第7章総集編+α「海賊と呼ばれた魔女! ビッグブリッヂを封鎖せよ!」
「人の子よ」
「すみません、帰ります」
おわり
――――――――――
制作・著作 ELF
「ちょっと~、ユウキ君~?
何帰ってきてるの~?」
「総集編はいつもお前の担当だろう。
ご希望の主役じゃないか」
「ふざけんな! いつも俺が精神崩壊落ちじゃないか!
どうせ今回も精神崩壊落ちだろ!
そういうのはキリヤにやらせろよ!」
今回は違う。台本はここにある。
「ならいいじゃないの~」
「それにキリヤなら正式なメンバー加入記念で、サブチャンネルをこちらに統合する形で封鎖となってな。
今はラスト配信でSEKIR○のRTA宇宙記録更新するまで無限ループやってるから今回は無理だ」
「いや、それでも今回だけは絶対に嫌だね!」
「何が気に入らないのかしら~?」
「いや、その気に入らないっていうか、その……」
どうにも歯切れが悪い。
「……流石に天照大神をメタ時空コントに巻き込むのは俺のメンタルが耐えられない」
「それは~……その~……」
「うん、まぁ、正直僕も……」
「だろ!? つーか神話の設定を信じるなら、あの人一応皇室の先祖みたいな人だよな!?
流石に俺達日本人として越えちゃいけないライン越えてるだろ!
世が世なら不敬罪だよ!」
設定とか言い出すのも不敬だとは思うのだが。
「でもその尊いお方自ら私も総集編でコントやりたいですとか仰るから~……その~……私も止めたんだけど~……」
「僕は目が潰れていてよく見えなかったのだが、キリヤさんに変なカチューシャをつけていたような幻覚が見えたような見えなかったような気もするし、あの人も意外とトンチキなのかもしれない」
「今すぐ俺の目を焼け!」
天照式レーシックは視力がアフリカのハッザ族並に跳ね上げるらしい。
「つーか、どうしても神格出したいならヘルメスさん呼んでこいよ!
あの人になら何やらせても許されるとこあるだろ原作からして!」
「そうなんだけど、今回の動画見た神々がなんか良くない電波受信しちゃったみたいでね~。
あの後ヘルメスさんにグラムとカラドボルグと干将・莫耶を突き刺してからブラフマーストラ撃ち込んじゃって~」
「は? 何そのフルウェポンコンビネーション」
「で、臓器を全部機械化したから、もうこれで胃潰瘍の心配もなくなったなって」
「ごめん。神話の神々鬼畜エピソード全部煮詰めてもそれに勝らないと思うんだが。
流石にヘルメスさんは泣いていいだろ」
「あぁ。これで56億7千万年働けますって涙を流して喜んでたぞ」
「くそっ! そんなことだろうと思った!」
「僕達も残業時間世界一の日本人としての誇りがある。
見習ってもっと働かないとな。
というわけだ。行け」
「いってらっしゃーい~」
「もうここで発狂落ちにしてくれぇぇぇぇええええ!!」
だから今回の台本は発狂落ちじゃないんだよ。
「はぁ……気が重い……こうなったら変なボケされる隙を与えることなく、こちらからずっとボケ倒す他ないな……」
「やぁ、少年!」
「む?」
そこに居たのは知らない優男だった。
人間とはとても思えない美形であり、これだけでこの男がこの世界の神格であることは疑いようがない。
「えーと、どちら様でしょうか?
あ、もしかして今回めっちゃ人格者なとこ見せてくださったポセイドン様ですか?」
「いや、通りすがりの名もなき神だよ。
名をエノラ・ヴァナイリミクサマと言う。
エノラと呼んでくれたまえ」
「知らない名前だな……オオヒルメとかタカムスヒとかテルスツヒメとか言われたら流石に一発で天照大神の変装だとわかるんだが、語感が明らかに日本語じゃない。
アナグラムっぽくもないんだよなぁ。
後ろから読むと、マサクミリイナァヴ・ラノエ……ダメだ。
全然わからん。
絶対後ろから読むと正体わかるパターンだと思ったんだが。
いや、ローマ字変換して逆から読んでみるか?」
「おぉっとそんなファイブスター物語(1986)の天照の帝が実はオルドナ・ポセイダル(1984)みたいな方法で正体を特定しようとするのはやめてくれ!」
マクシミリアン・バロン……一体誰(1960)がメカデザインをやったアニメ(1998)に登場したラスボス仮面でお母さんの名前なんだ。
さっぱりわからないぞ。
「あ、つーかそのノリは今回も元ネタ解説ですね。
もはや総集編を見ましたの部分カット演出すらする気ないですよねこの流れ」
「シリーズが回を重ねるごとに初期の設定が消えていくのはお約束だ。
この小説も各章短編完結形式だから実質的に無限に続けられてしまい何章までやるかわからんが、多分最後までノリが維持されるのはオカルト講座くらいだぞ」
「あれ、トップをねらえ2!(2004)の特典ディスクを含めても元ネタが全部で6本しかないんですが、頑張るつもりなんですね」
とりあえず途中で師匠に「あまいぞキリヤ!」言わせておけばいいみたいなところがある。
「で、その解説に入る前になんだが、多分一番視聴者が気になってるところだと思うので。
君たちは不敬だ不敬だと言いながら、何故天照大神と呼び敬称をつけないのだ?」
「んー、それは俺達も相談していろいろ悩んだんですけど、そもそも大神自体が敬称みたいなもので、その後に様をつけるとサハラ砂漠とかサルサソースとかフラダンスみたいな重複表現になりそうで、言語学かじってる身としてかなりサダコ姉と激論したんすよ。
