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無事?に転移した。のか?

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



んー?


(何か変わったか?)


辺りを見渡す。


・・・・


私が居たのは相変わらずスーパーの2階の事務所だった・・


(あれ?異世界転移とか信じちゃったしww

てか、さっきの人形も私の妄想か。ヤバいなw)


そう思い金庫をみる。


(閉まってる。やっぱいつもの妄想か。)


・・・・


あれ?


金庫が少し大きく感じた。


金庫に手をかけようとした。


(手いつもより小さいような)


えっ?えっ?えーっ!


あわてて事務所からでてすぐの廊下に立て掛けてある全身が映る鏡で確認する。


(縮んでる…なんで?それにもとの顔よりかわいい…というか完璧別人だよこれ。)


姿見で確認した自分の姿は


髪は艶やかな銀色のショートカット

アメジスト色の瞳で10歳ぐらいの容姿だった・・


(髪も瞳もあの天使にそっくりだ・・って性別もかわってないか?)


前の世界ではさえない小太りのオバサン(三十代)だったのだが、どうして、こうなった?


「おーい!誰かいないの?天使さーん?」


あわてて事務所に戻り、大声で叫ぶと金庫が音を立てて開いた。


ガッチャン!ギィーー


そこには淡い金色の光に包まれた天使がふわふわ浮いていた。


『異世界転移気に入っていただけましたか?

あなたが快適にすごせるように、あなたの職場のスーパーごと転移させました。

あとは、疲れにくい若い肉体とちょっとした能力ですかね。』


スーパーごと転移とか・・・なんだそれ。


「疲れにくい若い肉体はなんとかわかったけど、性別かわるとか聞いてない。」


『性別がかわる?えっ?』


えっ?


お互い沈黙して、気まずい時間が流れる・・・


『あなたは男の方ですよね?』


はっ?


「女ですが?」


『ーーーーーーっ!』


なんということだ・・・


今までも男っぽいとか、性格がおっさんだとかは散々言われてきたが、まさか転移した異世界で本当に男になってしまうとは・・


「髪も長かったし、胸もあったよね?どーみても女でしょ?」


『すみませんっ!ズボンをはいていらっしゃったのと、

こちらの世界には髪の長い男の方は普通に存在していますし、

ふくよかだったので胸も女性のそれとは認識していませんでした。本当にごめんなさいっ!』


天使は土下座で謝っていた。


「ははは。まぁ、間違えたのはしょうがないか?

それはそれとして、今からでも性別って変えれないのかな?」


前の世界で性格おっさんと言われていたが、当の本人はあくまで女性の心を持っていたのだ。


『すみませんっ!その身体は私の創った特別製でして、

もう一度違う性別で創ろうとおもうと数百年かかるのです。

それに、魂を数百年留めたあとに、他の身体に移すとなると

下手をすると魂が負荷に耐えれなくなり消滅してしまうかもしれないのです。』


なんだそれ。うそだろーっ。。


心の中で叫んだ。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




はっ!


意識が途切れていた。


また、悪い癖がでたようだ。


「と、とにかく、いますぐ新しい身体は無理なんだね?」


コクリ。と天使は頷いた。


なんとか無理矢理自分を納得させる。


(しょーがないっ。ここで悩むだけ時間の無駄か。)


「まぁ、いいや。この姿はかわいいし、

なんだか天使さんの子供みたいだ。

気に入ったょ。ありがとね。」


満面の笑みでそういうと天使は顔を真っ赤にしていた。


『わたしの子供、ですか。

わたしの不手際でしたのに、そんなふうに言っていただいて

ありがとうございます。やっぱりあなたは優しい方ですね。』


あれ?天使の身体が薄く透けているようにみえる。


『そろそろお別れの時が来たようです。

力を使い果たしてしまったので天界でしばらくゆっくりしようと思います。

この世界であなたのおもうように、

好きなように過ごしていって下さいね。

それではいつかまた会えますように。』


天使はそう言い残すと跡形もなく消えてしまった。


「はぁー。前途多難なんぢゃないか、これ。」


そう一人つぶやくのであった。



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