表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

19/21

聖女から魔女に⑲

「魔王と手を組んだってこと?」


 私は呆然とウォーレスの顔を見た。だけど、ウォーレスは真面目な顔でうなずいた。


「何か、問題がある?」


 アラキナが首を傾げる。


「え、だって私たち、勇者と聖女なのに?」


 私の言葉に、ウォーレスもアラキナも、噴き出す。


「魔女だって言い出した人に言われたくないわね。いい、ベル。あなたは魔女よ。だから、この国がどうなろうと、心配なんてしなくていいの」

「それとも、ベルは魔女だって言いながら、この国を救うつもりでいたのか?」


 ウォーレスの言葉に、私は頷く。


「ウォーレスとアラキナが魔王退治をすると決めた時には、力を貸したいと思ってたの」

「その日は、未来永劫来ないだろうな。……もし、魔王がベルを害したら別だけど」

「ベルはどうしてもこの国を助けたいの?」


 アラキナの言葉に、一瞬考えた後、私は首を振る。


「ウォーレスとアラキナを助けたいだけ。だから、二人が必要ないのなら、別にいいわ。だって、この国で私を信じてくれるのは、二人だけだもの」


 私の返事に、ウォーレスとアラキナが頷く。


「じゃあ、行こう!」

 

 ギュッとウォーレスに握られた手を、私は強く握りしめた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