俺としては、さかなクンさん(1975)とか大庭詠美ちゃん様(1999)みたいなものだし、やはり天照大神で定着してるので天照大神様と呼ぶべきだと主張したんですが、サダコ姉がかなりの厄介オタク感を出してきて。
実際ここ、その人が言語学者なのか宗教学者なのか文化人類学者なのかとかで有識者間でもかなり激論がされていいと思うんですけど、俺としてはやっぱ天照大神様って呼ぶべきだと思うんですよね。
エノラさんはどう思います?」
「ふむ。神の姿など人の子次第だ。
好きに呼べばいいだろう。
だが私はもう少しフランクに呼ぶべきだと思うし、今のフレーズが気に入ったので天照大神ちゃん様と」
「絶対に無理です」
不敬以前に歳を考えて欲しいところもある。
「まぁそういうことならば仕方ないか。
では早速解説に入ろう」
「今回も多そうですし、語りたいとこ以外は元ネタだけ書いて流す形でさくさくいきましょう」
~~よいこのみなさんへ。
これまでのあらすじ~~
―――――――――――――――
「トップをねらえ! 第3話『初めてのときめき☆初めての出撃』(1989)の冒頭でいきなり挿入された『男と女のラブゲーム』(1986)に乗せてカズミお姉様の論文原稿が流れる場面のパロだとわかるんだが、相変わらずなろうでわかるネタではないし、意味不明が過ぎてもはや引かれるぞ」
「大丈夫ですよ。
俺も小さい頃ビデオでトップ見た時に頭の中が???でいっぱいになりましたがスルーできましたから。
わからないものは全部スルーして良くて、スルーした結果全体が意味不明になってたらそれはクソ小説の証拠なので低評価をつけるまでもなく二度と読まなければいいんです。
トップは何もわからなくても面白くて、いろんなアニメのパロディを理解してから見直してもう一度面白くて、現代物理学やSFを学んでから見直してさらに面白いからこその傑作なんです。
パロディは読み手を選ぶわけでも置いていくわけでもない。
待っているんです」
「御高説ではあるが」
♪オン・ユア・キスマーク
―――――――――――――――
「CHAGE&ASKAの35枚目のシングルで発表された楽曲On Your Mark(1994)だが、ここはむしろスタジオジブリ実験劇場(1995)の方だな」
「劇場まで「耳をすませば」(1995)を見に行って冒頭にあの映像が挿入された時は、あ、もう帰ってもいいや、と思いましたね。
前回宮崎作品のベストを聞かれて「さらば愛しきルパンよ」(1980)って答えちゃいましたけど、どう考えてもこっちでした」
「あの映像自体の内容自体がこの先の大天使軍との模擬戦の隠喩になってる絶妙さが相変わらず自己満足でわかりにくすぎる」
「俺としては歌詞が元の歌詞を最悪の形で再解釈してて救えないと思います」
「微妙にブレンパワード(1998)みも感じるな」
「ん? ブレンパワードといえば……「次にいこう」」
別局では緊急特番「逃走中」が放送され
―――――――――――――――
「Run for money 逃走中(2004)」
「時事ネタ的に語りにくい放送局なので次」
物資輸送用海上拠点人工島。ノアズアークだ。
―――――――――――――――
「言うまでもなくノアの方舟(BC400)だが、後の展開を踏まえると」
「機動警察パトレイバー the movie(1989)の方舟でもあり、名探偵コナンベイカー街の亡霊(2002)でもあります」
架空の過激派邪教教団『ネオ・エルフ』通称『ネルフ』
―――――――――――――――
「新世紀エヴァンゲリオン(1995)の特務機関NERVだな」
「冬月副司令がこの後出てくるふしぎの海のナディア(1990)よりネオ・アトランティスのガーゴイルと声優が同じという点もあり、冒頭から続くジブリのOn Your Mark映像内で制圧される教団もイメージされています」
「さらに言えばこのシーン自体が踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!(2003)だから、もう何重にパロディが重なっているのかわからん」
「豪華客船エクセリオンはトップをねらえでありこの先の英雄戦艦の伏線にもなっていますからね」
「ヱクセリヲンだろう?」
「あえてそう書かないミスリードらしいです。
予告で戦艦が見えてるので、なるほど後でその表記の本物かN-ノーチラスが出てくるのか、と」
「絶対そのミスリード機能しないぞ」
別に、全員倒してしまってもいいのでしょう?
―――――――――――――――
「Fate/stay night(2004)のアーチャーのセリフですね」
「冒頭の茶番をクライマックスで真面目に回収するスタイルは嫌いではない」
「おのれぇ! 薩天戦争の屈辱をここで!」
―――――――――――――――
「薩英戦争(1863)か。
もはやエルフが薩摩と隠す気がない」
戦闘で割れた三角コーンの赤いマスク
―――――――――――――――
「ふしぎの海のナディア(1990)のネオ・アトランティスのマスクだな」
「まぁあのマスク自体古典的悪の秘密結社のパロディですし、もう元ネタの大元がどこなのかすらわかりません」
「KKK(1865)?」
「そうではないと思いたいですね」
「はい! 笑ってください、ミカエルさん!
