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ヨルムン、感嘆の声を上げる

「ぬぅ、まずぃ」


 クマのおっさんからもらった肉にかぶりつきながら我にあてがわれた部屋と向かうわけなんじゃが、食べている肉はイーサンからもらった干し肉と同じような味をしとるんじゃよな。


「確か、市場に大量に出回ってるって話なんじゃがこの不味さはないじゃろう」


 大量に作っているならばもう少し売れるように味をしっかりとするべきじゃろうが。


『未知の味を取得しました。経験値を120入手しました』


 しかもなぜかこいつ食べるたびに経験値が入ってくるわけなんじゃが一体どうゆうことなんじゃろうか?

 そう思いながらもお腹が減り続けるということには勝てんのでひたすらに食べながら部屋へと向かう。


「ん、ここかのう」


 クマのおっさんに言われた番号のついた部屋を見つけ、扉を開けるとなにやら布敷き詰められたものが置かれておるだけで他にはなにもなかった。


「なんなんじゃあれは?」


 見るからにふかふかそうであるがこの宿屋というのは寝る場所だときいたんじゃがな。寝るのにあんなふかふかしたものを使うと思えんしのう。寝るだけなら床や地面で寝るだけじゃし。

 しかし、あのふかふかしているやつは非常に気になるんじゃが……


「うーむ」


 手に抱えていた肉を取り上えずは床へと降ろし、そのふかふかしていそうな物をへと近づいて行く。


「うーむ、ふかふかしてるのは中だけか? いや、外側は木で作られているようじゃし」


 なんなんじゃろ? これはもしかしたら寝る用のものなんじゃろうか。

 うん、そう考えるとこれはこの上で寝るということか。


「とう!」


 決心した我はとりあえずそのふかふかした場所に向かい飛び込んだ。

 予想通りというか見た通りというかふかふかした場所はボフっという音を上げながらも我を優しく受け止めてくれたんじゃが。


「おおお! これはすごい!」


 飛び込んでおいてなんじゃが我は感嘆の声をあげた。

 飛び込んだ我を包み込むかのようにしてふわふわしたものは我を受け止めてくれ、軽く弾んだにも関わらずなんとも言えない安らぎを我に与えてくれる。

 これはなんたる至高の一品か!

 巨大な世界蛇であった時には味わえなかった幸せである。


「人間とはちっさい生き物だとバカにしておったが良く考えると色々と考え出しておるからのう」


 無論、昔の我に効くような兵器は未だに作られていないだろうがそれでもあの天教騎士団が持っていた銃と呼ばれるものも素晴らしいものじゃったしのう。遠距離で敵から攻撃を受けずに一方的に攻撃できるというのは反則みたいなもんじゃからのう。

ま、我には効かんかったが。


「こう考えると我の昔の体は本当にいろいろな楽しみを見逃していたいんじゃのう」


 ふかふかに寝転び備え付けてあった布を手繰り寄せるとそれもまた良い手触りをしておる。それを被り眼をとじると地面で眠るとはまた別の安心感みたいなものが湧いてくる。


 よし、せっかく人型になったわけなんじゃからこの人型であることをこの世では十分に堪能してやろう!

 そう決心すると我はすぐに襲いかかってきた睡眠欲に特に抗うことなく眠りについたのじゃった。

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