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婚約破棄された悪役令嬢は隣国の王太子に拾われる ~2つのイベント編  作者: あいら


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3-2

冒険者ギルドに入ると、土と汗のにおいがむっとしてきて、

思わず顔をしかめる。


臭くて耐えられない程ではないが、

いい香りとは言えない。


周りを見渡すと、いくつかのカウンター

テーブルがある談笑スペース(椅子はない)、

大きな掲示板があり、メモがいくつも貼られている。


しばらくギルド内を見て回ってから、

勇気を出して優しそうなお姉さんのいるカウンターに

足を運んだ。


「あ・・あの、初めてきたのですが」


「冒険者になりたいのですか?」


笑顔と優しい声につられ、こくこくと頷く。


「それではこの判定版に手を乗せて下さい」


不思議な文様が書かれた板を受付嬢が出してきた。

板の中心には丸い石が埋め込まれていて、

その石を包むように手を乗せる。


「え!回復魔法!?」


その言葉に周りがざわつく


「しかもCランクです!冒険者などならずに聖女になるべきです」


ギルドでは階級制になっており、上からA・B・C・D・E・F

となっているとの事だった。


Dランク以上で、若い女性で美人だと聖女になれるらしく、

貴族と結婚できて、今だと王妃になる可能性もあると、

興奮しながら説明してくれた。


貴族の妻に、少し惹かれない訳ではないが、

今の私の目標は観光、そしていろんな体験をする事。


聖女になると、教会で回復魔法の練習や勉強など、

管理された生活になると知って断った。


「聖女になりたければ、大聖堂に行ってください、

 セレーネさんなら、間違いなしです!」


いまだ興奮している受付嬢に微笑みながら、

ギルドカードを受け取った。


それはそうと、お金・・・


「あの、モンスターって買い取ってもらえますか?」


「そうですね、”依頼カード”を見てもらって、

 依頼のあるモンスターならお金が出ます」


そう言って、掲示板を指す。


ありがとうございますと礼を言って、掲示板に向かう。


うっっっ、モンスターの名前が書いてあるが、

どのモンスターがどの名前か分からない、


唯一知っているのは、ゲームに出て来たウルフだけ、

とりあえずウルフ・ウルフと掲示板を見渡して、

メイジウルフと書かれた”依頼カード”を見つける、


「これだ!」


確かリュカ様の護衛騎士が、メイジウルフと言っていた、

これなら売れるはず。


”依頼カード”を持って、再びカウンターに並ぶ、

今度はいかつい男の人だった。


「お嬢ちゃん、回復魔法の使い手だろう?

 モンスターなんてもってるのか?」


もっともな質問を受け、収納ブレスレットから

メイジウルフを出す。


「お、凄いな、これは状態、質もいい、

 うん、2万、いや2万2000リラでどうだ?」


「売ります!」


そう言って、お金を手にした。


うわ~、これがお金かぁ。


ゲームの世界では、産まれて初めて手にしたお金に、

ジーンとなる。


エリーゼの話だと、リラと円はほとんど同じ価値で、

1リラ1円と思っていいと聞いている。


ちなみに、どの国でも通用する。


2万2000リラあれば、ひとまずは何とかなると、

ほっとしながら冒険者ギルドを出る。


しかし、物の名前、金額が分からないのはツライ。


「本当に何も知らなかったのね」


冒険者ギルドがある事も知らなかった、

宿を取ろうと思うが、どこがいいか、

相場はいくらかも知らない・・・


この先、生活していくには、

物の値段を知り、モンスターの名前を知る必要がある。


本は貴重で、公共の図書館などは期待できない。


本日は2万手に入ったが、この先の事を考えると、

全然足りない事は明らかだった。


冒険者ギルドには登録できたし、

何か仕事があればいいのだけど・・・


まずは”依頼カード”を読めるようになる所からねと、

宿を求めて歩き始めた。

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