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26枚目 オクジェイト村の攻防戦 コインに願いを

数日ぶりですね。

だいぶ朝が冷えてきましたね。


あ、コイン磨きの聖女様が

12500PV突破

4000ユニークPV突破

ブックマーク登録が30となりました。

小さい話でございますが、作者は激ニコルンルン丸です( ^ω^ )

皆様、ありがとうございます。


一部表現を修正しました。2014.10.14

加筆や修正をしました。

2014.11.09


「マダ ジャマヲスルキカ?」

魔人は奥歯をギリと噛み締めた。

一方オルガンはニヤリと笑みを浮かべている。余裕を見せるためにわざと笑みを見せている。だが一人では立てず、サーシャに支えてもらっている。

その姿はとてもかっこ悪い。


【今じゃ、琴花ッ! 奴の気が向こうに行ったぞ】

「うん、わかった」

これは、またとないチャンスだった。

ボロボロのオルガンには申し訳ないが、犠牲になってもらうしかない。

琴花はコインを握りしめて、意識を集中させる。


だが、その瞬間琴花は飛んでいた。

否、飛ばされたというのが正しい。

魔人は、前へ押し出すように琴花の腹に蹴りを入れていた。

肺から空気が抜けていく。

琴花はそのまま畑に転がっていく。

持っていたナイフは、琴花より数メートル先に飛んでいく。

【琴花ッ!】

「がはっ……はぁ」

【だ、大丈夫か琴花ッ!】

立ち上がろうにも、息が苦しくてそれどころではない。

ウリエルに一時的に身体強化をしてもらっていなければ死んでいたかもしれない。

だが、コインは守り切った。これを無くしたり、汚したりでもしたらそれこそゲームオーバーだ。すぐにでも使えるようにしておかなくてはならない。


「おい待てッ! お前の相手はこっちだろう」

琴花に追撃をかけようとする魔人にオルガンが叫ぶ。それに魔人はククっと笑う。

「オマエハ ヨワイ。サキニ ツヨイヤツヲタオス」

RPGの基本、先にBOSSに倒しましょう。取り巻きや手下を先に倒すと呼ばれることがあるよ。取り巻きは1体残しておくのがポイントだ。

「どう見ても、その少女のほうが弱いだろう、弱い者イジメは辞めるんだ」

「アァ ワカッテナイ、ダカラ オマエハ ヨワイ」


オルガンと魔人が会話している間に、エルとレイが倒れた琴花に駆け寄ってくる。

「おいコイロっち」

「コイロちゃん、しっかりして」

【琴花、気をしっかり持てッ! お前が倒れたら全てが終わるぞ】

「ゆっくりでいいからね。吸って吐いて」

エルが優しく抱き起こす。

琴花はどうにか呼吸を整えようとするが、うまくいかない。


「アトデ アイテヲシテヤル タップリトナ」

オルガンにそう吐き捨てて、魔人は駆け出した。迫ってくる魔人から琴花を守ろうとレイは前に躍り出るも、逆に殴り飛ばされてしまう。


「ソコヲドケ エルフ」

まだ呼吸が整っていない琴花を庇うようにエルが立ちはだかる。

ナイフを魔人に向けて。

「嫌よッ! 勝負はもうついてるわ」

「マダ コイツハ ホンキヲダシテイナイ」

「本気も何も、彼女の強さはこの程度よ」

「ナットク イカナイ。コレホドノオーラガアルノニ……ヨワイ? フザケルナ。タチアガレ オンナヨ。シンセイナル タタカイダゾ」

魔人の目が光る。

琴花を庇うエルの手に力が入る。

絶体絶命のピンチ。


「どりぇぁぁぁ」

レイが魔人を羽交い締めにする。

攻撃は効かない、ならせめて動きだけでも封じることに決めた。

「グ……ジャマヲ……」

「オルガっちぃぃッ! さっきの炎をもう一発撃てぇぇぇ」

現状、魔人に大打撃を与えた特大の炎。

魔人にダメージを与える数少ない手段。

「無茶を言わないでください、そんなにすぐチャージされると思ったら大間違いですよ」

だが、残念なことに連発はできるわけではなく。

「ぬそぉぉぉ、肝心なところでぇぇ」

レイがギリギリと歯ぎしりをする。

「こればかりはどうにもなりませんよ。もう少し時間をくだされば何とかしますよ」

「くっそぉぉぉ、それまで持つのか俺っちの身体ぁぁぁぁぉぁぁぁぁ」

抵抗する魔人、残り体力が少ないレイではそんなに長く持たない。


【琴花、今しかチャンスはない。願いを込めろ】

「……こ、コインよ」

途切れ途切れに琴花は小さく呟く。

魔人には聞こえないように……。

何かしているとバレるわけにはいかない。

先程の一撃で、琴花の体力はかなり消耗していた。今度喰らえば喋れるかどうか保障もない。願いを叶えるための精神集中もできるか分からない。だからこれが最後のチャンス。

「こ……の魔人の……」



「エェーイ ハナセ」

魔人がレイを振り払う。

「嫌なこった、俺っちとお前さんは運命の赤い糸で結ばれてるんだぜぇい」

だが、負け時とレイは魔人の足に縋り付く。

「キショクノワルイコトヲ イウナァァァァァ」

縋りつかれていないほうの足でゲシゲシとレイを踏みつける。

それでもレイは力を振り絞って離さない。

「ぶ……物理……ぼ」



「てりゃぁぁぁ」

ノイッシュが横から肘を突き出して体当たりをしてくる。

「オノレ ウットウシイ」

魔人はノイッシュを張り倒した。

小さな抵抗だが、少しの時間稼ぎにはなった。

「ぼ……防御」



「コイツメ ハナセ」

「くそぉ、さすがにもう限界」

レイの力が緩み始める。


「の……む、無力化を」

途切れ途切れだが、確実に言葉を紡いでいく。



「くそッ! 待てぇ」

レイの手からスポッと魔人の足が抜けるも、再度ガシッと掴む。

が……今度はあっさりと抜ける。

レイの体力がほぼ限界だ。


そこに炎が飛んでくる。

特大ではないので、大打撃は与えられないが集中力を削る役割は果たした。

「オノレェェ ジャマヲ」

魔人はレイを蹴り転がし、オルガンを睨む。

「す、すまねぇ。力が入らねぇ」

レイは立ち上がる気力がなかった。


「か……解除」

そう言い終えると、琴花の手が光り始めた。

いつもご愛読ありがとうございます。

感想や罵倒などのご意見などを募集中でございます。


あと魔物の名前やユニークなスキルとか(ーー;)


展開が遅くて申し訳ありません。

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