七輪でサンマを焼く姿がお似合いですよ!」
―――――――――――――――
「川原泉の漫画、笑う大天使(1987)」
「今はもう古典教養ですけど、未だに少女漫画としては最高傑作の1つでしょう」
あなたはコンティニューできます!
―――――――――――――――
「東方紅魔郷 〜 the Embodiment of Scarlet Devil.(2002)よりフランドール・スカーレットのセリフ、あなたがコンティニューできないのさ」
「シューティングは得意なわけでもないのに意地になってEXまでクリアしました」
創作で使用される例として一番近いのはハンターハンターのクラピカ。
―――――――――――――――
「1998。一応年代だけ書いておこう」
おそらく赤い彗星の元ネタだろう。
―――――――――――――――
「機動戦士ガンダム(1978)」
「もう聖書はもう省略していいでしょ」
ルフィが食べたのはゴムゴムの実ではなかったが
―――――――――――――――
「ONE PIECE(1997)」
1位ナウシカ、2位キルケー、3位ペーネロペーでヒロイン人気は奥さんより上。
―――――――――――――――
「これそのままオデュッセイアのナウシカ姫ですけど、明らかに風の谷のナウシカ(1982)を意識してますよね」
「あとで詳しく語るが、月刊アニメージュのアニメキャラ人気投票でナウシカは1位獲得回数74回と、2位のキラ・ヤマト(2002)にダブルスコアだな」
「創刊号から55連覇はジャイアンツ黄金時代どころじゃないんですよ」
「その不動の座を奪ったのがナディアというのがなんともな」
「今にして思うとナディアのクソ女っぷりはSNSが炎上するレベルなんですけど、この辺に時代を感じますね」
「私の同世代には彼女から褐色萌に目覚めて性癖を狂わされた仲間が多いよ」
「エノラさん、何歳ですか?」
「3100歳」
『ゲームセンターの人気者! サメサメパニック、大登場!』
―――――――――――――――
「ワニワニパニックの家庭版(1990)」
「子どもの頃めっちゃ欲しかったですね」
「ちなみに日本神話においてワニとはサメのことなので、ここには大国主の因幡の白兎がかかっている」
24時間子どもたち旅をサポート、ヘルメス観光がお届けするパンゲア・アトランティスへの往復ヴィマナチケットと、超科学都市を一望、セントラルタワーホテル宿泊券をペアでプレゼント!
―――――――――――――――
「疲れ果てたヘルメスさんを休ませてあげてください」
「そういう普通のセリフに見せかけるのやめてくれ。
解説の中に解説が必要なものを入れるんじゃない」
「すみません。戦え!!イクサー1のED、永遠のイクサー(1985)です」
「で、これなんだが、ヘルメスが旅人の守護神というのを差し引いても、日立世界ふしぎ発見!(1986)だな」
「昭和のオカルトマニアはエジプト回を毎回楽しみにしていたんです」
ゼアス興産
―――――――――――――――
「海賊と呼ばれた魔女というタイトルが百田尚樹の歴史小説「海賊と呼ばれた男」(2012)のパロディで、この小説が出光興産創業者の出光佐三(1981)をモデルにしていて、ゼアスは出光石油が1993年から発売しているガソリンブランドだな」
「個人的にはウルトラマンゼアス(1996)が印象深いです」
画面下の☆☆☆☆☆マークをクリックするだけで住所の自動筆記完了!
―――――――――――――――
「日月神示(1944)」
「今からでもクリックしてくれてかまわんぞ」
当時はヘルメスTSメリクリウス本が人気
―――――――――――――――
「メリクリウスはヘルメスと同化した神で女性とされることも多い。
英語読みはマーキュリー。となるとナウシカといい」
「美少女戦士セーラームーン(1992)のセーラーマーキュリー水野亜美ですね。
結局のところナディアはナウシカの最強伝説を完全に崩すことはできなかったんですが、ここで登場した水野亜美がついにナウシカ人気を崩し二代目アニメージュの女王となる」
「ベルダンディー(1988)は相手が悪かったよ」
「三代目をホシノ・ルリ(1997)とするか木之本桜(1996)とするかは有識者の見解がわかれますが、ここでの蔵馬(1990)人気からもうアニメージュ読者層の入れ替わりは始まっていたわけですね。
で、その後に続くキラ・ヤマト(2002)とルルーシュ・ランペルージ(2006)の時代が今を思うと最後の絶対王政でした。
そこからはずっと群雄割拠」
「ルルーシュが最終皇帝で終わるのがなんとも皮肉というかむしろそれがいいというか」
「え? それはこう、海をちゃぷちゃぷちゃぷちゃぷかき分けるんですよ」
―――――――――――――――
「ひょっこりひょうたん島(1964)」
「でも俺にとっては90年代の衛星放送なんですよね。
ミュータント・タートルズ(1987)とかガジェット警部(1983)がいっしょにやってた記憶があります」
操舵士ティーピュスを筆頭に、吟遊詩人オルフェウス!
