第4話
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「ただいまー。健くん来てたのね。」
どうしたらいいかわからなかった。理解するのに時間がかかった。
「ん?どうしたの?もう寝なさい。真琴ー?」
「あっうんねる!おやすみ。」
「うん。おやすみ。何かあった?」
「何でもない。」
健が鏡の中に引きずりこまれたっていっても信じてくれるわけがない。だから嘘をついた。これからどうしようけんは一体どこにいったんだよ。
「くそっ!!あの時断っておけばこんな事には…。」
俺は自分を責めた。何で止めなかったのか。止められなかったのか。俺はこれからどうしたらいいんだよ…。その日はなかなか寝ることができなかった。
次の日
「あら!真琴早いのね。」
「うっうん。おはよう。」今は何時だ。ああ6時か。
「顔洗ってきなさい。」
「はーい。」
鏡の前にたった。やっぱりきのうのことが忘れられない。健の声が頭に響く。
『まっまこと…。たすけて…。』
みんなにどう説明すればいいんだ?鏡に引きずりこまれたって?いいやだめだ。笑われるだけだ。健を助けなきゃ!助けられるのは俺しかいない。よし。
「よしけんを助けよう!」「ちょっと!いつまで顔洗ってんのよ!」
忘れていた。さっさと洗った。
「そういえば健くんまだいるの?」
「えっ?」
「だってくつ…。これ健くんのでしょ?」
っといわれ玄関に行った。たしかにそこにはけんのくつがあった。どうしよう。なんて言おう。
「あっあいつくつ置いていったんだよ。」
とっさの嘘をついた。バレるか?疑われるか?
「えっ?どうしてわすれるの?」
マズイ。どうしよう。
「いいからいいから!おなかすいた。」
「そっそう。」
よかった。バレずにすんだ。きっとバレても信じてもらえない。とりあえず今日は健の助ける方法を考えないと。
「はい。ごはん」
「ありがとう。」
本当はおなかはあんまりすいていない。
「やっぱり何かあったでしょ!!」
まただ。本当にしつこい。
「うるさいな。」
「本当?」
まだ言うか?しょうがない適当に嘘をつこう。