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8.5度目の異世界行き

 前回のポストアポカリプス世界を救ってから、丁度1ヶ月が経った。

その間、青龍と特訓したりして、剣術レベルは8にまであがった。10にまで上がらなかったのは残念だが、青龍曰く、すでに達人レベルに達しているとのお墨付きを頂いた。ていうか、達人レベルが8って、それ以上は一体どういうレベルなんだろうか、人外とかそういう領域のレベルなんだろうか。


 他には、宗玄さんからいくつかの妖退治のバイトをしたりして懐具合が暖かくなったりもした。

 それにしても、あれから結構経ったんだが、魔導協会からのアプローチは一切なかったな。宗玄さんには、古代魔法を高レベルで収めてることから、変わり者の協会員が来るかもしれないと聞いたのだが。極東の新参木端協会員のことなど構っていられないと言うことなのだろうか?

 まぁ、一番の理由は、妖退治であっても高レベルの古代魔法は使ってないからだろうな。一般人にもバレてるわけでもないし、宗玄さんがあげただけの報告では信憑性が薄いと判断されたのだろう。 

 まぁ、俺としてはこれ以上の複雑な人間関係はごめんなので、一生来てくれないのがありがたいのだが。


 桜と冬美は、あれからいい感じの友人関係を続けているらしい。らしいというのは、本人たちからの言葉なので、実際に二人が仲良くしている場面を見たことがないからなのだが。俺には仲良くしていると報告しつつ、お互い机の下で足を踏み合ってたりしても驚かない。まぁ、そこらへんの調整もするのがハーレムの主である俺の役目なのだろうが。

 ていうか、ハーレムなんて形成するつもりなかったんだがなぁ。桜が元々言い出したことだし、俺としては遠慮したいのだが、今更辞めますと言い出すこともできない。なんとも困った状況である。


「ただいまー」


 学校が終わり、帰宅してそう挨拶しながら玄関をくぐる。

 思えば、姉ちゃんはほとんど家にいないから、こうやってただいまって挨拶するのはなんかいいよな。帰ってきて誰かが迎えてくれるのは嬉しいことだ。


「おかえりなさいませ、勇人様」


「おかえりー、ご主人」


「今日もお邪魔しておりますぞ」


 青龍、白虎、玄武がそれぞれ挨拶を返してくる。うん、いいねこういうの。玄武だけまだ他人行儀だが。


「で、ご主人。前回から1ヶ月経ったわけだけど、そろそろ異世界行きじゃないの?」


 帰るなり、そう白虎が急かしてくる。そうだよなお前は毎回すごい楽しみにしてるもんな。


「多分な。今日あたり寝たら異世界行きになると思う」


「そっかそっかー。今回はどんな世界になるのかなー」


「期待してるところ悪いけど、今回も中世ファンタジーじゃないぞ? 今回は超能力ありの、スペースファンタジーの世界だ」


「へぇー、SFかぁー。うんうん、それもまたヨシだね。一番行きたい中世ファンタジーじゃないのは残念だけど、超能力がある世界ってことは私らでも活躍の場がありそうだしね」


 超能力っていうとなんなんだろうな。いわゆるESPとかサイキックとかそう言う能力なのだろうか。スキル鑑定使えば俺でもラーニング出来そうではある。


「SF、となるとネットショッピングのチートは今回あまり役に立たなさそうですね。科学技術の発展度合いは向こうの方が上でしょうし」


「いやいや、そうとも限らないよ青龍。こういう発展しすぎたSF世界ってのは天然食材ってのがとてつもない希少価値があったりするんだ。合成食品なんてのもよくあるしね。天然の食材を買えるネットショッピングには変わらず優位性があると思うよ」


「確かに、SFの世界ではありふれた設定ですな。しかし思うのはSFということは宇宙進出を果たしてる世界ということ。宇宙船やら何やらを手に入れないと動きに自由がなさそうな感じはしますな」


「流石に宇宙船はネットショッピングで売ってないからなぁ。手に入れさえすれば、アイテムボックスに入れて他の世界にも持ち込めるんだが」


 玄武の言葉に残念な気持ちになりながら答える。自分所有の宇宙船ってある種憧れだよな。一国一城の主的な。


「ただ、問題があるとすれば、情報化社会が発達しすぎて、天然食材も100%管理されてるって可能性だね。出どころ不明の食材を扱ってはくれないかもしれないって懸念はあるよ」


「どっかの辺境惑星にでも落ちればいいんだがな」


 そうひとりごちるが、そうそう上手くいかないのが世の中だ。いや、異世界に関してはそうそううまく行きまくってるのが現実だが。ご都合主義もご都合主義でできてる俺の異世界旅だからな。ある意味、アドミンにもらったチートよりも一層チートだ。ご都合主義とかいう隠しスキルでもあるんじゃないかね。


「ま、今色々話しても取らぬ狸の皮算用だ。実際のところは異世界に行ってからその場その場で対応するしかないね」


「まぁ、ネットショッピングのおかげで食料には困らないからな。流石に異世界に行ってもいきなり宇宙に放り出されずに、どこか適当な惑星に落ちるだろうしな」


 そこまで言ってから、ふと思った。こいつら宇宙に放り出されたらどうなるんだろう。精神生命体だから生きれるのか?


「そういや、お前らって宇宙に放り出されたらどうなるんだ? 生存できるのか?」


俺がそういうと白虎はキョトンとした顔をして、んーと唸り出す。


「んー、どうなんだろ? 私らの不死性は地球の存在に依存してるからねー。地球から離れると不死性が保てないかも知れないし、保たれるかも知れない。異世界の宇宙となるとそれ以上に未知だね。そもそもからして、ガイアから切り離されてるはずなのに、私らが存在できてるのが究極の謎だしね」


 つまるところ、どうなるかわからないってことか。いざとなったら宇宙遊泳というのはできなさそうである。


「なるほど、つまり分からんと」


「そうなるね。さっ、異世界の話はこれぐらいにして、ご飯の準備だ。今日は私が作るよ。いつまでもニートしてるわけにはいかないからね!」


 ニートだった自覚はあるのか。まぁ、白虎も一人暮らしをしていたらしいし、ポストアポカリプス世界でも飯炊出来てたし、料理の腕の方は大丈夫だろう。


「じゃ、買い物行ってきまーす」


 そう言って、白虎が買い物に出かける。玄武は遠慮しているのか、白虎が買い物に出るとすぐに我が家を後にした。


「さ、勇人様。夕食が出来上がるまで再び特訓ですよ。今日はもう1段階ギアを上げていきましょう」


「うえ~~」


 青龍が木刀を取り出してくると、俺を連れて庭にとでる。もう達人レベルに達してるんだから、これ以上の修練はいらないのでは、と思うんだが、それをこいつに言っても無駄だよな。

 結局、剣術レベルは上がることは無かったが、剣術の動きは体に染み付いてきたように思う。

 そんな感じで、今日という1日は過ぎていった。


書き溜めが今度こそ完璧に尽きたので、しばらく書き溜め作業に入ります。

再開するときは、割烹やTwitterでお知らせします。

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