独り詩の壁壊し
悲しくはない、辛くもない
ただの空虚と虚無感が
彼女の脳を支配する。
なにを言われようと
褒められようと
貶されようと
罵倒されようと
反応しては見せつつも
結局全ては嘘の真実
「ブス」「デブ」「使えない」
「自己中」「嘘つき」
言葉の塊、しかと受け取り
真面目に受け取り、それが間違い
そのとおりに染まる脳内は
「可愛い」「えらい」「すごい」
すべてを拒否する空虚なものに
だってしょうがないでしょう?
今年で16
人生の半分(8年間
嫌な言葉で埋め尽くされた。
自分への悪口
誰かへの陰口の強要
傷つかないため、自分を守るため
思い込んだこの頭
もう疲れたよ、苦しいよ
そんな思いも全て捨て
全て受け入れ、残ったものは
圧倒的な自己否定
悲しくないよ 辛くもない
そう思い込む虚無感は
私の脳をだめにする
なにを言われようと
それなのになぜ?
あなたは褒める
私のことを
薄ら笑いは浮かべても
私の脳内受け付けない
「可愛い」「いいと思うよ」
「素敵な笑顔」「器用ですごい」
言葉の塊、受け付けられず
はにかみ笑い、聞き流しても
少しは灯る期待のかんばせ
「どうせ全ては演技でしょ」
ふと囁いた私(彼女)の脳内
それもしょうがないでしょう?
今年で17
初めて言われた、
頬が染まるほどの言葉
自分への讃賞
自分の卑下をぶち壊す言葉
傷つかないため、自分を守るため
思い込んだ自己否定(壁)を
壊さないで、放っておいて
そんな思いもつゆ知らず
今日も彼(君)は笑うんだ
「自分に自信を持つべきだ」
彼(君)はそう言う
信じない、信じたくない
私は……私は…………
悲しいよ、辛いよ
ついに脳内(心)は悲鳴をあげた
溢れ出したモノは、これはなに?
ずっとわかってた
本当はわかっていたんでしょう?
脳内(心)は
自ら押しつぶされ
守るための壁は凶器に変わる
お願い助けて
誰か壊して……
私の壁は私には壊せなくなった
誰か助けて……!!
言うことちゃんと聞くから
受け入れるから、逃げないから
誰か…誰か!!
君(彼)は今日も笑って
私にこう言うんだ
「自分に自信を持つべきだ、僕も手伝いさせてくれ」
私ははにかみこう言うんだ
「うん、ありがとう!」
読んでくださりありがとうございます。