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プロローグ
これは近くて遠いころのお話です。
ある地域にある村には、人間と同じように動き話すことのできるトマト達のいる集落がありま
した。
不思議なトマト達は自分たちの種族をグーと呼び、その中でも年老いたトマト達の事をグーの
末裔と呼んでいました。
ただ、トマト達がどうしてグーと呼び始めたのか、いつからこの場所で過ごし始めたのかはわ
かりませんでしたが、彼らにしてみればどうでもいいことでした。
そして更に重要な事は、彼らには破ってはいけない3つの規律がありました。
その3つの規律はというと
1、街を出てはいけない。
2、共食いをしてはいけない。
3、村の外れにある建物に入ってはいけない。
というもので、トマト達はこの規律を守っていました。
もちろんトマト達は奴隷ではありせん。トマト達は自由意志というものを尊重しています。
だからこそ、この規律を破ろうとするものもいました。
その中にミニトと名付けられたトマトがいました。
これはミニトと、トマト達にまつわるお話です。