最強無双ヘラクロス! ミノタウロス殺しテセウス!
オデュッセウスの父ラーエルテス! 狩人姉アタランテ!
などなど大人気英雄たち46人が大集合したクロスオーバーヒーローアクション!
―――――――――――――――
「実はFate/Grand Order(2015)やってないんですよ」
「なんと」
「絶対好きなんですけどね。
狙われすぎ感ありますし、ゲームとしてはあまりおもしろくなさそうですし、それでも課金しまくりそうですし。
なので実はこの辺のキャラが今どこまで英霊化してるのか知らないんです」
「知ってることしか知らないのは当然の話だ。
気にすることはない」
「嫌ですお姉様! オークの子なんて、孕みたくないです!」
―――――――――――――――
「姫騎士アンj(2007)」
「やめましょう」
実際成田闘争の際には、住民など関係なしにただ国に反抗したいだけの一部の過激派団体がテロの先頭に立っていたり
―――――――――――――――
「革r(1969)」
「そっちは余計にやめましょう!」
日本の創生神話に登場する最初の島。
淡路島であるという説が有力。
モルゲンレーテ社は存在しない。
―――――――――――――――
「前も語ったがガンダムSEED(2002)のオーブのオノゴロ島だな」
「淡路島と考えるとパソナグループの本社がありますね」
舌の感度3000倍焼肉のタレ
―――――――――――――――
「対魔忍アサギ(2005)……む、これはいいのか?」
「対魔忍は今全年齢がでてますし、なんだかもうミーム化してる感があるので」
四畳半の座敷と中央に置かれたちゃぶ台が。
実相寺アングルで異星人と交渉する場によく似合う。
―――――――――――――――
「ウルトラセブン、狙われた街(1967)」
「狙われない街(2005)ってどう思います?」
「最高に決まってるだろ」
「いつまでも、あると思うな仇桜。
俺、たまたま近くで開かれたので実相寺監督の葬儀に参列してるんですけど、まだ香典返しで貰ったQUOカードが使えないんですよ」
「サダコ姉に怒られないか?
縁起が悪いし、民俗学的にも香典返しは使うルールのはずだが」
「人間は合理だけでは動けないってこの小説で何回も語ってるじゃないですか」
神Y・H・W・Hによる洗礼を受けた新型OS
―――――――――――――――
「これどう考えても機動警察パトレイバー the MovieのHOS(1989)ですよね」
「ある意味元ネタのHOSもYHWHの洗礼を受けていた。
この後の666の文字が並ぶとことか、あまりにもな」
異世界では都市博が開催されるらしい。
おそらく青島がレースの実況をやっているのだろう。
―――――――――――――――
「タマモクロス(1984)」
「違います」
「走れコウタロー(1970)」
「だいぶ惜しいです」
「たいようのマキバオー(2006)」
「もはや狙ってますね。
みどりのマキバオー(1994)のOPです。
レースの実況は青島ですよ! 青島!」
「都市博を中止にした青島東京都知事は1995年からか。
もはやここまで来るとこの年代を生きたおっさんしかわからんぞ」
「忙しい忙しいが口癖のあなたを、ご招待したいものです」
―――――――――――――――
「JR東海、そうだ京都行こう(1993)」
「その歴代CMの中でよりによってこのフレーズを持ってきたところに悪意を感じます」
「住友のビタミンドリンク、ヘルメスが逝く」
―――――――――――――――
「勇気のしるし~リゲインのテーマ~(1989)」
「リゲインって第一三共ヘルスケアの商標登録ですよね。
住友って戦前の財閥ですけど、三共とも第一製薬とも関係ないと思うんですが」
「あぁ。住友ファーマが出しているのは別の薬だ」
「なんか似た栄養ドリンク出してましたっけ」
「ヒロポン」
「やめてください!!」
「問題は設計図面で起きてるんじゃない! 現場で起きてるんだ!」
―――――――――――――――
「踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!(2003)」
「なら私の方が詳しいかも~。
暗号解読の本読んだことあるから~」
―――――――――――――――
「サイモン・シン暗号解読(2007)」
「いつ本とか読んでるんですか?」
「今もこれ書きながらAmazonの書籍朗読サービスのAudibleで新書聞いてる。
あとパソコンの画面の半分で悪役令嬢転生おじさん(2020)見てる」
「せめてダンダダン(2021)を見ていてほしかった。
ていうか同時に聞けるんですか?」
「やってると慣れる。
マルチタスクは非効率だが、概要を把握して後で気になるものだけ集中して見ればいい。
ダンダダンは単独で見てるぞ」
「アムロが乗ってるやつ~」
―――――――――――――――
「全部言えるか?」
「RX-78-2ガンダム、ガンタンク、ガンキャノン、G-3ガンダム、リック・ディアス、ディジェ、零式、ZプラスA1型、シュツルム・ディアス、メガゼータ、リック・ディジェ、リック・ディジェ改、ジェダ、リ・ガズィ、νガンダムまでしかぱっと出なくてそれ以外は忘れてるか認めてないかです」
「Hi-νガンダムは?」
「あれはνガンダムです。
