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その8

 はぁ~。彼女は、俺の事なんてどうでも良いんだな……。

 わかってた事だけど、目の前で見ると正直へこむ。


「結局、何話したかったんだよ?」

「え~と何だろう」


 困り始めているよ……。


 勢いで自分の好きな人をお互い知ってしまったのね。

 俺の告白はスルーされるし、やってられっか!!


「じゃあ、俺帰るな」

「待ってよ」

「じゃあ待つ」


 けど彼女は何も言わない。


「帰るよ」

「今日の事、椿に言わないでね」

 

 もうなんなんだよ……腹立ってきた。


「言うかよ!」


 吐き捨てるように言って、俺はその場を後にした。


 歩いていると、だんだん冷静になってくる。変に期待してた自分が情けないな。


 明日から、3人の関係は変わってしまうのだろうか……。



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