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16話:ゲームでいうコマンドみたいなものか

「あっそうだ。これを君に伝えなきゃ」

シリウスが真顔になった。


「前にさ、君の住民票を城の管理人が持ってるのをこっそり覗いてきたんだ。そのとき分かったんだけど――もうすぐ、一週間以内に君の属性を調べに来るよ」


「おー、ついにか!」

胸が高鳴る。属性、チート能力、最強……全部その調査でわかるんだよな!?


「僕にも鑑定みたいなスキルがあればよかったんだけど、ないんだよね……」


「というか、これまで転生した人って多いんだろ? 話を聞いてる限り」


「あー、よく気づいたね。君は気づかないと思ってたけど。まあ……気づくのが遅いけどね」


「で、どうなんだ? やっぱ俺、無双できるのか?」


シリウスは肩をすくめた。

「世界観によって能力の種類、形は変わるから一概には言えないけど……たぶん君の場合は“ザ・最強”みたいな能力が出たほうがいいんじゃないか?」


「? まあもちろんそうあってほしいけど、理由は?」


「だって君、弱いじゃん。根本的に」


「……」

言い返したいけど、何も言えねえ。


「そうだ。魔力測定も同時にやると思うんだけど、ちょっとコツがあるんだ」


「なんだよ、それ。ズルじゃないだろうな?」


「違うよ! なんなら君にしか言ったことがないし、他のみんなは赤ん坊の頃そんなの気づけないから、君だけ絶対に周りより高い数値が出ると思うよ!」


「……なんか俺の能力が変だったときの保険に聞こえるんだけど?」


「ち、違うよ!!」


「その焦り方、完全に嘘ついてるやつだぞ!」


「ま、まあいいじゃん! 教えてあげるんだから素直に聞けよ!」


「……まあそうだな。俺だけに教えてくれるんだもんな。ありがたい」


シリウスは咳払いして説明した。

「まず左手はグーで握る。そして右手は人差し指と親指だけ伸ばして、他の指はグーと同じ場所に! このポーズをするとね、赤ん坊の頃だけだけど、魔力量がちょっと上がるらしいんだ」


「……へー。(てか、グーってどの世界でも共通なんだな)」

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