源氏物語の世界 紫式部ワールド NHK大河ドラマ 「光る君へ」放映開始記念
いよいよNHK大河ドラマ
「光る君へ」が放映されますね
それにちなんで
源氏物語とはなんなのか?
紫式部とは何者なのか
という
事を
世界文学としての
テイル・オブ・ゲンジ レディ・ムラサキ
を踏まえて考察してみたいと思います
源氏物語とはごぞんじのように
11世紀の日本で
紫式部によって執筆された
長編小説です。
文字数はおよそ100万(400字詰め原稿用紙で約2400枚)の大長編。
70年余りの出来事が描かれた物語には、
登場人物は500名近くにのぼり、約800首の和歌も含まれています。
さて
このころ世界はどうだったでしょうか?
11世紀のイギリスはまあやっと王朝ができ始めたころで
文学など全くあり得ない時代でしたし
ヨーロッパ各国も似たようなものでした
長編小説などありない時代だったのです
文学が花開くためには
政治が安定して
文学出来る素地がなくてはなりません
日本ではこのころ
王朝文化全盛期
王朝サロンも形成されて
和歌や日記や紀行文や物語がいくつも作られていたのです。
それを味わい楽しむ文学的な素地があったからです。
貴族文化の王朝サロンがあり
其処では和歌が必須の素養でしたし
和歌のやり取りで、日常生活も送られていました、
そういう素地があったから物語文学も受け入れられて
また数多く作られたのです。
例えば
伊勢物語 業平の歌物語
落窪物語 継子いじめの物語
堤中納言物語 短編小説集
今昔物語 日本のアラビアンナイト?
夜半の寝覚(寝覚物語) 寝覚めの君の恋の行く末は?
浜松中納言物語 中国まで舞台の大ロマン
宇津保物語 日本最古の大長編伝奇小説。
とりかえばや物語 男女取替えのピンク小説?戦前なら発禁です?
狭衣物語 狭衣中将の恋物語
などが作られました、
それらの中でも
奥深さや
心理描写や
人物描写や
構成や
喜怒哀楽の描写などが
ずば抜けていたのが
源氏物語なのでした
まあ
1000年前の物語ですから
今現代の倫理やモラルからは
外れた場面もありますが、、、
紫式部の描写力は
まるで現代文学みたいに?
人間心理の奥深さを描き切っていますし
様ざまな恋愛パターンもありますし
人生の栄枯盛衰もえがかれますし
繊細な自然描写もさえわたっていますし
王朝文化がぎっしり詰まった
まさに
王朝パラダイスといっていいでしょう。
源氏物語はその後の時代にも
受け継がれて
影響受けた作品もあまたありますね
ところで日本人による
「現代語訳」も試みられていて
谷崎潤一郎や
与謝野晶子
田辺聖子
橋本治
などなどたくさんあんりますね
さて
1920年代になりました
そのころ
イギリスのアーサー・ウエイリーという
言語学者が
源氏物語の英訳を刊行したのです。
これはおそらく世界最初の全譯で
1930年代までかかって完成されています。
the tale of genji lady murasaki レディ・ムラサキ
ウエイリーの翻訳は
当時のイギリス人にも抵抗なく読めるということと、
詩的情緒を損なわないという
翻訳態度でした。
ですから
いわゆる「意訳」というか
ヨーロッパの王室風な?単語に移し替えていますね。
意味を汲んで、当時のイギリス人にもわかりやすくということです。
そして源氏物語内の「和歌」も
イギリス風な?ポエム?に移し替えて訳しています。
ですから
ウエイリー訳の源氏物語は
当時のイギリス人に抵抗なく受け入れられて
「11世紀の日本古典が今現代にも通じる価値がある」
と
評判になったのです。
特に心理描写や
人間の葛藤が
1000年前のことであるのに
今現代にも通じるという驚きをもって迎えられました。
こうして源氏物語は西洋でも
日本の大古典として定着していったのです。
今現在20か国語に翻訳されて流通しています。
ネット上の海外の評価を拾ってみると、、、、、、、、、
・世界最古にして最高の長編小説。本当に素晴らしい芸術作品だ。
・凄い物語!千年以上も前にこんなお話が作られていたなんてビックリ!
・文章も内容も素晴らしい
・こんな素晴らしい本を自分の国の言葉で読めるなんて!翻訳者に心から感謝!
・「源氏物語」はとっても面白いよ。日本文化に興味を持つ人にお勧めします。
・日本のヘイアン時代は美しい!魅力的だ!
・サムライ以外の日本の歴史を教えてくれてありがとう。
ウエイリー訳以外にも
さまざまな訳がありますが
欧米人が読みやすい
入り込みやすいという点では
ウエイリ-訳が
今でも一番でしょうね。
まあ
今やすっかり欧米化した現代日本人も
このウエイリー訳のほうが
取りつきやすいとさえいえるかもしれませんものね?
1000年前の物語は
今の日本人にとっては
もはや
異世界物語だとさえいっていいものだからです。
ウイキペディア「アーサーウエイリー」
から引用
『源氏物語』
1925年から1933年にかけて6巻に分けて出版された『源氏物語』の翻訳"The Tale of Genji"は、同書の世界初の英語全訳である。詩的で美しい英語といわれ、出版されるとたちまちベストセラーとなった(ただし数ページの第38帖「鈴虫」は訳出していない)。「ここにあるのは天才の作品」「忘れられた文明が(……)いずこでも追従をゆるさない配列の美しさをもって蘇ってくる」「日本の黄金時代の古典 東洋最高の長編小説」等々、『タイムズ』紙などで絶賛された。またその訳文は「感情の優雅さと純粋な言葉の巧みさのどれだけが紫式部のもので、どれだけ翻訳者のものかわからない」と英文学としても高く評価された。「現代作家でもここまで心情を描ける作家はいない」と絶賛するなど、現在世界的に紫式部の評価が高いのは、紹介したウェイリーの功績と言える。また同書に触発され、日本研究を志し大成したドナルド・キーンなどの日本学者も多い。更に源氏物語を起点に他のウェイリーの訳著『The 'No' Plays of Japan』を読み、初めて〈能〉に興味を持った人も多く、日本文化に対するその後の国際的評価の高まりを考えるに、直接のみならず間接を含む影響は極めて大きい。なお『The Tale of Genji』はその後、イタリア語、ドイツ語、フランス語などに二次翻訳された。現在でも在日外国人記者などが、来日前に上司に薦められる書とも言われ、日本の歴史伝統を理解するための必読書とされる。
ィール