Hi-νガンダムなんて機体はありません」
「こいつ、本格的にめんどくさいな」
ヘブライ語って難しい言語を出してきたあたり、エヴァ味を感じるでしょ〜
―――――――――――――――
「生命の樹で真っ先に多くがイメージするのが新世紀エヴァンゲリオン(1995)のOP」
「ブルーディスティニーね~。
あまりに人気でバズりすぎたせいで、アクシズショックにユウが居た設定がほぼ公式で、ユニコーンのNT-Dの元ネタがEAXMって福井晴敏に言われちゃうくらい~」
―――――――――――――――
「機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY(1996)はプレイ済みか?」
「最近セガサターン本体のボタン電池を交換したばかりです」
『はい。これであと10年は食べるものに困らないと』
―――――――――――――――
「聖書よりマ・クベ大佐(1978)」
「地底湖に突き落とせ! 沈んだらそいつも魔女だ!」
―――――――――――――――
「魔女裁判って、浮かんできたら魔女じゃないのか?」
「それはね~! そういう話で広まってるけど、そもそも古来から罪人を水に沈めて罪の有る無しを占うって方法は伝統的な裁判方法でね~! 水は罪を嫌うから魔女は浮いてくる説もあれば、神は無実を救うから浮いてくる説もあって、ぶっちゃけ言い出したもの勝ちなのよ~! そもそも中世ヨーロッパの魔女裁判って、完全な言いがかりをどうやって正当化するかの連想ゲームで、この辺はアメリカに時代が移ってからアビゲイルちゃんの活躍したセイラム魔女裁判でも同じでね~! セイラムの場合は……」
「うん、もう俺と変わるか?」
「あ、ごめんなさい。帰りま~す」
♪落ち込むその背中に海の嵐が突き刺さる
―――――――――――――――
「名探偵コナンの劇場版でお馴染みの挿入歌、キミがいれば(1997)」
「この辺の魔女キルケーのイメージはFGOに近いがやってはいないんだろ?」
「FGOほどになるとやっていなくてもある程度は情報が入ってきちゃうので。
ただ完全じゃないのでいろいろ誤解があります」
オリエントV-EXP 第三環状路駅 封鎖
―――――――――――――――
「ヨーロッパを走る実在の路線、オリエント急行」
海洋横断魔列車 シークリスタル駅 封鎖
―――――――――――――――
「ファイナルファンタジーⅥ(1994)の魔列車」
サラミス観光汽船 三段櫂船乗り場 封鎖
―――――――――――――――
「ペルシア戦争、サラミスの海戦(BC480)」
エルドシュテーレトンネル 封鎖
第二シュラップフ 封鎖
大陸地下アウトバーン スーテラントンネル 封鎖
―――――――――――――――
「ヨーロッパ地下に実在する謎の地下トンネル網、エルドシュテーレ」
「ビッグブリッジ、封鎖だ!」
―――――――――――――――
「ファイナルファンタジーⅤ(1992)」
「ここ少し語りましょうか。
サダコ姉、まだ近くに居るだろ?」
「あ、じゃぁ語るわ~。ビッグブリッジの元ネタはその通りで、以下の流れもご承知の通りもちろんこれは踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!(2003)のパロディで、セリフも全部そのまんまね~。でも、レインボーブリッジとビッグブリッジを単純な音感でつなげたわけじゃないのよ~。そもそも設定では、パンゲア・アトランティスはポエニ戦争(BC264)の舞台となったシチリア島だってことは後に出る地図や地名を見ればわかると思うだけど、つまりこのビッグブリッジは現実では未完成で、完成すれば世界最長の橋となるメッシーナ海峡大橋なのね~。じゃぁどうしてここで冥王ハーデスの使いであるカロンやケルベロスをはじめ、いろんな世界の冥界に関するキーワードが次々と出てくるかっていうと、やっぱり橋にこの世とあの世を結ぶ幽世としての隠喩が込められてるからなの~。あ、ちなみにパーターラはインド神話の冥界で7階層に別れてるわ~。だいたいの冥界が多階層式だからこれ全部に連絡するのはまさに地獄ね~。しかもこの人多分ガネーシャさんで、明日来てくれって言ってるけど、インド神話の1日って人間の時間で言う86億4000万年だから、明日が来るのは43億2000万年後ね~、インド神話のスケール感ダンチよ~。こんな感じでこの世界の神々は一枚岩にまとまってるという設定なんだけど、それでもこの世とあの世の境目という部分だけは担当が明確化していないというわけで、これ実は単純な踊る大捜査線のパロディじゃなくて、物凄く民俗学的に深いとこなのよ~。この章の中で私この直前にカバラ数秘術でだいぶ解説したけど、ほんとはここ一番語りたかったのよね~。この民俗学テーマが激アツなの~。詳しく語るとあと8000字くらい平気でぶっ通しちゃうからこの辺にして、よかったら視聴者のみんなも自分で調べてみて~。めっちゃ面白いし、これ知っておくだけで見え方が変わる作品たくさんあるわよ~。千と千尋の神隠し(2001)とか、君の名は(2016)とか、もう上げてけばキリがないわ~。うん、ありがとユウキ君、改めて帰るわ~」
「民俗学オタクは恐ろしいな。すごい早口だったぞ」
「このゲートの裏でずっと待っていたぞ!
