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第6話 遊と魔法

病により死をむかえた主人公は気がつけば草原に立っていた。

そこで神と名乗る男から突然愛の告白を受ける。

「僕はこれでも男だ!!」

お詫びとばかりにもらった身体能力と魔力、そしてエンチャント能力をひっさげ異世界に降り立った主人公。

ファンタジー世界に憧れを抱く少年の冒険譚。


「あ~おいしかった~」


一心不乱に果実を頬張り、気がつくと果実の種が足下に4つ。

果実の大きさは長さ20センチ、幅10センチ程度の楕円系でなので、4つという数は結構な量を食べたことになるだろう。


「そろそろ落ち着きました?」


僕がお腹をさすっていると再びノエルさんから声がかかった。

食べるのに夢中で正直忘れてました。こめんなさい。


「す、すみません。」

「いえいえ~、気にしないでください。本当だったら転生先で親に大切に育てられるところをあの変態。いえ、アルト神のせいでこうなってしまったのですから謝るのはこちらの方なのですよ」


どうやらアルト神=変態というレッテルが神界でも定着してしまいそうだ。

まぁ、僕に責任はないはずだ。


「それでは気を取り直して遊さんの能力について説明していくのですよ~。遊さん、まずは自分に鑑定を使ってみてください」


自分自信に意識を向けて鑑定の魔法を発動する。


***************************

【ステータス】

名前:鏡 遊

種族:人族

年齢:16

Lv :1

体力:210/210

魔力:300/310

筋力:12

知力:20

器用:18

俊敏:15

頑丈:10

属性:地(Lv1)、水(Lv1)、火(Lv1)、風(Lv1)

光(Lv1)、闇(Lv1)、時空(Lv1)、無(Lv1)

武器:なし


【魔法】

地属性:プロテクション、アースバレット

水属性:ウォッシュ、ウォーターボール

火属性:ファイア、ファイアボール

風属性:ウィンド、ウィンドカッター

光属性:ライティング、ヒール

闇属性:シャドーウィップ、ハイド

時空属性:ストレージ

無属性:鑑定


【スキル】

なし


【特殊能力】

エンチャント、翻訳

***************************


「これが遊さんのステータスなのですよ~。魔法系統に偏りが見られますが、この世界での一般人の各ステータス平均値はLv1で10程度なので、結構高い能力を持っているのですよ~。あと、体力は一般人並み、魔力は一般人の5割増しといったところですね~」


身体能力を上げてもらったが、結構良い感じに効果が出ているようだ。魔力が若干減っているのは『鑑定』を使用したからかな。

体力筋力、頑丈が平均と変わらないのは元々の数値がきっと低かったからだと思う。まぁ、ずっと寝たきりだったしね。


「この属性についてるレベルは何なんですか? あと武器適正もいただいていたかと思うのですが」

「これは各魔法の熟練度のようなものでLv5まであるのです~。魔法を使っていくとレベルが上がってより複雑な魔法が使えるようになるのですよ~。あと武器は実際に手に入れて使わないと習得しないのですよ~」


どうやらアルト神から言われてたとおり後は僕のがんばり次第ということなのだろう。

逆に言えばがんばり次第で出来ることが増えていくことになるわけで、今後が楽しみだ。


「鑑定魔法が使えたので問題ないでしょうが、試しにいくつか魔法をつかってみるのですよ。まずは無難に光魔法のライティングあたりですかね~」

「やってみます。ライティング!」


僕がライティングを唱えた瞬間、うっすらと光り輝く球体が僕の目の前に現れる。弱々しい光はゆっくりと点滅を繰り返し最終的には消えてしまった。


「思いのほか明るくなかった・・・」

「イメージが足りてないのかもしれないですね~。魔力は人並み以上なのですからイメージをしっかりすれば大丈夫だと思うのですよ」


どうやらちゃんとイメージが固まっていないのが悪かったらしい。

そういえば『鑑定』を使ったときはRPGゲームをイメージしていたなと思いながら再度ライティングを唱える。

病院の天井にも設置されていた棒状の蛍光灯をイメージする。看護師さんが近い内にLED電球に取り替えるんだといいなが交換していたの何度も見ているのでイメージはしやすい。


「うわ~かなり明るいですね~。それに普通が球体が一般的なのに棒状というのも珍しいです」


次に現れた光はかなり明るいものとなっていた。

どうやらイメージがしっかりしていたこととステータスの高さが相まって普通より高い効果で発動したらしい。その後も色々と試していく。

ファイアを試した際に指先にロウソク程度の火を灯すつもりが火炎放射器の炎が吹き出てしまいパニックになる場面もあったが、イメージさえしっかりすればおおむね問題はなかった。

エンチャント能力を試した際、落ちていた木の枝にウォータを付与したら枝の先からチョロチョロと水が出てきたときには微妙すぎて若干笑ってしまった。

ちなみにエンチャント自体では魔力は消費せず、エンチャントされた能力を発動する際に魔力が消費されていた。


「さて、これで私からの説明は終わりなのですよ。後は遊さん次第なのです」

「ありがとうございました。アルト神にもよろしく言っておいてください」

「わかったのですよ~。まぁ、彼は罰として有給休暇もなくなってるので大変でしょうが一応伝えておくのです。それでは遊さんの新しい人生に幸あらんことをなのです」


そう言ってノエルさん声は聞こえなくなってしまった。若干寂しく思えたのは気のせいじゃないと思う。

それにしてもアルトの奴|(すでに呼び捨て)は有休までなくなっちゃったのか。ちょっとかわいそうだとは思うが気にしないことにした。


「さて、それじゃ人里目指して出発するか」


そして僕はまだ見ぬ出会いに思い描きながらゆっくりと歩み出した。


ようやく森からでれそうです。

次回は異世界ものの定番、初の戦闘遭遇になる予定。

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