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3戦目

 草原、岩場と来て、第三ステージは沼のステージだった。ぬかるんだ足場に沼地特有の変な匂い、そして沼地に潜んでいる魔物がヘドロに混ざった毒を飛ばしてくるなど、今までで一番嫌なステージだ。


「このステージはひどいな......」

「きゃっ......。もう! また泥が飛んできた」

「うう、臭い......」

「っとと、沼の中の攻撃は避けづらいわね」


 このステージに口々に文句を言いながら進んでいく。先程までとは格段に攻略の速度が落ちた。2時間経ってまだ1階層しか攻略できていない。沼地を進んで行くだけなら足回りが汚れるだけだからまだ我慢ができるのだが、魔物の攻撃や、他の冒険者が駆け出す時に飛んで来る泥が衣服や最悪な時は顔に飛んでくる。俺の攻撃無効スキルは魔物の攻撃に混ざる泥は弾いてくれるのだが、冒険者からの泥は敵意や悪意がない限り無効化してくれないので髪や腕、運が悪いと顔面にかかって来る。


 かからない様に体捌きで避けたりするのだが、沼地でぬかるんでいるし、ミラたちに俺の避けで飛ぶ泥に汚されたくなかったので上半身だけで避けられるものは避ける。後はもう仕方ないので汚れても問題ないところにつける。ああ、また服に付いた......。


 俺一人で飛ぶのはな......と思った時に、そういえば空間魔法使えば問題ないじゃん! と、頭にカミナリが走る。くっそう、もっと早く気づいてれば汚れんかったのに......。


「悪いみんな、魔法使えば汚れなくてすんだわ」


 みんなに近くに寄ってもらい空間魔法で自分たちを浮かせる。後はひたすら出口に向かって飛んでいくだけだ。


「これ私を口説いたときに浸かってた魔法ね。懐かしいわ......」

「痛って、痛って。悪い悪い。忘れてたわけじゃないんだよ! 俺の魔法って転移以外あんまり大勢で使う魔法ってないから思いつかなかったんだよ......」


 脇腹をツンツンされながら進んで行く。さらに、ミラたちが俺がミューを口説いたときの話を掘り下げ始めてボス部屋のところに行くまで俺は周知で爆発しそうだった。


 ボス部屋について泥の汚れを落とす。ボス部屋に入れば他の冒険者は入ってこれないし、攻撃しなきゃほとんどの敵は襲ってこないしな。


「今のうちに着替えよ」


 無限収納(インベントリ)から衣服を取り出し、お湯で体を洗いちゃちゃっと着替える。毛穴に泥が入ってたので髪の毛の汚れを落とすのは大変だった。


「私たちもドロドロだし綺麗にしちゃいましょ」

 

 そうですね! とみんなで脱ぎだして着替える。実にピンク色な状況なのだが、ボス部屋だし、魔物が見えてるので立つものも立たなかった。





「よっし、みんな綺麗になったことだしボス戦と行こう」

 

 まずはどんな敵なのかと鑑定する。


名前:キングマッドスライム

種族:スライム

性別:――

年齢:――

Lv:68


HP:13500/13500

MP:19500/19500

力 :16270

防御:19560

速さ:120

器用:605


魔法

水魔法lv6

土魔法lv7


スキル

水中移動lv4 毒生成lv3 分裂 刺突 水魔法耐性lv6 


称号





名前:マッドアリゲーター

種族:アリゲート

性別:――

年齢:――

Lv:69


HP:14000/14000

MP:860/860

力 :22600

防御:19580

速さ:750

器用:665


魔法


スキル

毒生成lv4 HP回復率上昇lv4 水中移動lv2 狂化


称号

狂暴化




 うーん、さすがに後半と会って強くなってきたな。でもなあ......。このレベルなら最後のボスなんてレベル100超えなくないか? むむむ、と考えるが、さっさとクリアしたいのでボス攻略に頭を切り替える。


「今回は誰が行く?」

「そうねえ、今回は私が行こうかしら」


 ミューが自信ありげに前に出る。お、なんか作戦があるのかな。がんばれ! と、一言声をかけて3人で後ろに下がって観戦する。


「これ、昔なら考え付かなかったけど今なら簡単に戦い方思いつくわ」


 行くわよ! と特大の炎を編み出して魔物がいる付近にぶつけて囲うに炎を展開させる。攻撃と同時に魔物が動き出し始める。だが、炎が周りを囲っているので広く展開できなくなっている。



「そろそろ、終わりにしようかしら」


 広がった炎の火力をさらに上げるように魔法を放ち、その輪をどんどん狭めていく。お、おおう......。なんてえげつない戦闘方法なんだ。水系の魔法を使う魔物なら鎮火作業をして、回避出来るがミューの放った炎があまりに強すぎるので鎮火するために魔法を放った瞬間にどんどん蒸発していく。その蒸気で火が弱まってくれそうだが、すかさずミューが追加で炎を追加していき相手の領域をどんどん狭めていく。その途中で沼が沸騰し、さらに乾燥していくので移動できる範囲が少なくなる。


 炎の中から魔物の苦しむ声が聞こえてくる。おっそろしいな。遂に魔物に魔法が当たりどんどんHPが減っていく。30秒もたつと両方のボスが煙になって消えていく。こちらにも熱の波が来て暑いので魔物が消えた瞬間に魔法で氷を生み出す。巨大な氷の柱をドンドンと2本ほど立てて室内を涼しくする。


「案外あっけないわね。次のボス戦で最後って。なんか物足りないわよね」


 物足りなさそうな顔をしてミューが戻って来る。なら早くクリアしないとなと足早にボス部屋を出て、最下層と言われている50層に向けて走り出す。



お疲れ様です。意見感想などありましたらいつでもお待ちしております。

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