その6
今日はビックリする事があった。鹿島から呼び出しをうけてしまった。
周りの人は誰も気付かなかったと思われる早業で手紙を渡されて……かなりびっくりで、読むと大学終わったらある場所に来いという手紙だった。凄く丁寧に地図が書いてある、織笠には秘密らしい。
大学が終わり__手紙を渡された後の授業は何をしたか覚えてないさ__俺は待ち合わせ場所に向う。
ある場所は公園だった。大学の近くにこんな場所があったのか! さすが地元民? 穴場っぽいね。
少し時間は早いかもしれないが鹿島を探すと、ベンチに座っているのを発見! 歩いて向かう。
「よ!」
「……」
何だよ元気ないな……隣に座ったら、ふと思った。立って並ぶと目線が同じくらいなのに、座って並ぶと少し見下ろす感じなのは何? 鹿島足なげ~よ。
「何じろじろ見てんのよ」
「足長いと思って」
「はぁ~緊張感なさ過ぎ」
実はドキドキしまくってるんだけどな。
「話って何?」
「あんた好きな人いる?」
「いるけど」
目の前にね。
「それは椿?」
ん? 俺が期待した展開じゃないようだ。
「いや違うけど、それがどうしたんだよ」
「え! 違うの?」
「違うよ。だから何」
つい声が険しくなる。
「いや何でもない」
彼女はそう言うと俯いてしまった。
「俺の気持ち探りにきたのか?」
「そんなんじゃ……」
なんだか落ち込み始めた。
「いいから話してみなよ聞くから」
色々残念だったけど、彼女と話せるのは嬉しかった。