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ワイルドプリムローズ:あどけなさに打ちのめされて
子羊が早春の風に震える牧草地の
緑の芝のあちこちに可憐に咲いて
たなびくリボンもドレスの裾も
自分の可憐ささえ歯牙にもかけない
まるで君のようだね
君は無邪気であどけなくて
そして
君自身の魅力にはちっとも気づいていなくて
小川のこちら側から僕が手を振ったとしても
笑いかけても叫んでみても
君の世界には入っていけないみたいだ
あどけなさがシャボン玉のように君を守っている
君はきっと知らないだろう
僕はいつも君を見つめて
君を想っていることに
嗚呼、僕は君の魅力に完膚なきまでに
打ちのめされている
純粋無垢で真っさらな君
君はまるでそう
ワイルドプリムローズ