ここを通らなかったらどうしようと不安になっていたところだ!」
―――――――――――――――
「そのままファイナルファンタジーⅤ(1992)のビッグブリッジで待ち伏せしていたギルガメッシュとの戦闘シーンだな」
「ちゃっかりえいゆうのくすりとトライデントも盗んでいる」
「その後にギルガメッシュチェンジしてエクスカリパーを放ってるのもFFV。
振り下ろす掛け声だけはセイバー(2004)で脳内再生されるな。
脳内再生と言えばBGMの文字表現が今回何度か出てくるが、やはりビッグブリッジの死闘は再生されやすいんじゃないだろうか」
「わかります。
しかし、げんじのかぶとまで盗まれて、今回のミカエルさんはどうしようもないですね。
この後話の進行に関わらなくなったとこでフェードアウトしてますけど、これ多分エクスデスにディジョンされてますね」
「それもこれも全部ロキってやつの仕業なんだ」
「あながち嘘とも言えないのが」
「ならば海賊らしく……いただいていく!」
―――――――――――――――
「機動戦士クロスボーン・ガンダム(1994)の名台詞ですね。
海賊と言ってこのセリフ出さないと嘘でしょう」
「ローエングリン! てぇっ!」
―――――――――――――――
「機動戦士ガンダムSEED(2002)の強襲機動特装艦アークエンジェルの艦長マリュー・ラミアスの声で再生されるな」
「……バリアだと?」『その通りだ!』
―――――――――――――――
「ふしぎの海のナディア(1990)のN-ノーチラス号だな」
「このネモ船長とガーゴイルがそれぞれ逆に同じセリフを繰り返すのも、その2人が何故か会話できているのもその後の流れそのまま」
「ところでこのイラストなんだが」
「キャラ絵以外も書けるのAIはほんと凄いですね。
デザインは正直カッコ悪いんですが」
「いやこのデザイン頑張ってそう書かせたんだよ。
イメージ元がギリシャの時代の三段櫂船なんだ。
ちゃんと船体が三段に別れてるだろう?」
「あ、ほんとですね」
「今回イラストたくさん使ったが、多分この1枚を描くために一番試行錯誤してる」
「もうちょっと労力の使い所考えません?」
「で、その流れで歌詞の解説もするか」
「アルゴナウタイの神話にかなり忠実ですが悪意が見えますね。
電子鳩狭間抜けるとか砕くぞ大岩とかはちゃんと熱いシーンを引っ張ってきてるのに、ニンフ信じ仲間残しで見捨てられてるヘラクロスさんが不憫でならないし、最後は王を殺して駆け落ちですよ。
集まってるのが英雄なのにやってるのが最悪の蛮族集団なんです」
「なお吟遊詩人オルフェウスは確かにアルゴナウタイに登場する主要登場人物なんだが、オルフェウス型大型縮退炉は元ネタになってるN-ノーチラス号の主機の名前そのままなので、実はN-ノーチラス号の元ネタ自体がアルゴナウタイのアルゴー号である可能性に今回書いていてはじめて気付いた」
「エヴァもですがナディアも未だにしゃぶれる。
流石庵野秀明作品ですね」
瞳が金色に輝く。
その姿は魔女というよりもむしろ、電子の妖精。
―――――――――――――――
「言ってることはFFV(1992)のギルガメッシュで、直前にプロテスやらなんやらかけてるのに、ここだけ機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-(1998)のホシノ・ルリなので勝利フラグが入れ替わってるんですね」
「まぁ神話の神々も遺伝子遊びが好きだからな。
切り落とした子どもの顔を象にしたりとか」
「あれは遺伝子遊びカウントでいいのか」
「そうだ。アルゴー号の力は、シュムプレーガデスの大岩を砕き、削り、破壊する。
目標は前方ビッグブリッジに固定」
―――――――――――――――
「無限のリヴァイアス(1999)のヴァイア艦、青のインパルスの回転衝角」
「何故か猛烈に頭が痛くなるんですが何故ですかね」
「過去は捨てろ」
ビッグブリッジのバリアはある意味でお約束なのだが、質量攻撃を無効化する魔法のバリアはどういう理屈なのかさっぱりわからない。
―――――――――――――――
「理屈? そんなの光子力(1972)に決まってるだろ」
「素粒子である光子の分子結合が割れるだけですからね。
何の問題もありませんね」
「……の女性へのハラスメントにコノハナテレビの社員が関与していた問題について」
―――――――――――――――
「これホントにゼウスの浮気でいいんですよね? コノハナサクヤヒメが富士山の神であることとの関係ってないですよね?」
「ない。あるとしたらロキの仕業だ」
「ヘルメスが被って名前が紛らわしいので改名させろ。ユミアとか」
―――――――――――――――
「アトリエシリーズ最新作、ユミアのアトリエ ~追憶の錬金術士と幻創の地~は2025年3月21日発売」
「ちなみにCivilizationⅦは2月11日発売です」
「後の処理はこちらで。
ポイントネモに落ちる手筈です」
―――――――――――――――
「太平洋上で最も近い陸地との距離が離れた場所にある海域ポイントネモだな」
「大丈夫? この世界のそこ、ルルイエとかありませんか?」
「あるならむしろ衛星落としで破壊した方がいいだろ」
「確かに」
ヘラ様がついにゼウスのクソ野郎を発見した模様です! アルゴス、ヒュドラ、大蠍が追います!
