20話:15歳になったはいいものの
投稿が途絶えてて申し訳ないです…
学校生活で忙しかったですがやっと時間ができました。これからもよろしくお願いします。
なんと――処刑を免れることは、驚くほど簡単だった。
俺が一週間、必死に考え抜いて出した答え。それは……
「くに……す、き……」
そう、この世界の言葉で――
**「国が好きです」**と言っただけだった。
もちろん発音はガタガタ、イントネーションも怪しい。
でもそれで十分だったらしい。
王国のおじいちゃん(たぶん偉い)と王女様が顔を見合わせ、
「……これは何かの間違いだろう」
という結論に、秒速で到達した。
闇属性? 悪魔付き?
いやいや、この赤ん坊、国好きって言ってますけど?
――そんな空気だった。
こうして俺は、あっさりと生存権を獲得した。
拍子抜けにもほどがある。
それから俺は、とてつもなく努力した。
前世で何もできなかった分、毎日が新鮮で、楽しくて、気づけば鍛錬が習慣になっていた。
時々シリウスに教わりながら、闇属性の力も少しずつ使えるようになった。
それが――十五歳の頃。
時間はかかった。
だがシリウス曰く、「早すぎる」らしい。
……いや待て。
何千年、何万年と生きてそうなお前の基準で言われても、不安しかないんだが?
それでも、自分でも分かる。
あの強大すぎる力を“制御できた”瞬間、
達成感を通り越して、感情が一周して無に入った。
……まあ、めっちゃ嬉しかったけど。
この十五年間で変わったことといえば、もう一つ。
幼馴染ができた。
俺の次の日に生まれたらしい女の子、カルメラ。
とても可愛くて、明るくて、まっすぐで――
彼女がいたから、修行も諦めずに続けられた。
……まあ、別の意味でもやる気は出てたけど。
誤解するなよ?健全な方だ。たぶん。
最初は正直、
「ロリっ子きた!!」
とか思っていた俺だが、今ではすっかり彼女の虜だ。
俺は、カルメラだけは絶対に守る。
そう、心に決めた。
――決めた、はずだった。
なのに。
「旅に出なさい」
……は?
そう言われて、俺の平穏な日常は終わりを告げた。
どうやら俺は、この国を離れなければならないらしい。
守るって決めたばかりなのに?
幼馴染を置いて?
なんで今!?
……こうして俺は、
最強なのに一番未練たらしい状態で、旅に出ることになったのだった。




