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墓石にて

よろしくお願います

「お父様!」

「なんだい?シェリル」

「お母様の事 大好き?」

「ああ 大好きだよ」

「愛してる?」

まだ5歳の娘から 愛を問われてロベルタはびっくりしつつ戸惑いながら 静かに答えた

「ああ とっても愛しているよ」

正確には 愛していた…墓石の下に眠るマリエル

流行り病にかかり、治す手立てを見つけられないまま逝ってしまった。

残された私とマリエルに生き写しの幼いシェリル

まだ 母親が亡くなった事がわからないらしく

墓石の周りを歩き周りキョロキョロしながら探しているように見える。

「お母様も愛してるって」

「えっ?」

一瞬 何を言ってるのだろうと思ったが

子供の言っていることだとさらりとかわした



[王子様とロザリー]

私は子供ながらこの本が大好きで毎日のようにお母様に読んてもらった

「お母様 読んで!」

「シェリルは 飽きないの? もう何度目かしら

たまには別の本にしてみない?」

「いいの この本がいいの 読んでください お母様」

お母様は諦め顔で

「わかったわ ある国に……」

ある国にロザリーというそれはそれは心優しく美しい娘がおりました。

ロザリーは病気の母親と2人で貧しい暮らしを過ごしていました。

ある日 ロザリーは森に薬草を摘みに出かけると1人の男の人が倒れていました。男の人はケガをしていてロザリーは持っていた薬草で手当てをしてロザリーの家で看病してあげました。

男の人は 元気になり御礼を言うと

「また 会いに来ます」と

帰って行きました。

ある日 男の人が豪華な馬車でロザリーの元を訪れ

ロザリーに求婚をしました。

男の人は隣の国の王子様だったのです。

王子様とロザリーはお互い心惹かれていたので

すぐに結婚式をあげました

王子様は言いました。

「永遠に貴方だけを愛しましょう」

「私も王子様だけを愛します」

二人は幸せに暮らしました……


  おわり


「お父様とお母様も愛してるの?」

「そうね 愛してるわよ」

「じゃあ 幸せね」

シェリルは満面の笑顔でお母様に言った


お父様とお母様は永遠に愛するのね

永遠に……






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