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セカイの意味
サービス開始当日のどこかのビルの最上階に存在する一室。そこにいるのは二人の男。
「サービス開始の準備はできたかね」そう話すのは、40代の男ほうだ。
「はい、できました」「しかし、これでよかったのでしょうか」若い男の方が返す。
「リスクは、十分承知している」重苦しそうにそう言う。
「我々は自らが作り上げた完璧なセカイを崩そうとしている」
「そのセカイに本来必要の無いモノをいれることによって」
「だが、セカイを崩さなければ、私たちの目的は果たせない」
「我々の計画の欠点を埋めるために」
「私たちは求めなければならない」
「彼らの魂を揺さぶれるモノ達を」
そう、全ては彼らのため彼らをこの世界に呼び戻すため。大事なモノを。
そうして、彼らの計画は始動した。