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俺、お姉ちゃんと寝る

 部屋は真っ暗。俺は布団の中。

 すぐ隣に聞こえる姉の吐息。隣の布団ではない。顔を横に向ければすぐそこに、マヤちゃんの顔がある。弟である俺のことをぎゅっと片手で抱きしている。親指サイズのリトルトコヤはマヤちゃんの柔らかな太ももに圧迫され、わっしょいわっしょい。


 何でこんな状況になっているのか。ほんの数分前の会話を思い出す。


 ◇


「トコヤ、そろそろ部屋の電気消してもいい?」

「うん。大丈夫だよ」

 夜9時を過ぎて子供はもう、寝る時間。高校生である姉にはまだ早いのではないかと思うが、今日はもう寝るらしい。いつもこのくらいなのだろうか。

 パチッ。スイッチの音と共に電気が消える。真っ暗になった部屋の中。すぐ隣の布団から布の擦れる音がする。マヤちゃんが布団に入ったのだろう。

 すぐ隣に確かな存在を感じる俺は、興奮して今日は寝れないんじゃないだろうか。だって可愛いJkが手を伸ばせば届く距離。すぐ隣にパジャマ姿で眠るのだ。興奮しない男などおるまいて。なんとなくシャンプーのいい匂いがするなぁとか、五感に全神経を集中してこの状況を楽しんでいると、不意に話しかけられる。


「トコヤ、今日、お姉ちゃんトコヤの布団で一緒に寝ていい?」

 ……なんですと。え、トコヤ君ってもしかしてマヤちゃんとイケナイ関係だったりする?マヤちゃん凄く真面目そうな娘なのに、実は小学生の弟に手を出しちゃってたショタコンJkだったりするのか?!

 有りだと思います。


「え、えといいけど、何でかな?」

 興奮しているのを悟られないよう注意し、応える。

 

「……お姉ちゃん。トコヤが私の事庇って大怪我しちゃって、ずっと、心配だったの。怖かったの。私のせいでトコヤが目を覚まさなかったらって……」

 泣きそうな声でマヤちゃんが告げる。その声に先程までの興奮はシュンっと治まりどこぞへと消えた。


「お姉ちゃんね、トコヤがちゃんと生きてるって、感じたくて。だから、もっと近くで、ぎゅってしちゃ……駄目かな」

「も、もちろんいいよ。おれ、ちゃんと生きてるよ。うん」

 中身が俺《透》で申し訳ないが少なくともトコヤの身体は生きている。俺の了承を聞くと、小さくありがとう、の声。マヤちゃんが俺の布団へと入ってくる。

 俺の事をぎゅとやさしく抱きしめるように、こちらに身体を向け、抱きしめてくる。俺の顔はマヤちゃんの首元あたりに押し付けられる。とてもいい香りで胸がいっぱいになる。


 弟が心配で、怖くて、不安になってしまったんだなと。俺は興奮を抑え、できるだけ好きにさせてあげようと思い、力を抜く。そんな俺を抱きしめながら、彼女は耳元で誰に聞かせるでもなく、独り言葉を零す。生きててくれて、助けてくれてありがとう。痛い思いさせてごめんね。マヤちゃんの心が不安だった物を吐き出しているのだろう。俺はまだ短い腕を伸ばし、マヤちゃんの、お姉ちゃんの背中をぽんぽんと叩いてやる。


……ここまでは良かったんだ。

 

「トコヤ、ありがとう。トコヤにぎゅっとしてもらって、もう安心なんだなって、私元気出てきた」

 それは良かった。シリアスモードになってリトルトコヤを抑え込んだだけの価値はあったようだ。流石にあまり長くくっついていると、わっしょいしてしまうかもししれないため、俺は姉と反対方向に向き直し眠ることにした。


「あっ、何でそっち向いちゃうの」

 体勢を変えようと身体を動かすと、何故かマヤちゃんが止めてくる。反対側を向こうと身体が仰向けになっていたタイミング。その状態の俺に、向きを変えるのを阻止しようとマヤちゃんの足が絡みつく。


「えっ?お姉ちゃん、どうしたの?」

「だって、トコヤが背中向けようとするから。もう少し、ぎゅってしよ?」

 俺をマヤちゃんの方に向き直させようとしているのか、俺を押さえる足を動かす。グリグリとリトルトコヤに当たるすべすべの太もも。寝間着が短パンなのがいけなかった。親指サイズながらも立派に硬くなったそれが、マヤちゃんの太ももにスリスリされる。


「……トコヤ?」

 マヤちゃんの足の動きが止まる。流石にリトルトコヤに気づかれたのだろう。よろしくない状況だ。姉にワッショイした弟と知られたら、今後の家族生活に支障が出てしまう。どうしたものかと考えていると。

 

「え、えと。と、トコヤは覚えていないかも知れないけどトコヤはお姉ちゃんにこうされるの好きだったから何も変なことじゃないの。うん、いつもこうやって寝てたのよ。だからこういうのもいつものことなの。気にしちゃ駄目なのよ。男の子ってお姉ちゃんにこうされると、硬くなっちゃうのは普通なのよ」

 何だかものすごい早口でまくしたてるマヤちゃん。さっきまでのしんみりした空気を返せと言いたい。普通はお姉ちゃんに硬くしたら駄目だろうに。実はトコヤとマヤちゃんはそういう関係だったのか?だとしたら羨ましいぞトコヤ君。


「お姉ちゃん、硬くってなに?いきなり、どうかしたの?」

「え、いや何でもない。何でもないよ」

 とりあえず、ごまかして何事もなかったようにしようと思ったが、残念ながらマヤちゃんは止まらなかった。

 何でもないと言いながら、再びグリグリ攻撃を始めてくる。アカンて。この身体が精通済みなのかは知らないが、このままでは取り返しがつかないおもらしをしてしまいそうだ。正直既に少し込み上げてきている。

「お姉ちゃん、その、足でグリグリするの痛いよ?」

「大丈夫、気持ちよくなるから。気にしない気にしない」

 おいおい嘘だろこの姉。顔を見ると興奮しすぎてなのか、目がいっちゃってる。最初、あんだけシリアスな感じだったというのに。不安そうな息遣いだったのが、今や興奮してフーフー言ってる。

 弟の体じゃなければ、最高のシチュエーションだけども!俺はいったいどう反応するのが正解なんだこれは。


「トコヤぁ、トコヤぁ」

おかしいって。完全に盛ってますってこのJk。姉ショタ展開待ったなしになってるって。


「あっ」

 俺が心のなかでこの状況と実姉のはずのマヤちゃんに戦々恐々としていると、不意に彼女の動きが止まる。ぐったりと俺に体重を預けるように抱きついたまま。少し身体を震わせたと思うと、激しかった息遣いが、だんだんと弱々しいものへと変わる。

 次第に弱々しい吐息は、そのまま寝息へと変わる。後には何ともスッキリしたか表情で眠るマヤちゃんと、二人分のおもらしで、湿ってしまったズボンの気持ち悪い感触だけが残った。


 俺はまた初日だというのに、トコヤとしてちゃんと彼女たちの家族として生活できるのか、自信がなくなってしまった。

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

試しに書いてみたストックはここまで。


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