その35
今日は、あいつの事を意識しすぎて変な事ばっかりしてしまった。
まず、1限の授業が始まる前に、予想外に会えたから、挨拶を返せたけど、逃げてしまった……同じ授業じゃないけど、教室がある場所は同じ建物の中……同じ所に向かうはずなのに逃げるって……絶対変に思われた。
そして、昼休み、私は椿とお決まりのように学食に行っていたのだけど、彼が工藤さんと2人っきりでお昼を食べていた。彼はこっちには気付いていなかった。
私は2人から、目が離せなかった……。
工藤さんの行動に全部反応する自分がいて、彼女が最期に私を見て、微笑んだ時、全部意識してやっていた事に気付いた。嫉妬心とか、羞恥心とか、もう感情が良くわからなる。
八つ当たりで、飲み終わったジュースのパックをゴミ箱に、おもいっきり投げ捨てたら、椿に変に心配されてしまった……。
あはは……でも、気付いたよ。
凄い今更だけど、あいつへの気持ちを実感してしまった。
そして、過去の数々のあいつへの言動に凹んだ。自業自得だけど……絶対嫌われていると思う。少なくとも、私の事はもう好きじゃないよね。
きれいさっぱり、これでもかってほど、拒絶した相手を好きになる私って何なんだろう……。
絶対、男の人を好きになる事は無いと思ってたんだけどな。
上手く言えないけど、いつか私に言ってくれた、あいつの言葉が、今、凄いわかる。性別じゃなくて、あいつが凄い特別になった感じ。
でも、男の人としても意識してると思う。そして、まだ椿への想いも、くすぶってるのも感じている。何か私の中はぐちゃぐちゃだ。
またあいつに頼ってしまう事になるけど、気持ちを整理してちゃんと向き合いたい。
その結果がどうなろうとも。
私は「会って話しを聞いて」と彼にメールを送った。