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幻想と召喚の絆  作者: イ尹口欠
封印の塔攻略編

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前回のあらすじ

炭鉱の大穴を降りて地底世界にやって来たぞ!


地底世界を歩き始めて数歩、いきなり魔物が地面から現れました。


《サンドワーム

 Lv20 牙7 砂吐き5 弾力5 敏捷強化3》


ぎゃー!?

また芋虫系か!!

この運営はほんとに芋虫が好きだな!!


「全員、アレを速やかに倒せ!!」


雑な命令に、皆が快く従ってくれます。

ちなみに今の布陣はこんな感じです。


《パーティメンバー》

 スペクター・カウント(ヨサク/十五体合体)

 スペクター・フェンサー(ムラマサ/八体合体)

 レイス・ソーサレス(マドカ/七体合体)

 レイス・スカラー(タツヤ/七体合体)

 デュラハン・デュアルライダー(セルフィ/六体合体)

 グリムリーパー(フジキ/六体合体)

┏フライング・ドラゴンクロウ(グラインダー/五体合体)

┗フライング・ドラゴンクロウ(チゼル/五体合体)

┏スペクター・バンカー(ロビン/五体合体)

┗スペクター・ボウアーチャー(フッド/四体合体)

┏ジャイアントバット・レブナント

┣ジャイアントバット・レブナント

┣ジャイアントバット・レブナント

┗ジャイアントバット・レブナント


真っ先にグラインダーとチゼルが突っ込み、それを速度が乗ったセルフィが追い抜いて一番槍、そして矢と魔法とともにフライング・ドラゴンクロウのコンビが切り裂き、突き刺さるという流れ、いつも通りですね。


ヨサク、ムラマサ、フジキ、レブナントたちが辿り着く頃には戦闘は終わってしまいました。

レベルも低かったし、仕方ないですね。


ジャイアントバット・レブナントたちの動きが鈍いのは、ステータスが減少している以上にAIが成長していないせいでしょう。

ほぼ号令と同時に飛び出した面々の中で、スタートが遅れたのがレブナントたちです。


まあこの子らとも、街についたらお別れになるので、成長もなにもないのですが。

しかし便利なレブナント・レギオンでしたね。

この地底世界でも優秀な斥候役を使役したいものです。



何度かの遭遇戦を切り抜け、無事に街まで辿り着けました。

街は魔物を寄せ付けまいと高い外壁でぐるりと囲まれており、門は堅く閉ざされています。

窓からこちらを見ている人がいますね、開けてもらいましょう。


「たのもー!」


「貴様、そのアンデッドの群れは一体なんだ!?」


ええ?

確かにアンデッドですが、可愛いウチの子たちのどこが不満なんでしょうか。


「私はネクロマンサーのファナと申します。この街に立ち寄らせてもらいたいのですがー!」


「はあ!? ちょっとそこで待ってろ!!」


窓からバっと消えてしばらく待った後、門が少しだけ開いて門番の男性が出てきました。

低い身長に髭面、ガッシリした体格、どうやら山人族のようですね。

ただ街の鍛冶師などで見かける山人族より、かなり色白です。


「ネクロマンサーと名乗ったな? 山人族の子供かと思ったが……よく見たらどうも我々とは違うようだ」


「炭鉱に空いた大穴から降りてきたんです。そういう方は他にいないのですか?」


「炭鉱の大穴だと!? そんな馬鹿な……」


門番の男性は「だがそうでもなければ」とか「いやしかし」などとブツブツ呟いた後、


「上司に確認してもらう。一緒に来てもらおう。だがそのアンデッドたちは街の中に入れるわけにはいかん」


「あ、はい。じゃあ仕舞いますね」


全員をパーティから外します。

ああ、さようならジャイアントバット・レブナントたち。

どのみち、街に入るなら破棄する必要があるとは言え、本当に便利な連中だったんですよ。


「本当に召喚獣なんだな……」


「だからそう言って……まさかネクロマンサーギルドがないのですか?」


「ああ。その辺も、まとめて上司と話してもらわなきゃな」


門番について門の中に入りました。


……どうもややこしいイベントが始まったようですよ?


2年半もの長き沈黙を破って更新再開しました。

もう話を忘れてる方ばかりかと思いますが、しばらくの間、お付き合いください。

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