知らない天井…はなかった
「ここは…」
そこは、知らない天井…も何も天井がなかった。
「む、気がついたか」
声が聞こえたため振り向くと、そこには紫色の髪、赤紫の瞳をした美少女がいた。
「ど、どちらさまですか?」(ハァハァ、可愛い子だぁ)
「我か?我は魔神だ。魔神ヴァール3世だ」
「ま、魔神!?」(ハァハァ、お兄さんと遊ぼうか)
魔神と名乗る少女は説明を始めた。
「あぁ、大事な話を忘れていた。我は、異世界の魔神だ。そして貴様の世界は我らの世界の上位世界に当たるのだ」
「上位世界って?」
「その名の通り我らの世界、アルディーラのものよりすべてのものが上位なのだ。」
「そ、そうなんですか。って!それよりなんでも俺は生きてるんですか?確かに死んでしまったはずじゃあ…」
「あぁ、言っておくが貴様は死んだぞ。そして魂となっていた。普通は魂が保管される空間で魂の器ができると同時に魂にあった記憶は全て消去という仕組みなのだが、貴様は下位世界と上位世界の間でうろうろしていたのでな。少し上位世界に干渉して、貴様を手にいれた。」
「何のためにそんなことを?」
「決まっている。私の創造した魔剣にはいってもらうためだ。」
「ま、まま、魔剣に入る!?」
魂は魔剣になる。