―――――――――――――――
「すべてヘラさんのファンネルだな」
「使い魔や使い走りのことファンネルって呼ぶ流れも定着しましたね」
「……わかりました~。
白いわんころが吠えていると思っておきますわ~」
石鹸の香りがしそうな白髪美男子を思い浮かべてもいいらしい。
―――――――――――――――
「ゲーム大神(2006)のしろわんこと、漫画ファイブスター物語(1986)のレディオス・ソープですね。
ところでもっかいお名前聞いてもいいですか?」
「マリコスキーだ」
「そんなロシア人みたいな名前でしたっけ?
いや絶対この人もなにか元ネタがあるはずなんだけどなぁ……」
「ところがどっこい相撲はどすこい~」
―――――――――――――――
「異世界オカルトチャンネルはメカ部チャンネル(2023)を勝手に超応援しています」
「スエズ運河を抜けた後は、北緯30度線を越えてー!
さらに移動速度を加速させー!
西北西に移動するものと予測されますがーっ!」
―――――――――――――――
「実際ハリケーンが紅海を抜けてスエズ運河を渡ることってありますか?」
「この描写のためだけに気象学をだいぶ調べた。
結論から言うとありえないが、この北緯30度線を越えて加速するというところだけは気象学で台風の動きを予測する上でかなりリアルな記述だ」
「まぁ創作にリアルさを付随するための調べ物は大切ですね。
岸辺露伴(1997)も言ってます」
「全然眠れなかった~! 体の節々が痛い~!
博多号の乗り心地はこれに比べればファーストクラスだわ~!」
―――――――――――――――
「東京博多間を結ぶキングオブ夜行バス、博多号。
水曜どうでしょうで有名になったな」
「しれっと移動にかかってる時間が博多号と同じなんですねここ」
「「「OK牧場!」!」~!」
―――――――――――――――
「ここわかんないんですよ」
「ガッツ石松(1949)だろ。
さらにその元を辿るならOK牧場の決闘(1881)だが」
「いや、どうして未だに昭和のおっさんが口々にOK牧場と言うのかがわからないんです」
「それは私もわからんが、『OK』の語源は1839年のボストン新聞で『all correct/すべて正解』を『oll korrect』を誤植したことが面白がられて流行したという説があるぞ。
ようはOKという単語そのものが英語に最初から存在しないのだから、その後に牧場がついても何も問題ないということだな」
「くそっ! だから港の出入り口をまたぐなんてデザインは無茶だったんだ!」
―――――――――――――――
「ロードス島の巨像は破壊されていて残っておらず、一番有名なのが港の出入り口をまたぐ絵ですね。
侵入者の船に油をそそぐギミックも有名です」
「しかしそれらはすべてロードス島の巨像が壊れてなくなった後に描かれた絵で、実際はただ直立していただけだそうだな」
「近年になって壊れた像の親指かなにかだけが見つかり、それでようやく本物の高さがわかったらしいですね」
「……ぶっちゃけいつもの勢いだった。何も考えておらん」
―――――――――――――――
「この人アントニ・ガウディ(1852)ですよね」
「神話の人物はこの世界に出していいと思ってるが、実在の人物は出さないのがお約束だ。
よってここでは名前を出さないし、本当にガウディなのかも不明。
ぎりぎり実在の人物カウントできる卑弥呼に関しても私と同一人物かは最後まで濁してある」
「なるほど。
もっかい名前聞いてもいいですか?」
「クリス」
「わかった! あなた永野護神ですね!?」
「不正解」
「くっそぉ……一体誰なんだこの人……」
「当然、そう計算して設計した。
メムノンの巨像を参考にな!」
―――――――――――――――
「本当に歌うと言われたエジプトのメムノンの巨像ですね」
「像の隙間を吹き抜ける風が原因だったと言われており、像が歌っていたという記録自体は残っているのだが、長い歴史の中で何度か補修されたせいか今はもう歌わないのだな。
おそらく歌うのは偶然だったのだろう」
「しかしアブ・シンベル神殿のラムセスデイなどを踏まえると、古代エジプト人はそういうのを本気で計算して作っていたかもしれないと考えてしまう。
オカルトとはそういうものです」
「Exactly!」
―――――――――――――――
「ジョジョの奇妙な冒険、テレンス・T・ダービー」
「Exactl y」
「ふふっ、ははっ! あはははははっ!
間に合った! これで邪魔するやつはもういない!
やった! やったよ! ねぇ、おばあちゃん!
おばあちゃんの無念を晴らしたよ!
褒めてよおばあちゃん!
