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1 はじまりの二人



古代遺跡を進む二人の少年


狭い通路

 

平らな床


二人の少年は腰に剣を帯びていた。




「ちょっと!トラン!先行きすぎ!

もっと慎重に進んでよ」

金髪の少年が慌てて声をかける。



「なんだ?お前ビビってんのか?

自称天才はこれだから」

黒髪少年はからかうように笑う。


「自称してないから!」

怒る金髪の少年



「ははは」

笑う黒髪の少年



「だから、

ここは地図に載ってない場所だから、

どんな危険があるかわからないでしょ!?」




「だから面白いんだろ?」




「まったく君は……」

ケラケラと面白がる黒髪少年に

呆れ返る金髪少年




言い争いながら進むうちに、声はいつしか遺跡に吸い込まれていった。

響くはずの足音が、妙に遠い。


次の瞬間、



….空間が割れるように開けた。


そこは、息をひそめた巨大な空洞だった。

空気が澱み、時間さえ止まっているように感じる。


二人の視線は、同時に“それ”へと吸い寄せられた。





“鏡"




開けた空間の中心に、巨大な鏡が据えられていた。


周囲の壁や床は崩れているのに、鏡だけは傷一つなく残っている。

まるで、この遺跡が滅びたあとも、守られ続けてきたかのようだった。


鏡面は黒く沈み、奥行きを持った闇のように見える。


二人は知らず、足を止めていた。

この場所が、ただの遺跡ではないことを、本能が理解していた。






ガンガン



ガン



「すげ〜!!ベルグ見ろよ」




「ちょっと何やってんの?」



「叩いてる」

普通に答える黒髪の少年

何故かガンガンと鏡を叩いている。


黒髪の少年には鏡に映る自分の姿がどうしても気になった。自分の姿に違和感を感じたからだ。




「何かわからない物叩かないでよ!

何かあったらどうすんの!」






「ははは

なんもないって


まさか…

ビビってんの?

自称天才」


ぴょんぴょん

嬉しそうに笑う黒髪少年




「だから!

自称してな……」

金髪の少年がいい返そうとした、その瞬間――


眩い光が、空間を裂いた。


鏡が、脈打つように輝き始める。





「おい!ベルグ!!」


黒髪の少年の叫びは、光に呑まれた。

眩い輝きが弾け、彼の身体を包み込む。


「トラン!!」


金髪の少年は反射的に手を伸ばした。



――触れた。


その瞬間、鏡の光が爆ぜる。


悲鳴も、言葉も、すべてが白に塗り潰され、

次の瞬間、そこには…




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