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家族、増える

ああ…

23時58分…

23時59分…


0時00分…


ああー!!ついに日曜日になっちまったぜ!


俺は今日、悪魔と夏樹をトイ●らスに連れて行かなければならない…。

もうほとんど人形恐怖症だぜ俺…!


…眠れねぇし!!


「あなたぁ〜ごはんよ〜…起きて〜」

リビングから妻の声が聞こえる。麗しき妻の声も、今じゃ悪夢だ。お願いだから今日は起こさないでくれ。寝室から出さないでくれ…。



ばふっ!



「うっ…」

「パパぁ」

「夏樹…重い…」

夏樹が俺の上にのしかかってきた。俺はイヤイヤ目を開けた。お腹の上に夏樹が乗っかっている。ああ、今日ばかりはこの可愛い娘も小悪魔だ。


『やぁ。おはよう雅樹くん』


…はっ!


俺は冷や汗を浮かべながら左に首をひねる。


『おはよう』


ああー!!!


俺は夏樹を抱えて寝室を出た。

「あっ、ちょっと…パパ、リサちゃんが」

「あいつはまだ眠いんだとよ!」

「そうなの?」

「そうなの!」

俺は食卓に着く。

「いただきます!」

俺は熱いコーヒーをグビグビ飲みこんだ。


朝食を食べていると夏樹が横から話しかけてきた。

「パパぁ、今日はあたしと●イザらスよ?」

「…ああ…」

わかっているさ…わかっているとも。


俺たちは昼食を済ましてから車でオモチャ屋へ出かけた。

「なぁ夏樹、なんでオモチャ屋に行きたいの?何が欲しい?」

俺は後部座席のチャイルドシートに座る夏樹に話しかけた。手にはロリータ女が握られている。

「ママがね、リサちゃんの服とお友達買っていいよって言ったの」

そうだろうな。わかっていたさ。

「お願いだから大人しそうな子を買ってくれよな」

「ん?」

俺は娘にはわけのかわらないことを口走っていた。信号待ちで後ろを見ると、あの悪魔がニヤニヤしていた。

俺は呪われているんだ。絶対そうだ。


俺は夏樹と手を繋いでオモチャ屋に入店した。ヤバイ…背中に冷や汗が。

そして遂に地獄へ。リサちゃん人形コーナーだ。夏樹は俺の手を離して早速洋服コーナーへ走った。輝く瞳できらびやかな洋服を見ている。

俺は周りを見回してみた。リサによく似た色んなタイプの人形が並んでいる。寒気がするぜ。

「パパ、これがいい」

夏樹が足元で俺を見上げていた。手にはメイド服が握られている。俺は笑いがこみ上げてきた。リサ、メイドなんてガラじゃねぇし!本人も嫌がるだろう。本人は特攻服とかが欲しいだろうに。

「でね、お友達はこれね」

来た。来たぞこの瞬間が。俺は恐る恐る人形の顔を見る。

「…いいんじゃない?可愛いじゃないか」

人形は、ブルーのセミロングヘアで、毛先が外側にカールしている。顔はリサ(営業スマイルの時)より大人しそうな顔つきで、右に涙ホクロもある。リサよりもいい子そうだ。いや、あれより性格の悪い奴なんていねぇだろう。

「だよね!可愛いよね!決まり!」


俺たちはそれから華夏美に頼まれた買い物なども済ませて買って家に帰った。

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