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朽ちぬ女王  作者: 水無適
12/61

12

「…お嬢様も避難されたことですし、戦いますか」

私たち三人は体をぐにゃりと変形させ、一つになる。

彼らはお嬢様が逃げたにも関わらず、どうでもいいといった調子で話していた。


「ごめんね、君にばっかりさせて」

「別にいいさ。僕に向いてる仕事だったというだけだ。次はどうする?」

「んーー、お姫様が逃げた時点で私たちの仕事は失敗だからね、帰ろうか」

「わかった」


油断をしている間に、私たちは攻撃を仕掛けた――が、黒髪の少年は身を翻し、攻撃を軽々と避けた。しかし、完全には避けきれなかったのだろう。頭の被り物が床に落ち、素顔があらわになる。思わず立ち止まり、目を見開く。小柄だとは思っていたが、子供だったとは。


黒髪の少年は青い瞳を光らせ、鍛え抜かれた筋肉を揺らす。ゆったりとした服でも、実戦向きの肉体は隠せない。

銀髪の少年は腰まで届かない長さの髪と赤い瞳。華奢に見えるが、細くとも筋肉がついている。成長期前の身体を巧みに鍛え上げたとしか思えない。


「あなたたち、何歳ですか?」


自然と口をついた。


黒髪の少年は不機嫌そうに眉をひそめる。

「何歳でも関係ないだろ。お前こそ何者だ?人間ではないだろ」


私たちは毅然と返す。

「私たちはお嬢様にお仕えしている者です。害なす者は始末しなければなりません。質問には答えましたので、そちらもお答えいただけませんか?」


銀髪の少年が答えた。

「私は12で、この子も同じです。質問には答えました。用は済んだので、ここで失礼します」


二人は煙のように姿を消した。

私たちはその場所を静かに見渡した。


しばらくして、ハッとした。

逃がしてしまうなんて…大失態です。

そのあと、すぐにお嬢様の下へ戻るため、三人で廃墟と化した会場を後にした。そこには、瓦礫だけが静かに残っていた。

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