お伽噺話
昔々、大地の神様と海の女神様が居ました。
二人は偶然出会い恋に落ち、大陸と大陸の間に広がる海の真ん中に二人の神様が愛し合った証拠に大地を造り幸せに暮してました。
それから何百年何千年と時が過ぎ、大地の神様が造った土地で人間通しの戦が始まりました。
戦いの火は二人の造った大地にまで降りかかろうとしていましたが海の女神が海を荒れさせ邪心を持つ者達を近付けさせませんでした。
ある日、長らく続く戦いから命から柄大地の近くまで逃げて来た青年が居ました。
女神はその青年を殺そうとしましたが、青年がこの土地で生きる事を許していただけるなら大地と海の神を奉り争い事を起こさぬ様にすると誓いました。
女神は青年を信じ大地に住む事を許しました。
同じ時、同じく戦から逃げて来た娘が大地に打ち上げられていました。
大地の神も女神と同じ様に娘を殺そうとしましたが傷だらけになり命が今にも尽きそうな娘を不憫に思い、争いを起こさない事を条件に命を助け大地の管理を任せました。
二人の人間が出逢い恋に落ちるのに時間は掛かりませんでした。
二人は夫婦となり二人の神に祝福を受けました。
そんなある日、広大な大地を家族だけで管理する事は難しいと青年から成年となった男が言いました。
そこで大地の神は善良な人間が行き倒れていたら、この大地へ運ぼうと約束し、海の女神は邪心のない人間が海で溺れていたらこの大地へ運ぼうと約束しました。
まだ戦が続く大陸から次々と人が運ばれて来ました。
命が助かった人々は二人の神様と男と女、その子供達に感謝しました。
また時が過ぎ、沢山の人々が住まう様になると最初にこの大地で命を助けられた男が王となりました。
王は改めて二人の神に感謝し二人の銅像と教会を建てました。
この国が存続し続ける限り二人の神様に感謝し続けましょうと王は神と約束をしました。
二人の神は喜び、王の血の引く子が居る限り様々な悪から守り食べ物に困らない生活を約束をしました。
初代国王が亡くなり、代が代わると共に人々は二人の神の姿を見る事が出来なくなってしまいましたが信仰心、感謝を忘れず年に1度感謝祭を開く事にしました。