11話:いよいよ進展が!!!
ようやく物語が動きます!
いやーだー、と頑張って叫んだら、いつの間にか眠ってしまっていたらしい。
目を開けると、周りには誰もいない。
(これは夢……?)
そう思ったが、部屋の中が少し散らかっているのを見て、残念ながら夢ではないと悟った。いや、残念というのも変だ。夢だったとしても嫌だ。だって誰が好き好んでジジイの乳首を口に入れるんだ。触れるのだってごめんだ。
――じゃあ、もしかして今日は……
「やっほー、グーモーニン!僕が来たよー!」
「おぎゃぎゃ!」
思わず叫んでしまった。本当はシリウスと言いたかったのだが、うまく言葉にならない。けれど、それでも声が出るほど嬉しかった。
「やぁやぁ、アキレス坊!元気にしてたかい?シリウスおじいちゃんだぞ。乳首いるか?」
昨日のことを真似して言ってきた。……って、ええ?!
(なんで昨日のこと知ってんだよ!)
「ごめんごめん。でも最後くらいだったんだ、見れたのは。ちょっと君が一人でも大丈夫か試したのさ。ただ、忙しかったからずっと見てはいられなかったけどね」
シリウスは少し残念そうに言った。
「ところで本題に移ろう。――ズバリ、君のお母さんは呪いを受けている」
俺は息を呑んだ。
「本人も薄々気づいているが、母乳が出ないのもこの呪いの一部だろう」
心の中で叫ぶ。(おのれ呪いめ!すぐさま俺が払ってやる!)
「そうだそうだ!アキレス!君がこの呪いを解くんだ!」
シリウスの目が真剣さを帯びる。
「この呪いはどんどん強くなる。初期は症状が出にくく、治すこともできない。そして約七年後……君が七歳になる頃にはもう遅い。待ち受けているのは死だ」
「……えっ。もっとゆるゆるライフを送るつもりだったのに……」
「実はその呪いは、君の両親が旅に出たときに受けたものなんだ。君のお父さんは、出産間近のお母さんにそんなことを伝えるわけにもいかず、一人で仲間を集め、呪いの解除方法を探している」
――だから親父はいなかったのか。
この世界に来たとき、父がいないことを罵った自分が恥ずかしい。
「ところで、君の“トラウマ”って知ってるか?」
「いいや。実は気になっていたんだ」
「聞いたらたぶん驚くぞ。いや、笑ってしまうかもな」
シリウスはにやりと笑い、俺の様子を伺う。
「……?」
首を傾げる俺を無視して、彼は口にした。
「@vusydxjb」
「えっ? あっとぶいー……」
「おい!呼んじゃダメだって!!!」
シリウスは腹を抱えて笑った。今日一番楽しそうだ。
「それを呼ぶと、君は死んでしまうんだよ!!!」
「あー……」
なぜだか落ち着いて納得してしまった。危なかった。だが、なぜあれが“トラウマ”なんだ?呼び方ももう忘れてしまったし。これが俺の……トラウマ?!
「ひひひ……」
シリウスはまだ笑いながら続けた。
「おっかしいだろ。なんだよそれ。君、最強じゃないか」
「……シリウス。他にもまだあるよな。俺に特別な何かが……他にある、はずだろ?」
シリウスはニヤついた笑みを浮かべ、こちらを見つめた。
――シリウスの真意とは? そして、この世界の仕組みとは――。
次はこの世界についてです!!




