく、全てが管理されているようだった。
石鹸の実を手に取ってみる、
周りの人の真似をして石鹸の実を指の力で割る、
すると白い液体が出てきて、手で擦ると泡だった。
シャンプー、リンスのような物はないようで、
この実一つで、全身を洗うらしかった。
石鹸の実は仄かな花のような匂いがして、
とても贅沢な気分にさせてくれる。
シャワーはないので、桶で体を流して、湯舟に入る。
はあ~~~凄く気持ちいい、最高。
しばらくゆったりお湯につかりならが、
周りを見渡していると、どうやら垢すりをしている人がいた。
お金を払って、そのサービスを受けている所を見ると、
オプションサービスと言った所だろう。
いいな・・・今度やろうかな。
こんな施設があるなんてルナルール国最高!




