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教えてお姉さま方。

「律君に告白されたの?」


浩子ちゃんが大きな目を一杯に開いて聞いた。


「うん」


結局律君の告白に返事をもう一度言えないまま更に1ヶ月が過ぎようとしていた。

何とかもう一度返事を律君に言おうとするが最後の勇気が出せずに『また今度』『何でもないよ』って誤魔化してばかりいた。


悩んだ僕は夏休みの補習が終わった後に浩子ちやんに相談した。

浩子ちゃんは補習が無くて佑実ちゃんのクラブがお休みの日を選んで喫茶店にみんな集めてくれた。


頼りになるね浩子ちゃん!


「みんなに教えて欲しいんだ」


「教えてるって何を?」


浩子ちゃんの隣で仲良くホットコーヒーを飲んでいた佑実ちゃんが聞いた。


「みんな好きな人の告白にどんな返事をしたかをだよ」


「祐ちゃん、碧君に私から告白したの。だから

答えられないわ、ゴメンね」


ミルクセーキを飲んでいた孝子ちゃんは人の良さそうな顔で眉を下げながら謝る。


意外だ、日本のおっ母さん的なイメージがある孝子ちゃんが自分から告白したのか。

積極的だったのね。


「孝子ちゃんもそうなの?私も和夫君に私から告白したらしいの」


「え、佑実ちゃんも?でも『らしい』って?」


「うん、私覚えて無いの。でも和夫君に言ったらしくて...」


佑実ちゃんは恥ずかしそうにうつ向いてしまった。


「私その時に一緒に聞いたよ。

佑実ちゃんが和夫君に言った言葉も」


「やだ浩子、恥ずかしい!」


「教えて、教えて!」


「うん、僕も知りたい!」


浩子ちゃんの言葉を佑実ちゃんが慌てて止めるが僕と孝子ちゃんは興味津々。


「佑実ちゃん良い?」


「まあ、そんなに聞きたいなら良いけど...やっぱり恥ずかしいな...」


「それじゃ浩子ちゃん教えて!」


孝子ちゃんが浩子ちゃんに僕以上に食いつく。

女の子って恋バナが好きだね僕もだけど。


「それじゃ言うね。

和夫君が佑実ちゃんに好きってなかなか言えなくて。

佑実ちゃんが小学校4年の時に私と由一君の前で和夫君に言ったの 

『和夫、俺の事が好きなんだろ?俺も好きみたいだから付き合ってやってくれ』って」


「お、男らしい...」


孝子ちゃんは佑実ちゃんの告白の言葉に呆然としてるけど、僕は納得。

きっと佑実ちゃんの中にいた前世の男の子だった佑樹君の記憶が言わしたんだね。


「恥ずかしい....」


佑実ちゃんは顔を両手で隠して恥ずかしそう(可愛い!)

佑樹君の記憶はもう消えちゃったけど良い仕事していったね。

2人は順調に恋を育んでいるよ。


「浩子ちゃんも由一君に告白したの?」


孝子ちゃんは興味津々のまま浩子ちゃんに聞いた。

僕も興味ありありだ。


「違うわ、私達の時は2人一緒に告白したの」


「え?どういう事?」


僕と孝子ちゃんは意味が分からず首を傾げた。佑実ちゃんは笑顔で微笑んでいる。

佑実ちゃんは知ってるみたいだ。


「私が由一君を好きと気がついたのは小学2年生だったかな?

その時は単純に由一君好きって気持ちだけでね、でも由一君の気持ちを確かめたくっても勇気が出ないままだったの。そしたら佑実が...」


「え?また佑実ちゃん?」


意外な所で佑実ちゃんまた登場したのか。


「ええ、佑実ちゃんが私と由一君を自宅に招いて言ったの、

『おい由一、お前は浩子が好きなんだろ?ハッキリ言ってやれ。それと浩子、お前も由一が好きなんだろ本当に女々しい奴等だ』って」


うわ、また男の子だった頃の佑樹君の記憶が佑実ちゃんを乗っ取っていたんだね


「す、凄いわね浩子ちゃんに女々しいって、最初から女の子だって話よね」


孝子ちゃんが思わず呟いた。

分かるよ普通は言わないよね、でも佑樹君なら浩二君のつもりで言ったのだろう。


「ゴメンね私全く覚えてなくって...」


佑実ちゃんは申し訳なさそうにまたうつ向いてしまった。


「いいのよ、その言葉で私と由一君の勇気が湧いてきて思いきってお互いに好きって告白出来たの」


やるね佑樹君。

自分の恋だけじゃなく浩子ちゃんと由一君の仲まで取り持つなんて、是非来世があれば僕の恋も実らせて貰いたいもんだよ。


「参考にはならないよね」


浩子ちゃんは困った顔で僕を見た。

確かに参考にはならないけど皆の告白の様子が分かったので満足だよ。


「分かったわ!私が一肌脱いであげる!」


「え?」


孝子ちゃんが大きな声で言った。


「祐子ちゃん、私達と8人プールに行きましょ」


「ふえ?」


何でプール?

孝子ちゃん、分からないよ。


「今度の休みプールに律君を誘うのよ、プールって言っても市民プールじゃないわ。

家のお父さんが会員のリゾートホテルのプール。

ロマンチックなプール脇のカウンターで祐子が律君に告白するのよ、憧れちゃうわ~」


孝子ちゃんがうっとりした顔で僕の手を握りながら言うけど、


「そんないきなり大丈夫なの?」


「大丈夫よ特別会員だから電話1本、すぐ予約が取れるわ」


佑実ちゃんの言葉に孝子ちゃんは自信ありな顔。


「いやプールの事より場所よ、そこって日帰りで行けるの?」


佑実ちゃんそっち?


「大丈夫!いざとなれば泊まっちゃえば良いのよ!」


「おい!」


孝子ちゃんの提案に思わず突っ込んだ。


「あの孝子ちゃん、私達8人って私達4人以外に男の子4人も?」


「勿論よ浩子ちゃん!」


「良いわね!」


「げ!」


孝子ちゃんの提案に浩子ちゃんまでが乗るなんて。


「なら決まりね、もし泊まる時はもちろん男の子と女の子の部屋は別よ」


「当たり前だ!」


僕は今日一番の声で言ったのだった。

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