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第38話 リサの存在

【カフェバー「Route72」】


真彩、Route72 の入口ドアを開け、店内に入ると、松本と優衣が、カウンターを挟んで楽しそうに喋っている。


優衣、真彩の顔を見て、

優衣「あぁー、来た来た。お疲れー!」  

と、笑顔で言う。

 

真彩「ホント疲れたよ。で、どうしたの? 何かあったの???」


優衣「何かあったじゃないでしょ?! 前田さんの家に行ってたなんて、どういう事?」


真彩「えっ? どういう事って……シーフードカレー食べさせてくれるって言うから、御馳走になってただけだけど?」


すると、優衣、真顔で、

優衣「ちょっとここにお座りなさい!」

と言って、真彩を横に座らす。


真彩「えぇ?……」

   

優衣「あのね、マーちゃん。今は秘書ではなく、マーちゃんの事を本当の妹の様に思ってる従姉のお姉ちゃんとして言うけど……」


真彩「はい……」


真彩、神妙な顔になる。


優衣「社長と社員、男と女、分かるよね?」


優衣、じっと真彩の目を見る。


真彩「えぇー、優衣ちゃん怖いんですけど……」


真彩、のけぞり、松本を見て、助けを求める。


真彩「タッくん、助けて!」


松本に救けを請う。


松本、苦笑する。


優衣「マーちゃん。狭い部屋で、男と女が一緒に居る訳ですわ。そうなるとどうなる?」


真彩「どうなるって、シーフードカレー食べさせて貰って喜んだけど?」


優衣「あのねー、マーちゃんには警戒心ってもん無いの? 前田さん、マーちゃんに好意持ってるよ?! 分かるでしょ? その位……」


真彩「分かるよ……」


優衣「分かるんだったら、もう、軽い気持ちで男の人の家に行かない! 男心をもて遊ばない! マーちゃん自身の身体を大事にする! 分かった?」


真彩「別に、もて遊んだ訳じゃないんだけど……」


真彩、頬っぺたを膨らせ、不服そうな顔をする。


優衣「私から見たら、マーちゃんは男をもて遊んでるよ?! ほら、掌で男を転がしてる感じ」


真彩「えぇ、何その嫌な言い方……まぁ、そういうところ、あるって自覚はあるけどさ‥‥‥」


優衣「ほらっ、認めた」


真彩「心理学の勉強ジャン! 人間観察してるの!」

というと、頬っぺたを膨らます真彩。


優衣「心理学にかこつけて、人の心をもて遊ぶ悪い癖があるんだから」


真彩「ふーんだ……」


真彩、不貞腐れた感じで言う。


優衣「あのままずっと一緒に居たら、絶対、男女の関係になってたと思うけど?」


真彩「まぁ、それは……無きにしも非ずかな?」


優衣「ほらっ……」  

 

真彩(心の声)「あぁ、確かに、あのまま前田さんと過ごしてたら、男女の関係になってたかもしれないなぁー。前田さん、私を抱きたいのを必死で我慢してたから……(笑)」



(真彩の妄想始まり)


前田「社長……俺、社長の事、大好きです。もう我慢出来ない」

と言って、前田、真彩を絨毯に押し倒す。


真彩「あぁ、前田さん、ダメだよ……」


前田、真彩にキスをする。


真彩「ダメだってば……」


前田、真彩を愛撫する。


真彩、観念し、前田に身を任せ、目を瞑る。


(真彩の妄想終わり)


   

松本、真彩の表情を見て、

松本「マーちゃん、何か、妄想してる?」

と、首を傾げて真彩に言う。


真彩「分かった? 流石だね!」

と言って、松本にニッコリする真彩。


優衣「もうー、絶対、軽い気持ちで男の人の家に行っちゃーダメだよ?! 分かった?!」


真彩「えー、そんなんだったら、タッくんの家にも行けないジャン!」


松本「えっ?……」


松本、驚いた顔をする。


真彩「タッくん、男だよ?」


優衣「あぁ……タッくんは良いの。タッくんは、別!」


真彩「何だそれ……」


優衣「兎に角、お姉ちゃんは、もしマーちゃんの身に何かあったら……って心配なの!」


真彩「(口を尖らせ)はーい。分かったよ、優衣姉ちゃん……これから気を付けます」


真彩、頬っぺたを膨らます。


優衣「分かれば宜しい!」

と言うと、優衣、笑顔で真彩の頭を優しくポンポンする。


すると真彩、突然、笑顔で、

真彩「あぁ、前田さんのカレー、高槻店で出すね! カレーフェスタするの。前田さんのレシピ、完コピでね! ちゃんと了解得たから!」

と、目を輝かせて優衣に言う。


優衣「カレーフェスタ? えっ、前田さんの家に行ったのって、そういう事?」


真彩「勿論!」


真彩、優衣に可愛く微笑む。


松本「流石、マーちゃん!」


松本、手でイイネする。


優衣「はぁ……恐れ入りました……」


優衣、真彩に頭を下げる。



松本、客からの注文が入り、厨房に行く。


優衣「あぁ、そうそう、さっき、マーちゃんの親友だって人と喋ったよ?! いつの間にか居なくなったけど……」


真彩「えっ? 誰???」


優衣「リサさんって人」


真彩「えっ? リサ? いやまさか? ホントにリサって言ったの?」

と言って笑う真彩。


優衣「うん。リエでもリカでもなく、リオ、リコでもなく、リサって言ったはずだけど……?」


真彩「えぇー、何かの間違いだと思うよ? だって、リサは遠い所に行ったから……」


優衣「えっ? じゃー、帰って来たとか?」


真彩「?……」


真彩、じっと考えている様子。


優衣「リサさん、マーちゃんの事、凄く心配してた。『真彩の事、宜しくお願いします』って頭下げられた」


真彩「あぁ……そう……なんだ……」


真彩、まだ、その人物がリサであるかどうか、疑っている。


優衣「やっぱり親友って良いよね!」


真彩「うん、良いよね。有難いよ……」

と言って、優衣に合わせる真彩。


真彩、優衣に作り笑顔。


優衣「私、仲の良い友達は結構いる方だと思うけど、あそこまで自分の事、心配してくれる親友って、居ないわ」


真彩「そっかー、じゃー、リサ、優衣ちゃんと沢山喋ったんだね?」


優衣「うん。マーちゃんと一緒にサンフランシスコに行った時の珍道中の旅とか、一緒に徹夜でゲームやった事とか、足ぐねった時の事とか、面白可笑しく言うもんだから、沢山笑わせて貰った」


真彩、優衣の言葉に驚く。

そして、本当に、親友のリサが現れたんだと納得した。


真彩「そーなんだよね、リサって、面白い子なんだよね……あんな美人なのに気取らないし、ざっくばらんで、一緒にいて、楽しかったなぁ……」


優衣「あぁ、そうそう、悠ちゃんとの事も心配してたよ?」


真彩「えっ? まさか?……」


優衣「悠ちゃんと結婚して、幸せになって欲しいって言ってた」


真彩「えぇー……嘘でしょ?……ホントにそんなこと言ったの?」


優衣「うん。言ったよ。嘘じゃないよ。マーちゃんが幸せになるのを心から願ってるって。だから、応援してあげて欲しいって……」


真彩(心の声)「……リサ……そんな事、惟ってくれてたんだ……」


真彩、一点をじーっと見ている。

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