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8日目

今回のゲストは、小道具として"ペット"が着いてきます。

 こちらに来て8日目。昨日は初の召喚失敗だった。異形率が少し戻ってしまった……。いや、そういえば初日も失敗してたね……。


「気を取り直して、今日は頑張りましょう!!」

 マリアはまぶしいほどの笑顔で言う。この様子だけ見てたら美人なんだよなぁ、実体は腹黒だけど……。


 今日もいつの間にか手に収まっているスタミナコイン。力こぶマークが妙にイライラさせる。

 とりあえず以下省略な感じで



 ガチャ



 そして光の中から現れたのは青いターバンに青いマント。寄り添うように巨大な黄色のパンサーが……

「バ○ルーラ!!」

「あぁ!!」

 マリアが何か言いかけたが知るか! "伝説の魔物つかい"とお供の"殺人パンサー"は光に消えた。たぶん行先は仲間を預かってくれる酒場かな……。


「よく考えたら勇者じゃなくね? 勇者は息子だよ!?」

 気にしたら負けなのかもしれない。」



「ということでね、いつも通り2回目いきまーす」

「ガチャ様、どなたに話しかけていらっしゃるので?」

「うるさいです殿下」

 マリアが真っ赤になって怒りながらポカポカと殴ってくる。こいつ口で「ぷんぷん」言ってるぞ? うん、うざい。



 マリアは放っておいて、毎日恒例の2回目ガチャいきます。



 ガチャ



 光の中からは、またもや見たことのあるシルエット……。


「これが新大陸……? あれ? みんなは……?」

 そこに居たのは勇者タケモト・ジュンイチ君、その人でした。


「はい! ジュン君2回目入りましたー」

「え? あ! アタルさん、お久しぶりです」

 うん、もうジュン君だけが俺の癒しだわ……。たぶん昨日出てきた、なんだっけ? 魔導士っ娘とか、自称光の刃とか、きっとジュン君の仲間だよね。もしかしたら閃光のオッサンもそうかな……? 仲間が懐くのもわかるわー。


「あ、マリアさんもお久しぶりです! 剣と鎧、ありがとうございました! この装備のおかげで、ここまで戦ってこられました!!」

 ジュン君はマリアにも挨拶と、改めて装備のお礼をしている。今もジュン君はマリアに貰った装備を付けている。ほんとできた子だよっ!


 っと、ヤバイ! マリアがよだれを垂らしながら拘束の首輪をカシャカシャと閉じたり開いたりしてやがる。

「い、今の内に! 行けジュン君!」

 ジュン君をマリアの毒牙から守るべく、俺はマリアの前に立ちはだかる。

「退いてガチャ様! そいつ拘束できないっ!」

 カシャカシャと食いついてくる首輪を避けつつも、俺はマリアをジュン君に近づかせないように抑え込む。


「そ、外の化け物と戦うのですよね! 行ってきます!!」

 マリアの様子にドン引きしつつも、事情が分かりすぎている勇者ジュン君は逃げるように外へと飛び出していった。


「チッ」

 怖い! マリアが苛立ちを隠そうともしてない!! ソレ、女子がしちゃいけない顔だから!!




 ジュン君はすごく強くなっていた。さすが勇者、一日一回ガチャれるだけの俺とは大違い。


【世界の異形率95.5%】

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