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第80話 真彩と松本のおままごと

【高槻レオマンション・806号室】


朝、リビングで、仕事に行く為の身支度している悠斗と真彩。


悠斗「今日、夜、接待だから遅くなると思う。先に寝ててね!」

と、真彩に言う悠斗。


真彩「はーい。分かった……」

と、返事をする真彩。


そして、一緒に部屋を出て、真彩が、玄関ドアの鍵を閉める。




【ハーモニー社・大会議室】


大会議室で、役員達の前でプレゼン中の真彩。


真彩、白いスクリーンに映し出されているEXCELの表に、レーザーポインタを当てる。


真彩「この部分、改善の余地があるので、早急に取り掛かりたいと思います」


役員達、頷き合う。


真彩「他、ご質問は?」

と言って、真彩、役員達の顔を見る。


そして、役員達の質疑応答に、テキパキと、難しい横文字は使わず、分かり易い言葉で答える真彩。




【社長室】


夕方、就業時間が終わり、優衣が、サイフォンコーヒーで作っていたコーヒーをマグカップに入れ、真彩のデスクに置く。


真彩「有難う……」

と優衣に礼を言う真彩。


真彩、椅子に座ってPC画面を見続けていたので、立ち上がり、両手を上に挙げて、手を組み、左右に動かしている。


そして、ドライアイ防止を兼ねて、疲れ目に効く目薬を点す。


真彩「あー肩凝った……」


優衣「今日はもう、終わりましょうか?」


真彩「そうだね……今日はもう終了―!」


優衣「今日は晩御飯、何?」


真彩「今日は、悠斗、接待だから、たこ焼き買って帰って、ビールとカシューナッツかな?」


優衣「じゃー、タッくんの店に、たこ焼き、持ち込みしない?」


真彩「あぁ、いいね。タッくんにたこ焼き食べさせてあげよう!」




【カフェバー「Route72」】


店では、真彩、優衣、松本の、仲良し三人組が、楽しそうにカウンター席で喋っている。

   

真彩、たこ焼きを箸で掴み、カウンター越しに、松本の口に持って行く。


真彩「はい、あーん」


松本、口を開ける。


そして、松本の口の中にたこ焼きを入れる真彩。

そのたこ焼きを、美味しそうに食べる松本。


松本「ウマっ! 外カリカリで中、トローン。やっぱりここのたこ焼き、美味しいね!」

と、笑顔の松本。


真彩「私、ここのが一番好きなんだよねー」


すると、今度は松本が、たこ焼きを箸で掴み、真彩の口に持って行く。


松本「はい、マーちゃん、あーん」


すると、真彩、直ぐ口を開け、

真彩「あーん」

と言って、松本がたこ焼きを食べさせてくれる行為を喜ぶ。


そして、松本、たこ焼きを真彩の口の中に入れる。


真彩「うーん、美味しいー。やっぱ、ここのたこ焼き、最高ー!」

  

優衣「あのさー、もうそろそろ、おままごと止めたら? 恋人同士に見えるよ?」


松本「あっ……ここにもし悠さんがいたら、絶対、嫉妬するよね? 危ない危ない!」


真彩「ホントだ。悠斗、直ぐいじけるから気を付けないと……」


優衣「ホントだよ、気を付けてよ! あんた達、いっつもじゃれ合ってるから。傍から見たら二人はお似合いのカップルだからさぁー」


真彩「だあってー、じゃれ合うの、楽しいのにねぇー、タッくん」

と言って、真彩、松本を見て、首を横に傾げ、笑顔。


松本「ねぇー」

と、松本も首を横に傾げ、真彩を見て、笑顔。


優衣「あぁ、マーちゃんは、小さい頃、おままごとって、した事なかったんだったね。その反動が今、来てるのかも?」


真彩「んん?」


優衣「マーちゃんは、悠ちゃんの真似して、刀とかピストルとか、仮面付けてライトセーバーで男の子達と戦ってたもんね……」


真彩「あぁ、そうだね……男の子が遣る遊びしか、してなかったわ」


優衣「だから今になって、本来、女の子が好きなおままごとを、好んでしてるのかも?」


真彩「そうかな?」

と言って、可愛い顔をしてぶりっ子のポーズをする真彩。


優衣「もうー、そういう処が『小悪魔真彩』って言われるんだよ?!」


松本「でも、残念だけど、しょうがないね。大好きな悠さんの為に、おままごとを封印しますか」

と言って、微笑む松本。


真彩「まぁ、タッくん、生物学的には、一応、男だからね」


松本「まぁ、一応ね……(笑)」


真彩「あぁ……じゃー、二人で温泉旅行、行けなくなったって事か……」


松本「うーん、まぁ、普通、結婚したら別の男と温泉旅行なんて、不倫を疑われるもんね」


真彩「タッくんに挨拶のキスも出来ないか……」


松本「えぇー、それはしたいよ」


優衣「あのね、ここは日本! アメリカじゃないんだよ?!」


真彩「タッくんの唇、柔らかくて、私、好きなのに……」


真彩、口を尖らせて冗談ぽく言う。


松本「マーちゃんの唇も、柔らくて好きなのに……」

  

