99 合体
さあ、やって来ました森人族の里。
私は集会場の地下を借りて未合体だった子たちの合体をしましょう!
【ロッティングコープスにコラプト・ハンドアックスを合体します】
【ロッティングコープスが誕生しました】
【スケルトン・キャスターにソウル・ワンドを合体します】
【スケルトン・キャスターが誕生しました】
【スケルトン・キャスターにゴーストを合体します】
【スペクター・キャスターが誕生しました】
よしよし。
三体合体の召喚獣が二体補充されましたよ!
サリッサとシャムシールの頼りなさを思えば、この二体もそう変わりませんが、今後に期待ということで。
さて名前をつけてあげましょうか。
どんな名前がいいですかねー。
まずは手斧を持ったロッティングコープスからですね。
恐らくティアー3なのでスペックは高いのですが、イマイチ個性に欠けますね。
名前くらいは格好いいのをつけてあげたいところです。
「よし、今日から君はリュウタロウだ」
「……」
次にワンドを持ったスペクター・キャスターです。
杖スキルと知力強化がそれなりに高いので、ブラインド役として頑張ってもらいましょう。
「よし、今日から君はルシオだ」
「……」
さて合体も終えたので、一度、自分の手持ち召喚獣を確認しておきましょう。
《同化召喚獣》
エルダー・リッチ
《合体召喚獣》
スペクター・ヴァイカウント(ヨサク/十一体合体)
スペクター・フェンサー(ムラマサ/七体合体)
スペクター・ガーディアン(ササキ/六体合体)
デュラハン・デュアルライダー(セルフィ/六体合体)
フライング・ドラゴンクロウ(グラインダー/五体合体)
レイス・ソーサレス(マドカ/五体合体)
スペクター・バンカー(ロビン/五体合体)
グリムリーパー(フジキ/四体合体)
ファラオ(マルキド/四体合体)
レイス・スカラー(タツヤ/四体合体)
スケルトン・パイクマン(サリッサ/三体合体)
スケルトン・シミターマン(シャムシール/三体合体)
ロッティングコープス(リュウタロウ/三体合体)
スペクター・キャスター(ルシオ/三体合体)
ダンシング・ミスリルフレーム(ミスリム/二体合体)
ドラゴンゾンビ(猛毒の吐息)(二体合体)
ドラゴンゾンビ(猛毒の爪)(二体合体)
ドラゴンゾンビ(毒の吐息)(二体合体)
ドラゴンゾンビ(毒の吐息)(二体合体)
《ネクロマンサー》
マミー
スケルトン・スミス
マミー
スケルトン・ソードマン
スケルトン・ウッドクラフター
《ドラゴンメイジ》
レッサードラゴン(火の吐息)
レッサードラゴン(水の吐息)
レッサードラゴン(火の爪)
レッサードラゴン(氷の吐息)
レッサードラゴン(地の吐息)
レッサードラゴン(風の尻尾)
アストラルドラゴン(霊の吐息)
レッサードラゴン(雷の爪)
レッサードラゴン(火の尻尾)
レッサードラゴン(風の吐息)
余っているマミーが目立ちますね……。
三体目のソードマンも使い道が今のところありません。
まあそのうち合体候補になるかもしれないので、こいつらはこのままでいいでしょう。
むしろ三体合体の半端な戦力を早めに四、五体合体に引き上げるのが急務です。
パーティに入れて活躍が見込めるのが四体合体以上のメンバーですからね。
◆
さて召喚と合体を終えた私が地上に戻ると、打ち合わせを終えたノマキさんと里長、それにネイヒェルに交易について改めて感謝されました。
「里は完全に自給自足だったから、メオントゥルムの品が手に入るのは大変、ありがたい。蜂蜜も大量に仕入れられるのも安心だ」
「いえいえ。仕入れはノマキさんに任せているので、品目や頻度はそちらでやってもらうことになります。私ができることは場所と人を提供することだけですので」
「それが重要なのだ」
まったくです。
さて私とカナコさんはしばらく内政にかかりきりとなりました。
というのもサル山だったヤツハカ山には寝泊まりできるような建物は皆無ですし、キラーエイプ・レブナントたちもフリーダムな感じです。
各支配地に料理のできるドールを配備したり、クリエイト・アンデッドで戦力を増強したり、道路を定期的に行き来するハイゴブリン部隊の警邏隊を組織したりと、大忙しです。
まあその甲斐あって、アドリアンロット北の山からメオントゥルム南の山までの比較的安全な旅が確保できるようになったわけですが。
「カナコさん、レベリング禁断症状です。そろそろレベルを上げに、どこかダンジョンに行きたいです」
「……お、おう」
私は切実にレベリングしたくてしたくて、仕方ない状態に陥っていました。
というのも、攻略組『エクソダス』が新しいダンジョンで日々、力を付けているのを掲示板などで見かけているのです。
追いつかれるにはまだ時間が掛かるでしょうが、魔王ツヴァイが来る前にできるだけ準備はしておきたいところです。
魔王はこちらのリソースに合わせてくるとは言え、SPに余裕をもたせたり装備を整えたり、戦術の幅を広げたり、召喚獣のAIを成長させるべく実戦経験を積ませたりとやることは山積みです。
「ファナが戦闘狂だというのは分かっている。私もノマキと一緒に竜の試練をクリアすべくレベリングしなければならない」
「じゃあ各自、丁度いい感じの場所でレベリングということで」
「そうする」
私の現在のレベルは32です。
カナコさんとノマキさんは16になりましたから、倍の開きがあります。
ちなみに攻略組はだいたい20前後にまで成長しているそうで、ドラゴンの試練をクリアしたメンバーも出てきているそうですから、うかうかしていられません。
メオントゥルム周辺のダンジョンは適正レベル20、25くらいですので、私は次の街へ行かなければ丁度いいレベリング場所がありません。
次の街はメオントゥルムから海路でザールムントという港町へ行き、そこから半日程度の距離にあるルフレミラントという都市があるそうです。
これは既に確認済みらしく、残念ながら新しい職業ギルドはなかったそうです。
代わりに適正レベル30、35のダンジョンがあるそうなので、私は至急その街へ行ってレベリングを始めたいわけなのですが……。
どうも船旅はのんびりしたもので、三日から四日ほどかかるらしいのです。
掲示板にアップロードされた広域マップを確認すると、徒歩なら二日で踏破できそうな距離にも関わらず、船旅で倍も時間を浪費するのは無駄でしょう。
というわけで、危険度未知数ながら、私は徒歩でルフレミラントへ直行することに決めました。
結果的に危険度が高く時間がかかるとしても、その分の障害はレベルアップの糧にもなるでしょうから、無駄にはならないでしょう。
むしろ何もすることのない船旅に耐えられる気がしません。
というわけで、徒歩でルフレミラントへ向かうなどと言い出すとカナコさんたちが何を言うかわからないので、特に何も言わずに出発します。
そんなわけで、早速、ルフレミラントに向けて出発しましょう!