後編
後編です。
へたくそですが、よかったらお付き合いください。
修に好きな人がいたなんて、知らなかった。
気がつかなかった。
ずっと私が隣にいると思っていたのに。
「何やってるんだろ、私。」
涙がぽろぽろとこぼれる。
まだ修が近くにいるかもしれないのに。
それでも涙は止まらない。
「修…」
すると、誰かが走ってきた。
「怜!?」
修だった。
なんで私を?
好きな人、いるはずなのに…
「…もしかして、見てた?」
「な、な、なんのこと!?」
ギクリとして、ごまかしたが、全然ごまかせていないようだ。
自分でもわかった。
修の前なのに、涙がどんどんあふれてきて。
「もう…おさえられないよ…」
「なんで?」
「だって…修が…」
「俺、なんかした?」
「修…」
「何?」
「いなくなっちゃ…嫌だよ…」
「俺はずっとここにいるよ?」
「…え?」
私は驚いた。
なんで私なんか…
「修には好きな人いるんじゃないの?」
「やっぱり。それ聞いてたか。」
「え。どういうこと?」
「なんでわかんないのかなー?」
「え…」
「だから、怜が好きなの。」
声が出なかった。
びっくりした。
どういうこと?
頭がおいつかない。
「ほんとに…?」
「うそでいうわけないでしょ?」
悲しくないのに、涙があふれてきた。
この気持ちはなんだろう…?
「うっ…ううっ…」
「ごめんね?」
修は私をぎゅっとして、涙をぬぐってくれた。
私も安心して、思わずぎゅっとし返した。
「怜はこういうところ、ほんっとにばかだよね…普通気づくでしょ。」
「ばかにばかって言われても…ぜんっぜん説得力ないし…」
なんだか幸せな気持ちになった。
「生徒会長だから」と避けてきたけれど、
たまにはこういうのも―――――
悪くはないかもしれない、と思った。
最後までありがとうございました。
コメントなど、よろしくお願いします。




