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幻想と召喚の絆  作者: イ尹口欠
カタコンベ攻略編
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【グレイブアースを討伐しました】


 途中、ファントムを連続で召喚されて焦る場面もありましたが、当然コマンドアンデッドで自爆させてやりましたよ。

 良い経験値になった、としか言いようがないですね。


 ……ただ適正レベルのダンジョンですから、やはり格上を相手にしてきた今までに比べて実入りが少ない気がします。

 戦闘自体も終始、楽勝ムードでしたしね。


 ドラゴンを全て温存しているのも大きいです。

 さてそうすると、次は――


「よくもこの地の魔法陣にまで手をかけたな、善なる神に召喚されし者よ!」


 あ、忘れてました。

 初回クリア特典の、デビルサモナーさんがいましたね。


 部屋の奥の影から出現したデビルサモナーは、以前、朽ち果てた寺院で出会ったNPCで間違いありません。


「また会いましたね」


「朽ち果てた寺院のときのように味方はいないぞ」


「そのようですが、そちらも一人でしょう? ……ちょうど手応えのある敵が欲しかったところです。経験値になってください」


「あ、え? ……ず、随分と舐められたものだな、後悔するなよ小娘!!」


 デビルサモナーに翼のようにくっついていたシャドウサーバントが剥がれ、さらに敵は六体の悪魔を召喚しました。


《?デビルサモナー

 Lv?》


《シャドウサーヴァント

 Lv35 影刃10 闇魔法10 飛行5 非実体 闇耐性10》


《レッサーデーモン

 Lv35 爪9 尻尾9 飛行2 地魔法3 水魔法3 火魔法3 風魔法3 全魔法耐性3》


 うわ、レッサーデーモンが六体は想定外ですよ!?

 とはいえ、ツヴァイが繰り出してきたヤツより大分マシですが……。


 迷わずグラインダーをパーティから外して、ドラゴンゾンビ(猛毒の吐息)を発射します。


「よし次!」


 次はドラゴンゾンビ(猛毒の爪)です。

 自分の陣営は全員下がらせて、ドラゴンゾンビの連打で押し切ろう作戦、成るか否か。


 ……おっとファイヤブラストとウィンドブラストが乱れ飛んできましたよ!?


 スキルが低いのと、火と風というのが不幸中の幸いです。

 ヨサクは火と風に耐性があり、ムラマサも風に高い耐性を持っていますからね。

 他の面々はかなりHPを削られて瀕死ですが。


 しかし、まだまだ押していきますよ!


「よし次!」


 続いてドラゴンゾンビ(猛毒の尻尾)です。

 あの気持ち悪いロトンワームを合体したヤツですね。

 爪よりも広範囲を薙ぎ払います。

 斬撃ではなく打撃になりますが、今回の相手に関しては特に問題ないですね。


 猛毒系は三種、撃ち尽くしたので突撃の時間ですよ!


「よしヨサクとムラマサはそのまま突撃! レッサーデーモンを蹴散らせ! ササキとセルフィは耐えて。他の面々は魔法で攻撃しながら回復を待つこと」


 リペア・アンデッドを順にかけていきます。

 おっと集中砲火に晒されるとさすがにヨサクとムラマサのHPも危険水域に突入しますか。

 そっち先に回復しましょうかね。


 忘れずにドラゴンゾンビをパーティから外して、元気なグラインダーを投入します。


「グラインダー、ヨサクとムラマサと一緒にレッサーデーモンを倒しなさい!」


 シュ、シュルルルル――!!


 高速回転しながらグラインダーが飛び出します。

 魔法を食らっていないので、しばらくは大丈夫でしょう。


 素早い上に的が小さいため、魔法の対象にもなりにくいのが強みですね。

 なんとなく、いの一番に飛び出していく問題児のイメージが抜けませんが、常に主力メンバーとしてパーティに参加しているのは紛れもない事実です。


 さあ、こっちは回復に手一杯ですが、魔法戦はどうでしょうか。

 あ、さすがにレッサーデーモンの全属性耐性は厳しいですね。

 こちらの魔法の効果が薄いようです。

 回復の手間も省くため、メンバーチェンジしましょうか。


 マドカをロビンに替えて、アーバレストで射撃してもらいましょう。

 魔法よりも物理の方が頼りになる局面です。


 よし、回復したササキとセルフィも、前線に送り出しましょう!


「ササキ、セルフィ、前線に向かいなさい! セルフィは騎竜召喚してまずブレスで薙ぎ払うこと!」


 セルフィはすぐさまドラゴンゾンビを召喚し、飛び出します。

 ササキも重装備ながら一生懸命に走って行きました。


「フジキ、鎌で戦ってきなさい!」


 更に魔法を撃たせていたフジキを前線に送り出します。


 続いてタツヤを外して、ファラオのマルキドとロッティングコープスのリュウタロウを見比べて、リュウタロウを出します。


「よし、リュウタロウも攻撃に参加! 行け!」


 手斧を抱えて、リュウタロウが走ります。

 しかし敵シャドウサーヴァントのコラプションが炸裂。

 いきなりリュウタロウの歩みがガクンと悪くなります。


 あ、この戦法、向こうもやってくるんですね……。


 仕方ないのでリュウタロウをパーティから外して、マルキドを出します。

 鞭を持った黄金仮面のマミーという変態っぽい出で立ちですが、……まあなんとかなるでしょう。


「マルキド、レッサーデーモンの一体くらいは拘束してくださいね? 行け!」


 さてどうなることやら。


 さて前線は……乱戦となった戦場では味方を巻き込むような魔法を撃ちづらいため、戦局はこちらに傾いていると言っていいでしょう。


 デビルサモナーが段階の高い単体魔法を撃ってきますが、即死するような威力ではないため十分にリペア・アンデッドでケアできます。

 うん、このまま行けば負けはないでしょう。


     ◆


「おのれ小娘、この場は見逃してやるが、次は無いぞ――!!」


 捨て台詞を吐いて、デビルサモナーは影の中に消え去りました。

 ううん、まあまあの経験値でしたね。


 終わってみればボス二連戦もドラゴンゾンビ(猛毒)シリーズのみで切り抜けて、毒の吐息やレッサードラゴンの出番すらありませんでした。

 やはり少し格上くらいと戦わないと、物足りないですね。


 この辺りが十年分のアップデートで積み重なったプレイヤー側の戦力的インフレなのでしょう。


 特に合体数の伸ばしやすいネクロマンサーとソウルブリンガーの組み合わせが、ゲーム中盤で驚異的なまでの強さを誇っているように思えます。

 他の職業の組み合わせと比較しても、合体数を稼げるのがネクロマンサーの強みと言っても過言でないでしょう。


 しかしヨサクの合体数も頭打ちの気配がしますし、そろそろ厳しくなってきているのも確かです。

 というか次のレベリングはどこで行えば良いんでしょうかね?


 最先端を突き進んできたため、掲示板を探しても適正レベル40のダンジョンの情報などはありません。

 自分で探すしかないんですかね……。


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