室内
なんの成長も見られない僕の腐ったハートに君は手を差し入れた!そこから取り出したのは縄と一対のグラスであって僕はそれを見て納得した。君は僕の願望を見せてくれたのだ。
君は僕の手を握って「止めないの?」と聞いた。止めるわけがなかった。これは僕自身も気づけなかった僕の願望そのものだ。一つのグラスには既に僕の涙が溜まっていた。もう一つのグラスには君の血が溜まっていた。-あふれそうなぐらいに!-ぽたぽたと音を立てながら僕たちは必死に準備した。その間
僕は口を開かなかった。だけど空気はそれを許し、光は僕たちを誘った。僕たちの結婚式を止める者などいないのだ!たった数時間前まで腐っていた僕のハートはらんらんと輝いていた。見ると君のハートはすごくはやく瞬いて今にも叫びだしそうだった。ついにその瞬間がきた。
君は僕の涙を飲み干してにがいと言った。僕も君の血を飲んだ。飲んだことはなかったが上質のエスプレッソのようだと思った。僕たちは縄に顔を入れ、手をつないだ。