表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/20

15話:トラブル・吸引

森に行ってから一週間。今日はシリウスが来るらしい。

実に一ヶ月ぶりだ。昨日なんか“脳の伝達”みたいな感覚で「シリウスが来るぞ」って通知があったんだよな。なんだったんだ、あれ。


ふあっと、目の前にシリウスが軽く現れた。

「よっ」


「何してたんだよ、一ヶ月も」


「ごめんごめん。僕も君に会いたかったけど、ちょっと用事があってね。まあ、あの調子なら大丈夫だったでしょ?何もなかったはずだ」


「いや、あったけど!? 森に行ってトラウマ植え付けられそうになったんだけど。シリウス、それ知ってるか?」


「えっ!?僕そんなの知らない…って、トラウマ!? 新しく植え付けられなかった? もしトラウマが入れ替わってたら……もうお仕舞いだよ!!」


「なに言ってんだよ。変わってねーよ。……てか、お前の目から見た俺ってそんなに弱そうなのか」


「ギクッ」


「さてはトラブルあったな! あれだけ会いに来てたのに急に来なくなって!」


シリウスは黙り込む。


「おい! なんか言えよ!!」


「……分かった。話すよ。ただその前に言わせてくれ。僕は悪くない。悪くないんだぞ!」

シリウスは早口になった。


「僕はね、君がこの家に転生したとき思ったんだ。“なんかボロくない?”って。本来なら転生者って結構な貴族とか、城とかで生まれるんだよ。でも君は没落貴族か、少し裕福な平民。おかしいと思って調べたんだ。住民票をね。そしたら……ただの平民だったんだよ! どうやって生きていくのか。トラウマがすごいだけじゃないか」


……けど俺はそこまで驚かなかった。

なんなら自分でも思ってたし。


「おい、なんか言ってくれよ。まさか死のうとしてるんじゃないだろうな? 重要なお母さんの問題もあるし、最強のなんかもないし、どうすればいいってんだよ! 本当にごめん。でも転生はもうできないんだ」


必死のシリウスに、俺はため息をついた。

「だから森に行ったって言ったろ? そしたら分かったんだ。俺のおじいちゃん、元騎士団長だったんだよ」


「……本当か? でも嘘なんじゃないのか?」


「いやいや、あの森の王“ノックデントステスト”を一切りで倒してたぞ」


「まじか……もしかして、そのおじいちゃんの名前は……デックじゃないのか?」


「デック? 違うよ。デンケンだ。デンケンおじいちゃん」


シリウスは口を開けたまま固まった。

一分は経った。


そして――満面の笑みを浮かべた。

「……そっか。なぜそうなったのかは知らないけど、君の最強無双は確実だよ! よかった、本当に!」


デンケンおじいちゃん、マジで頼もしすぎる。

……乳首吸わせてくれ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