その14
学食に行くと、進藤と工藤が2人で座っているのが見えた。
俺は2人に近づいて言った。
「一緒に食べていいか?」
「あれ、青木君どうしたの?」
「2人にふられたんか?」
び、微妙な所を……俺が言葉に詰まっていると……。
「「図星!?」」
2人でハモルなよ……。
「いや、違うから」
「「へ~」」
だからハモルな。はぁ~。
「お邪魔して悪いね」
「別にいいけど」
「でも、2人っきりが良いだろ」
進藤が諦め顔で言う。工藤さんは楽しそうだ。
「はぁ~おまえも誤解してるのか」
「あはは」
「俺たち別に付き合ってないから」
「そうそう」
「え~そうなの」
ちょっと意外だった。俺は普通に2人は付き合ってるのだと思い込んでいた。
「工藤が友達いないから一緒居るだけ」
「ひど!」
「事実だろ」
「……」
少しむっとしてた工藤がにやりと笑っていった。
「ほんと私たち別に付き合ってないからね! 進藤君はロリコンなので同い年には興味ないみたい」
「ちが「事実でしょ!」」
「っく。まあ、年下と付き合って入るけど、そういう趣味じゃないからな!」
必死だな、進藤笑えるよ。笑うのを我慢して聞いてみた。
「おう。っで、いくつ下と付き合ってんの?」
「3つ」
「ぎりだな」
「ぎりよね」
「うるせ~よ。おまえら」
「へ~そんな彼女が居たのか」
「うわ、最悪だ……」
2人と会話していたら自然と笑えて力が抜けた。
このあとも2人は、鹿島と織笠と一緒に行動しなくなった俺に、何があったのか聞かずにいてくれる事を素直に感謝した。まあ、冗談半分でつっこまれる事は多々あったのだけど。
俺は進藤と工藤、2人と一緒に行動する事が多くなった。鹿島とひょんな事から再会するまでの間は特に……。