また私の枕元に立ってよぉぉぉぉおおおお!」
―――――――――――――――
「ひぐらしのなく頃に、園崎詩音(2002)」
「変な声で叫ばなかったあたり俺への配慮を感じました」
「ポテチいる?」
「いりません。
ところで結局ラニア様ってほんとに魔女キルケーの孫娘なんですか?」
「そうかもしれないし、そう思い込んでいるだけのただの天才かもしれないし、枕元に立ったのもただのキツネかもしれない。
好きに二次創作すればいいのさ」
メカドラゴンVer10.0の体内に収められた合体鍵が回され
―――――――――――――――
「トップをねらえ! 第5話「お願い!!愛に時間を!」(1989)のガンバスター合体シーンですね。
もう間に回送の文字が書いてなくても見えるのは何かの魔法ですか?」
「機械の腕が長耳の子と繋がる瞬間、長耳の子の肩からなんかギザギザ歯のコードが出てきたとこも見えたか?」
「その後で鎖骨のシャッターが閉まる一瞬で体内にトマホークとバットが入ってたのも見えました」
「本来の『合体しましょう!』の後で入る『お姉様!』のセリフを状況が理解できていないサダコお姉様に言わせているのがなんとも。
あとこの画像」
「もうツッコミが追いつかないんですが、左上」
「薩摩を隠す気がまったくない」
「実際どうして薩摩なんですか?」
「まだ何も考えていない」
「うかつにドリフを出すのだけはやめてくださいね」
「(握力×体重×スピード)×ジャンプ力×回転力=戦闘力は、勝利の多次元連立方程式です!」
―――――――――――――――
「多次元連立方程式じゃないのはユウキが言うとおり正しいツッコミですけど、演算子の優先順位指定括弧は必要だと思うんですよね」
「掛け算だけのこの計算式における計算の順番はどうやっても構わないし、そもそもそれより左に何もないのにいきなり括弧からはじまるのは数学的にありえないが」
「でもこれ、括弧の中身がグラップラー刃牙(1999)における花山薫の強さの方程式で、それ以外がキン肉マン(1979)におけるウォーズマン方程式なので、花山薫方程式を先にまとめて計算してパワーの値を確定しないとウォーズマン方程式に代入できないんですよ」
「お前もあまり数学を舐めるなよ」
「ゲームオーバーだヤンデレど畜生ーー!!」
―――――――――――――――
「突然ボンボン版の漫画機動戦士ガンダムF91(1991)になるあたりキリヤのバカさ加減が出てて好きです」
「当たると思いますよ。何故ならば……」
―――――――――――――――
「何故ならば、で溜めを入れるとどうしてもトップをねらえ2!(2004)のノノがイメージされちゃいますね。
言ってるのが妖精分霊形態のアイちゃんなだけに余計に」
「わかるが、普通に書いていてもそういうパロディセリフが出てしまう指定難病を罹患しているから、実は意図したパロディじゃない部分がたくさんある」
「おくすり飲んでください。
あとジブラルタルにダムがあるのはアトラントローパ計画上何の問題もないんですが、何故か機体はそのままにパイロットだけ死ぬイメージが出るんですよねここ」
「おくすり飲もうな」
「普段は倒れないようにプールの地下にしまっておこう!」
―――――――――――――――
「案外ここから衝撃!Z編(2009)が始まるのかもしれない」
「海水面の上昇で海に沈むか!?
干拓で海自体が消えるか!? どっちなんだい!?」
―――――――――――――――
「なかやまきんに君(1978)ですけど、実際近年の地球温暖化の影響でヴェネツィアの街が海に沈みかけています。
笑えない話です」
「だな。あと、地中海世界に津波がTUNAMIで概念がないあたり微妙なこだわりか」
「ポルトガルにはあるはずなんですけどね。
1755年のリスボン地震」
「今調べたらポルトガル語でも津波はTSUNAMIだった」
「学習しろ欧州。
やっぱりジブラルタルにダム作っちゃダメですね」
「とりあえず、ここに新社屋でも作ろうかね」
―――――――――――――――
「国譲りで追い出された大国主が最後に出雲大社を作ってもらうという」
「画像は古代出雲大社をAIに書かせてみた。
冗談のような絵面だが、2000年からの発掘調査で本当にこれを支えていた柱が見つかってしまったから、実は非常に現実的な画像だというのが驚かされる」
「驚くわけないでしょ。
だってあなたの正体は……」
「ごくり」
「大国主命!」
「ファイナル返し矢?」
「ファイナル返し矢!」
「…………」
「…………」
「……………………」
「……………………」
「………………………………」
「………………………………」
「残念っ~!」
「くそーっ! やっぱり呼びかける順番間違えたかーっ! 一体誰なんだこの人―っ!」
「まぁちゃんとコントに最後まで付き合ってくれたからな。
君にはお礼にいろいろと秘密を教えてあげよう」
天照大神はユウキの耳元で囁く。
「……えっ!? 仁徳天皇陵が!?」
さらに。
「伊勢神宮の地下にも!」
さらにさらに。
「やはり八咫鏡には!?」
さらにさらにさらに。
「失われた聖櫃が!?」
さらにさらにさらにさらに。
「フリーメイソンとイルミナティが!?」
さらにさらにさらにさらにさらに。
「救世主は日本人から生まれる!?」
………
……
…
こうして数日後。
「……芳一パイセン」
どうした。
「俺……陰謀論を信じかけてます……不健康なナショナリストになりかけてます……」
嫌いじゃなかったのか?
「嫌いです!
だからこそ、そんなものを信じている俺が許せないんです!
だから、パイセン。
お願いします、俺を……このメタ時空から俺の精神を……」
しかしもう今回の落ちはついた。
今回は精神崩壊落ちではないと台本に書いて……
「それでも俺には自分が許せないんです!
陰謀論者もナショナリストもオカルトの敵なんです!」
……わかった。
さらばだ、ユウキ。
また次回の総集編で会おう。
「芳一パイセンも、お元気で」
(ベベンッ!)