真彩と松本、見詰め合い、互いの唇を近付ける。


優衣「もう、ホントに、あんた達は! マーちゃんはアメリカナイズされてるからしょうがないけど、タッくんは真似しちゃーダメだよ?!」


松本「えぇー、マーちゃんの真似したいのに……」


優衣「めっちゃ悪影響受けてるよね、タッくんは。ホント、二人、じゃれ合ってたら恋人同士に見えるから、気を付けなよ?!」


真彩「このじゃれあいが楽しいのにねー、タッくん」


松本「あーあ、僕ちゃんの生きがいだったのに……」

   

口を尖らせ、残念そうな顔の松本。


真彩「よし、こうなったらタッくんに良い人見つけるしかないか」


優衣「あぁ、うん、それが良い、それが良いわ!」


松本「それは無理だと思う。僕がどういう人間か、解ってるでしょ?」


真彩「解ってるよ」


松本「僕に合う人なんて、いる訳ないジャン」


真彩「タッくんに合う人、絶対いるから! 私、見つけるから!」

と言って、松本を見詰める真彩。


松本「じゃー、期待しないで待ってるよ」


真彩「うん。任せて! 絶対、探すから!」

   

松本、真彩に微笑む。


優衣、松本の顔を見て、

優衣「マーちゃん、男友達多いけど、もう飲み会も行けないんだってさー」

と言う。


真彩「まぁね。悠斗は行って良いよ!……って言うんだけど、でも、行って欲しくないって、顔に出るからさぁー。笑顔の裏の、寂しそうな顔見たら、行けないよ。可哀想で……」


松本「えっ、悠さん、そんな寂しそうな顔するんだ。そんな顔、見た事ないけど……」


真彩「ああ見えて、昔から甘えん坊なんだよね。私にしかそんな顔見せないけど。まぁ、どっちみち男友達との付き合いは、社会情勢知る為の勉強会みたいなもんだから、別に会わなくても良いかって感じ」


松本「そういう目的で行ってたんだ……」


真彩「男女区別なく、色んな人の話聞いて自分を向上させたいからね。ネットで遣り取りしたり、検索って方法もあるけど、でも、人と直接会って、その人の本心見抜く力養いたかったから」


松本「ふーん。勉強熱心だね。心理学の勉強、大好きだもんなぁー、マーちゃんは……」


真彩「まぁ、心理学は、優衣ちゃんの影響受けてだけどね。それに、知らない事を知りたいだけだよ。好奇心旺盛なだけ。人って、色んな考え持ってるから、面白いもん。それに、真正寺で色んな人の相談にも乗ってるから、参考になるし……」


松本「ホント、好奇心旺盛で向上心があるから凄いわ。そんなの、僕なんかめんどくさいけど。でも、だからマーちゃんは、色んなこと受け入れるから心の器が広いんだね……」


真彩「そんな事ないよ。ママに比べたら全然だもん」


優衣「でも、悠ちゃん、マーちゃんとよりを戻してから、前みたいに明るくなったね。この前会った時、凄い明るいパワー感じた。幸せそうな顔してたもん」


真彩「えっ?……悠斗、暗かったの?」


優衣「うん。マーちゃんと別れてからずっと、何か、生気や覇気がないっていうか、うーん、活力が漲ってないっていうか、笑顔が無くて暗かったし、どこか遠くを見てる様な感じだった。心ここにあらずって感じでさぁー。あぁ、でも、私にはそう見えただけで、他の人に言っても、悠ちゃんは以前と全然変わってないって言われた……」


真彩「……そうなんだ……」


松本「あぁ、実は、マーちゃんと疎遠だった時、ふっと寂しい顔する時あったから、僕も心配してたんだよね……」


優衣「悠ちゃん、マーちゃんの事、想ってるんだろうなぁ?……って思ってた」


真彩「そうなんだ……やっぱり優衣ちゃんはそういう能力あるんだね。人の心を見抜く力が……」


優衣「えぇ?! 無い無い!」


真彩「タッくんも、人間観察力が増したね」


松本「そりゃー、マーちゃんの多大なる影響を受けてますんで! 人の表面だけでなく内面も見る様に心掛けてるんでね!」 

と言って、微笑む松本。


優衣「でもさぁー、笑顔の裏側って、分かんないよね……」


真彩「あぁ……笑顔って、色々あるからねー。愛想笑いや苦笑い、照れ笑い、失笑。あぁ、はにかみ笑顔とか?」


優衣「顔が笑顔でも、内心は、辛いのを我慢してる事もあるから……」


真彩「?……」


優衣「悠ちゃんが、幸せの笑顔になって、ホント、良かったよ」


真彩「……」

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